冬野水槽

冬野 水槽(ふゆの すいそう、2000年1月29日 - )は、日本の俳人、詩人、エッセ…

冬野水槽

冬野 水槽(ふゆの すいそう、2000年1月29日 - )は、日本の俳人、詩人、エッセイスト。 大学在学中に、友人の影響で短歌に興味を持ち、X(旧Twitter)にて作歌をはじめる。同じく在学中に、俳句の授業を受講したことで俳句にも興味を持つ。

最近の記事

【20240812】自己分析めいた何か

そこそこの頻度で訪れる、「何もできない一日」に当たってしまった。 心身の体調に関わらず、俳句も執筆も読書も映画鑑賞も、あるいは遊ぶことすらできない日。それが来たのだ。 こういう日は時間を無駄にするだけでなく、「何かしなければ」という強迫観念に駆られ、そして(だいたいの場合は)何もできないのでちょっと落ち込むことになる。ただただ疲れるのみである。 先日、友人と通話して、小説執筆のアイデアを一緒に考えてもらった。 「電話」と「通話」って感覚違うよね。「電話」は通話機能を持つ

    • 【20240805】終わりの一日

      心身が終わっちょる。 希死念慮と吐き気のダブルパンチに襲われた一日でした。最悪かい。 ニコニコ動画復活ありがとー!フラッシュ! 今日あった中で唯一良いことでした。

      • 【20240802】肩肘を張るな

        暑くて疲れて楽しかった一日。 今日は珍しく真面目な用事があった。企業見学へ行ってきたのだ。けっこうなオフィスビルで、想像の3倍はデカかった。あるいはそれ以上かも。 こういう活動をすると、自分が「社会に溶け込んでいる」という実感を得られるのでいい。結果的に就職に繋がるかという以前に、「前進している」という感覚を味わえるのが精神衛生上とても効くのだ。 社会復帰以前に、こうして自己肯定感を上げるためだけに就活を続けたいとすら思える。「やってやった感」、言うなればやりがいってのは

        • 【20240728】外連味/現実味

          今日は昼間から酒を飲んだり、茶をしばいたり、小説を書いたりして過ごした。充実している。 大学の先輩に会ってきた。二軒くらいウロウロしながら酒を飲み、喫茶店でコーヒーを飲んで解散。(「かいさん」を変換すると「甲斐さん」が真っ先に出てくる。誰だよマジで) 酒はいいね。程よく飲めばテンションが上がり、自分の中のグルーヴに乗りやすくなる。会話においても、創作においても有用。ドラッグの一種ではあるので、多用は禁物だが。そう考えるとすごいな。その辺の飲食店やコンビニで容易に摂取できる

        【20240812】自己分析めいた何か

          【感想】『女神の継承』

          YouTubeチャンネル「ふっくらすずめクラブ」の紹介動画で知った一本。 初心者に薦めるには尖りすぎだろ。 あらすじ 新進気鋭のタイホラー。 一言で言うと、「嫌悪感を抱く映画」でした。 最初から最後まで最悪というか、居心地の悪さや生理的嫌悪を呼び起こすような演出が多かったイメージ。じめじめとした、鬱屈した緊張感がずっと続き、見ていて落ち着かなかった。異国情緒はありつつも、日本の田舎っぽい雰囲気も相まって非常に生々しい印象を受けた。 以下、具体的なシーンや演出に言及しま

          【感想】『女神の継承』

          【20240724】不眠

          眠いが眠れない。 3時間昼寝した後にエナジードリンクを飲んだからである。バカすぎ。 眠くなるまで手を動かそうと思う。 今日は丸一日眠くて何もできなかった。就労移行支援所を早退する程度には眠くて、明らかにパフォーマンスが落ちていた。体調はよかったのに、眠いから早退っていうのは生まれて初めてな気がする。生活リズムの乱れがみられる。 先日買った本。 第1章が面白かったので読み進めようとしたら、第2章が『近畿地方のある場所について』という小説の作者との対談だった。『近畿地方』、買

          【20240724】不眠

          【一首評】街灯がしっかり地面を白ませてだれもならんでいないバス停

          短歌の凄いところは、三十一文字という短い(人によっては長い)文字列に、作者の感じた気持ち・目にした景色・あるいは想像世界を圧縮し、読者に届けることができる点だと思う。 散文に限りなく近く、しかし定型詩の韻律は保っていること。 それが短歌の強力な武器だ。いわば短歌は、散文の自由さと俳句のストイックさを両立した、ハイブリッドな詩である。 さて、今回の一首を見てみよう。 一読して、静かで澄んだ印象を受ける。 内容としては、「街灯が無人のバス停を照らしている」というだけなのだが

          【一首評】街灯がしっかり地面を白ませてだれもならんでいないバス停

          【20240712】振り子

          エッセイストになりたい。品田遊のように。穂村弘のように。 とはいえ、書くことがない。私の人生は平坦ではないものの、面白い起伏もないのだ。 俳句も、短歌も、小説も、エッセイも書けない日は、何をしたらいいのか自分でも分からない。「書きたい」という気持ちだけが宙ぶらりんとなって、私の脳裏を振り子のようによぎる。ぼーん、ぼーん。 人と話したい、という欲求が日々募っている。 最近は人と会う機会が多く、以前と比べればかなり口は動かしている方なのだが、それでも何か物足りない気持ちがある

          【20240712】振り子

          Lonely or Not Lonely

          ロックを聴く葬儀の帰路 スタングレネードの動画に笑う 目を覚ますと地元の車窓 孤独のようで孤独ではない 厄年にもなってズル休みをする 小説の帯を外して持ち運ぶ 右肩の蝶、内側の蠅 自由律俳句の本を読んでいたら思いついた、詩と散文のあいだの何か

          Lonely or Not Lonely

          話の深掘り、内にある信念

          思うこと。 話を深掘りできるタイプの人間が好きだ。 ジャンルは問わない。悩みについて、創作について、趣味について、なんでもいい。とにかく話を深掘りすること自体が楽しいのだ。 深い話をするには、相手との相性がかなり関係してくると思う。 お互いに対しての信頼度、「どこまで踏み込んでいいのか」という間合い、知識の守備範囲、考え方の指向など、それらをひっくるめたものが「相性」だ。 相性の良い相手とは、自然と深い話がしやすいと感じる。 逆に相性が合わないと、深い話に至る前に会話が

          話の深掘り、内にある信念

          今までnoteを書いていなかったのは、ログインパスワードを忘れていたからです。 noteを再び書き始めたのは、ログインパスワードがChromeに保存されていたからです。

          今までnoteを書いていなかったのは、ログインパスワードを忘れていたからです。 noteを再び書き始めたのは、ログインパスワードがChromeに保存されていたからです。

          思案

          過剰なネガティブ思想、いわば卑屈な姿勢は自分のみならず周囲をも不幸にすると気付いた。私はネガティブな姿勢でモラトリアムを駆け抜けたので、この凝り固まった猫背のような思考パターンを矯正するのはなかなかに難しい。 卑屈な姿勢で生きてきたので気付かなかったが、最近になって、「卑屈な姿勢は客観的に見て不快」だと感じることが分かった。謙遜を超えた自己否定、低すぎる自己肯定感、他人への過剰な配慮。そんなものは不要だと思うようになってきた。 おそらく鬱が寛解してきたためだろう。 円滑な

          喉を刺す記憶

          何があったわけでもないのに、喪失感が消えない。 あるいは、何もなかったからだろうか。 かつて好きだった人との思い出。 いや、思い出と呼べるほどのものではないが、それでも私の記憶には深く刻まれている。 今でも鮮明に思い出せる。 その日は雨が降っていた。 私は確かにその人と会った。そして、その日は別れた。それだけ。 この、なんの変哲もない一日の記憶が、私の心を掴んで離そうとしないのである。 その日は、ただ、言葉を交わした。私は緊張していた。あなたは笑っていた。周囲に人は

          喉を刺す記憶

          【短篇】情愛線

          枕木の上に寝転がると、二人はお互いの唇を求めあった。 既に日は暮れており、線路の点検をする作業員を除いて、二人の障害となる者はいなかった。 半ば剥ぎ取るように服を脱がせあうと、彼は彼女の中に入った。前戯はなかった。その必要もなかった。彼は本能のまま動いた。彼女もそれを求めていた。 二人は獣のようだった。言葉を交わす代りに、彼らは口づけをした。 自分たちが人間であることを確かめるように、何度も。何度も。二人はお互いに掴みあい、爪を立て、ときに嚙みついた。 その血が、汗が、体

          【短篇】情愛線

          【短篇】味

          忘れもしない出来事です。 7月も下旬に差し掛かろうとしていた日のことでした。 その日は残業に次ぐ残業で、なんとか終電に駆け込んで帰りました。 家に着いた頃には、もう頭も回らないほど疲れた状態で、ネクタイもしたままベッドに倒れるように眠ってしまいました。 明け方頃でしょうか。 ふ、と目が覚めてしまいました。 僕はいつの間にか布団をしっかり被って、それも仰向けの綺麗な姿勢で天井を見上げていました。 時計を見ようと手を伸ばそうとした瞬間、異変に気付きました。 手が動かない。

          【短篇】味

          【短篇】巨大未確認飛行物体から送信された音声メッセージ

          オイソガシイトコロシツレイイタ シマスワタクシウチュウノホウカ ラマイリマシタ【粘性のあるノイズ。文字起こし不能。編者注】ジンノモノデゴザイマストツゼンスミマセン チキュウジンノカタガタヘゴレン ラクサセテイタダキマスワタクシ ドモハデスネイゼンソチラノワク セイニセイソクシテイタモノノマ ツエイナンデスガヒサビサニコチ ラノホウヘキマシタトコロアナタ サマガタガキュウゲキナハッテン ヲトゲテラシタモノデコチラトシ テハタイヘンイカンナンデスネイ チオウワレワレノコキョウデア

          【短篇】巨大未確認飛行物体から送信された音声メッセージ