全力で推したいゲーム!フリゲ編『魔王物語物語』
皆さんこんにちは。ゲーム生まれのゲーム育ち、フユキと申します。
本日はnoteさんの公式企画、#全力で推したいゲームについて筆を執ろうと思います。
僕は今まで様々なゲームと触れ合い、学び、感動を得てきました。
初めてゲームに触れた年齢は覚えていませんが、最初にプレイしたのはSFCの『ヨッシーアイランド』だったと記憶しています。赤ちゃんを背負いながら踏ん張りジャンプするヨッシーに衝撃を受けました。未だにあの絵が頭に焼き付いています。
【!?】
また、初めて『ポケットモンスター緑』をプレイした時はまだひらがなが読めなかった記憶がありますので、遅くとも5歳の時にはゲームボーイポケットをピコピコしていました。僕の幼少期はコロコロコミックと単三電池に お小遣いが消えていきました。
さて、そんなゲームと触れ続けながら育ってきた僕が『全力で押したいゲーム』はたっっくさんありすぎて、やっぱり1つに絞ることができませんでしたので、いくつかカテゴリに分けて紹介していきたいと思います。
・フリーゲーム編
・携帯ゲーム機編
・据え置きゲーム編
・PCゲーム編
今回はフリーゲーム編の『魔王物語物語』(通称まもも)について紹介していきます。
【どこか哀愁を感じるタイトル画面】
フリーゲームとは文字通りフリー(無料)でプレイすることのできるゲームを指します。
RPGツクールというゲームを作るゲームがあり、それで作成したゲームを 一般公開している場合がほとんどです。
『まもも』はそんなフリーゲームの一つで、2007年に公開されました。
今となっては結構昔ですね。
確か、時間を持て余した学生のころネットで名作と謳われているフリゲを 漁るようにプレイしていたころに出会ったゲームの1つです。
公式サイト様のリンクを張っておきます。(問題ないですよね・・・?)
こちらのリンクから実際にゲームをダウンロードし、プレイすることができます。
さて、ストーリー性のあるゲームには必ずクリア条件があります。
『マリオ』ならピーチ姫の救出、『ドラクエ』なら魔王の打倒、などです。
公式サイト様から引用した『まもも』のクリア条件は以下の通りです。
「魔王物語」の結末を見つけること。
・・・?
よくわかりません。結末を見つけるって何・・・?
とはいえ、『魔王物語物語』とは、文字通り魔王物語の物語であり、その 魔王物語には結末がない、ということだけはわかりました。
いざプレイ
プレイしてみると、魔王物語というワードは出てくるものの、物語の結末に向かって一直線に探しに行く感覚はなく、『ネグラ』と呼ばれる拠点を中心にうろつきながらレベル上げやアイテム集めを行い、少しずつ探索範囲を 広げていくことになります。魔物の討伐を依頼してくる老人もいなければ、お使いイベントもありません。
次の目的は探索の中で自分で見つけていくことになります。
主人公『ヒマリ』は初期状態では大変打たれ弱く、4匹ほどのネズミに 包囲されただけであっさりと死亡します。
【公式サイトより引用 こうなると詰み】
丁寧なチュートリアルはないものの、「ああ、ドラクエのように最初から スライム数匹相手にできるようなバランスじゃないんだな」と経験を通して学ばせてくれます。
悪く言うと説明不足なのですが、これは意図した仕様なのだと後々わかってきます。
ちなみに死亡から復帰するテンポは早く、ペナルティもセーブポイントに 戻されるだけなので、死んだことのイラつきよりも『どの様に乗り切るか』に思考が向かうことも、ストレスを感じづらいポイントです。
とてもよく考えられています。
そんな中でゲームを進めていくと、ネグラの住人の日記や、各地に点在しているオブジェクトや住人の話から少しずつ少しずつ『魔王物語』と何か、 どういった経緯で誰が書いたものなのか、が浮かび上がってきます。
このまばらに与えられた情報の点と点が繋がっていく感覚がとても気持ちいいのです。「あっ!そういうことかぁ!」と思わず唸ってしまう様な。
そして迎えるラスボスとの予定調和の最終決戦!
ニクイ演出にテンションがピークに達します。鳥肌がヤバイです。
ヒマリを最初に動かしたときには想像も出来ないほど深い背景と広い物語を胸にラスボスを討伐した時、僕は名作映画を見た後のような興奮と充足感に満たされていました。
ネタバレになってしまうので詳細は省きます。(語りたいぃ~!)
【興奮のピーク】
先代のイシを継ぎ、悲願を達成する物語は数あるものの、主人公と同じ目線(正確にはちょっと違う)で情報を集めながら、『魔王物語』の結末にたどり着く、という体験は中々出来るものではありませんでした。
小説や漫画、映像と他にも物語を表現する方法は数ある中で、ゲームという題材を選択した製作者様にはただただ脱帽です。
説明もチュートリアルもなく、死ぬことさえも主人公目線で自分から経験を積み重ね、冒険の果てに集めた物語のかけらを繋ぎ合わせたからこそ得られるクリア時のあの感動は、ゲームという舞台以外で表現するのは難しかったはずです。
ストーリー以外の要素も非常に秀逸です。
個性的な登場人物のユーモア溢れるセリフ、ごり押しではシビアなものの、ひと工夫で驚くほど簡単に進める戦闘バランス、印象に残るBGM、収集や やりこみ要素・・・どこを切り取っても無料で公開しているゲームのそれとは思えません。
こういった要素で楽しませてくれるからこそ、最後まで飽きずにプレイすることができるのです。
稚拙な文章を最後まで読んでくださった皆様も、今宵はヒマリになりきって魔王物語の結末を見つける冒険へ足を踏み出してみてはいかがでしょうか。
プレイする際は時間を空けず、短期間で集中してクリアすることをお勧め します。見つけたお話のかけらを忘れてしまいますからね。
横切り技は炎属性!