たった、3秒。

ハーフマラソンを10人で走っての合計タイムの差。
それが明暗を分けてしまいました。

第100回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の予選会が本日(2023年10月14日)の午前中に立川を舞台に行われました。
今回は予選会の上位13校が来年正月に行われる本戦への出場権を獲得したのですが、13位山梨学院大学と14位東京国際大学の総合タイムの差がたったの3秒だったのです。
おそらく、予選会がこの形式になって最小の差と記憶しています。

14位になってしまった東京国際大学はある意味なるべくしてなってしまったのかな・・・と思ったりもします。
シード権を失った前回大会の後に突然前監督を事実上解任し、総監督だった方が急遽監督になるドタバタがありました。
最速ランナーと前評判が高かった留学生もレース中に転倒するアクシデントに遭ってペースが上がらず、チーム下位層の集団走もペースが上がらないという誤算があいまってのこれです。
箱根駅伝で上位に居た頃は留学生に加えて強い日本人エースもいたのです。
それがなくて留学生という名の大砲に頼っていてはまず予選会には通らないと言うこともより一層はっきりしました。
ただ選手達は今は頭が混乱していて総括できる心の余裕は無いとは思いますが。

一方で、東農大は10大会ぶりの出場となり、日大、神奈川、中央学院、駿河台も返り咲きとなりました。
東農大は1年生エースがこのレースでも日本人1位となり、チームに貢献しました。
できれば2区を走って欲しいとは思います。
日大は本戦までに不祥事を起こさないようにしてほしいものです。
おそらくエサを求めて暗躍している連中がいますから。
そして立教も前監督のスキャンダル(と解任)が直前にありましたが、逆に結束したのか危なげなく予選を通過しましたし。

で、東海大と日体大は前半はえ?と言うくらい下位に居ましたが、おそらく前半を抑えて後半勝負の集団走を目標としてそれをやりきったのでしょう。
東海大は有力選手が他大学へ転学してしまい、さらにエースが欠場という危機をまずは乗り越えたのですし。

で今回も敗れ去った学校の様子がショーアップされていましたが、ちょっと気になることが拓殖でありました。
出走したと思われる留学生が、列を作っている他の選手から外れて後ろで他人事みたいに視ていたことでしょうか。
泣き崩れる選手達を視てなにしてんの?的に視えましたし。
監督がどう指導しているのかは知りませんが、これじゃ拓殖が正月に箱根路を走るのはしばらく無理だろうなと感じました。
亜細亜も素晴らしい選手寮があり、留学生が良い位置でゴールしたのに後が続かないという。
地元なもので歯がゆさは感じます。
ま、我が母校は記念大会の増枠で出場権は得ましたが、後半バテてたな・・・とは思いました。
そして100回大会出場を目指していた陸の王者は無残な結果になりました。
noteを視ていてもこらー本戦出場は無理だなとは思っていました。
2名くらい頑張ったそうですが、チームとして出場権争いにからむことはなく終わりましたし。
筑波(遠い前身は東京高師)も予選敗退と言うことで100回大会に1回大会の出場校が揃うことはなく、野球の六大学レベルでも東京と陸の王者が蚊帳の外になることになりましたし。
ただ、あの大根踊りが正月の箱根に久々に戻ってくるのです。
ようつべにあがるんだろうなぁと。

ところで予選会のコースの特徴としてスタートの陸上自衛隊立川基地から立川市内の市街地コースはほぼ平坦なのですが、昭和記念公園内の周回コースは実は微妙にアップダウンがあるのです。
私も21世紀初めに昭和記念公園内で物販をしているところに勤めていてコースにもなった管理道路をクルマで運転していましたが(取り決めにより超低速運転)、クルマでもアップダウンを感じるのです。
同じコースで春先に立川ハーフマラソン(兼日本学生ハーフマラソン)が行われますが、こちらはエリート向けですので市井のランナーは走れません。
せめてもの・・・ということでしたら、一部予選会のコースになるサイクリングコースで疑似体験してみると良いと思います。
あの地味に続くアップダウンは選手の地力の差が顕著に出ると思いますし、おそらくレース後半になる昭和記念公園内で順位が大きく変動したことでしょう。
地力がない選手はどんどんへばって下がっていくのですし。
実際そこを把握した上で後半ペースを落とすなと選手に指示した監督も居たそうですし。
某大学が「その1秒を削り出せ」というスローガンを掲げていますが、まさに今回はそれが明暗を分けてしまったということになるのです。

今頃立川駅北口周辺は各校の関係者やファンで普段以上に賑わっていることでしょう。
そして西立川駅でも立川方面へ向かう客が大量に待っていて、青梅からの列車が着くやいなや大量に乗り込んで、何も知らない客達がなんでこんなに乗ってくんの?と驚いていることでしょうね。

そして11月初めの全日本大学駅伝(伊勢)を経て、来年正月2~3日に第100回箱根駅伝の本戦が行われます。

出雲では駒沢が優勝し、2年連続3冠へ向けて好発進をしています。
しかも1区から1位を譲らない完全優勝で。
総監督が苦手と言っていたしていた出雲を取ったのですから、伊勢も箱根も駒沢を中心に展開されていくのでしょう。
駒沢に一つで勝てるチームが果たしてあるのか注目はしたいと思います。
おそらく中央か青山学院かなとは思っていますが。

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