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読書の日記(12/9-15)

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12月9日(月) 

8時に目覚めてしまって4時間だった。間違えている、と思いながら目を開けたまま過ごし、9時になると起き、眠くなったら寝たらいい、とは思い、そういうことを考えるたびに平野啓一郎が一時期そういう暮らし方をしてみていた、時間を決めずに起き、寝、という暮らしをしてみた、みたいなことをどこかで書いていたのを読んだような気がする、というあまり頼りにならない記憶が蘇る。
ストレッチ、アイスコーヒー。昨日でいったんの満足を得たのか、いざ開発、とはならずにいるというか、このあとはんぞーと壁打ちがあり、取り組むべきことを考えるのはその時間を経てからがいいはずだった。なので打ち合わせの準備をしたり他の仕事をしたりしながら過ごし、11時半から。今日はそもそもの話になり、そしてタスクの設定の仕方の話になり、プロダクトバックログ、スプリントバックログというものを教わった。スプリントというのは聞いたことがあるものだった。チケットという言葉も出てきて、これも見覚えのあるものだった。どちらもタスク管理とかについて調べたりしていると出てくるものだった。とうとう僕はスクラムというやつをやるのだろうか! 憧れの! と私は考えた。
はんぞーは既存のタスクデータベースからは切り離したほうがいい、と言って、それは新しいプロパティが必要になるからということだったが、そこは僕は懐疑的ではあった。僕はプロパティを足すことに躊躇のない男だったし、なんならタスクのデータベースを鍛える機会になるようにも思うから。とは思ったが、はんぞーとの時間を終えると不思議な従順さで新しいデータベースを作って、いったんタスクをここに移植していこう、と考えるが、でもその前に考えることもあるのでは、と思って立ち止まった。すると僕の体が止まった。疲れと眠気が一挙にやってきて、今日ダメだ、となった。今日こそ高尾山に行って考え事をする日にもしたかったが明らかに一番頭を使えない日だった。『Number』を読みながらうどんを食べるといよいよ眠く、テーブルの上の食器を放ったまま、ソファに仰向けになり、カーテンを少し開けると光の当たる足元に熱が伝わってきて心地よかった。そこで1時間のアラームを掛けて昼寝し、起き、今日は眠い頭ででもやれることだけやる日にしよう、郵便局にも行かねばだし、それは館でやることにしよう、と考えて家を出た。

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