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アナログ派のデジタルペイント使用例

皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は今年の密かなる目標「遠出する」を遂行している自分に少し満足する今日このごろ。
今月に入って他府県(といっても近隣)に3回も行きましたよ(’∀’)!

「出不精の遠出事情」をお話するのも一興だな…と思いましたが
またの機会にオイトイテ、


需要が見込めない話はオイトイテ


本日は、
下記でご紹介してますポストカード、その制作の話。



個展でちょこちょこお尋ね頂いてました
「どうやって描いてるの」
このあたりをお話しようかなと思います(2400字)

こちらの方が社会的に貢献!…とまではいかなくとも
還元できるのではないかと思う次第(’∀’)
いつものごとく「ほーん」とお読み頂ければと思います。


とはいえ、絵を描く人よりの渋記事ですね。
今回ほど記事タイトル悩んだものもそうありません。



どうやって描いてるの


くだんのポストカード、
デジタルペイントで描いています。

くだんのポストカード


使っている道具は

・PC
・ペイントソフト(CLIP STUDIO)
・ペンタブ(wacomの板タブ)

この3つ。


お話している中で
「デジタル?どうやって?」とのお尋ねがよく出てきました。

その度に
「木炭ツールというのがありまして…それを消しゴムツールで切り取るように形を作ったりデスネ…」など
要領を得ているような得てないような話をしていたわけです。

話しながら思っていました。

これは見るほうが早い(’∀’)マチガイナイ

順を追ってご覧ください。


切り絵法



「木炭ツール」、これで一筆置くとこんな形ができます。
サイズや色はお好みで。


その木炭ツールを本能赴くままに乱れ打ち!

小さくしたり好きに変形します。
ところで打ち出の小槌は大きくする道具でしたね(’∀’)
そんなこんなを繰り返して、いい感じの色の塊ができます。
色やタッチの微妙な重なりが「見ごたえ」を生み出します(解説者風味)
余分なところをカット。
これはお好みで、私もしたりしなかったり。
1つできたらそれをコピーして、いくつも作ったり
色や形を変えてみたり。
具体的な形がほしいときは、消しゴムツールで不要な部分を消してやります。


いかがでしょう。

これが私の

「木炭ツールというのがありまして…それを消しゴムツールで切り取るように形を作ったりデスネ…」


の、真意です(*’∀’)スッキリ

「百聞は一見にしかず」とはよく言ったもの。
(言葉が尽くされていないのはオイトイテ)


ざっくり法



とまぁ、木炭ツールを気に入ってますよ、というお話なんですけれど、
切り絵風味だけではまとまらないこともあるので
ざっくりした塗り方もしています。

例えばこちら、白と水色と青の色を重ねる。

木炭ツール、線を引くとこんな感じになります。
このマットだけどバラけてるところが岩絵具っぽくて良い(*’∀’)
同じレイヤーで水色も適当に引いていきます。
続いて白色でも重ねていきます。



というのを、無心でやってますと
こんなのができます。


あんまり何も考えない。
「なんかきれいなのが見えたらいいなぁ」という呑気さで(’∀’)


で、この時点で見えるわけです。

雪原が(*’∀’)


見えたらこっちのものです。


「雪晴れ」という感じで雲一つない寒そうな青空をつくります。
これも木炭ツール。
で、最終的に雪原に見えるように微調整して、
小雪の舞っているようなのを飛ばして完成。
※ブッセはついてきません(’∀’)


という、わりとざっくりな作りもあります。

私はこういう抽象的なのが出てきやすいのですが、
そればかりだと保たないので、先程の切り絵戦法と合わせたりして
全体のバランスを取っています。



計画的に


今回は画像が多くまだ1500字弱(*’∀’)
もう少し走りますか!(だからいつも情報過多になる)

いま制作中のシリーズ、
前回よりも計画的に描いております。


前はこういうラフもなかったのですが、今回はやってみました。
具体的に描くタイプは、デフォルメのための情報整理と構図決め

パッキリ切り絵以外に、水彩風味も出したくて
「消しゴムツール」の「硬め」と「練り消し」を使い分けたり。


構図の確認をしてから
花を配置してみたり。
ボツにした右下に「幹」ありバージョン


自慢ではありませんが、

線を引いて構図の確認するなど

アナログの絵画制作でもしたことがない。


本当に自慢じゃない話なんですが(汗)、
いつもだいたい好きなところに入っていたらOKなんです。

しかしながらこうして形がハッキリするものは
やっぱりきちんと良い位置を確認したくなるもんですねぇ。

やりすぎるとそれはそれでヨクナイこともあるので
大胆にやるものと、作り込むものと全体のバランスを見ております。

そのほか配色の本を参考に色を決めたりなど
なかなか学ぶことが多いなぁと感じています。


極め付けは、定期的な実寸確認。
やり方がアナログ脳です(’∀’)





見ごたえのある色面を作って切り取る、というのは
『はらぺこあおむし』で有名なエリック・カールとおんなじことしているなぁと最近気が付きました。
もちろんエリック・カール氏以外でもよく使われている手法です。

前々から紙版画や、切り絵のシャープで抽象的な詩情が好きで
特に高村智恵子さんの切り絵は、あれ、スゴイですねぇ。
それでもいまいち絵画作品にそうした表現を取り込めないでいました。

そんな中で、ポストカードを友人の提案で作ることとなり、
色味調整のしやすいデジタルペイントを選び、
「木炭ツール」と折り合いがついたことは幸いでした。

描く作品、描く作品、抽象的なものが多く
季節ものや風物詩に弱い自分が、
こうやって12ヶ月の景色をポストカードに出来ているのは「木炭ツール」との出会いあってこそかなぁと感じてます。

デジタルペイントであっても、
道具によって得られる感覚というのはあって、
それが自身の感性と噛み合った瞬間というのは嬉しいもの。
これからもふとした瞬間に
相性の良い道具と出会えればなぁと思っています。

さて、もうひとふんばり!

最後まで読んで頂きありがとうございました(*’∀’)



おまけ

いつかやりたい「切り絵」シリーズ


ブッセはもう少しお待ち下さい(’∀’)




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巳白
応援、ありがたく頂戴しております。いただきましたサポートで、また1日長く絵に専念できます(о´∀`)