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令和のカニに会う

平成から令和へ。
はなちゃんち初のお泊まりのお客さまがいらっしゃった。
幻(まぼろし)というお酒を空けて、
浜で、れいわー!と叫んだ。

なんとか令和まで生き残れた、という感覚。
まだわたしのたましいはこの身体のうちに
やりたいことがあるみたい。

平成の時代、
わたしは音楽をずっと追いかけていた。
うたうことつくること旅すること。

そして、平成の最後、
はなちゃんちを創っていくことに無我夢中になって、
令和との境をまたいで
今ここにいる。
なにかが変わった。
なにかがはじまっている。

はなちゃんちにはやたらカニがいる。
布団に入ってきたり
柱にとまっていたり、
お風呂やシンクで戸惑っていたり。

きょうもカニに会った。
令和のカニだった。

以前バンドでやっていた
ゆめにみたカニ
といううたをセルフカバーしてうたおうと思った。

このうたをつくった頃は
奄美にも出会っていなかった。
こんなカニだらけのお家に住むとも
思っていなかった。
久高島で出会ったカニが
教えてくれたのだ。

その小さな声に耳をすまして、
ゆこう。

ふやよみ あおきさとみ

【ゆめにみたカニ】
あぶくぷかぷか ゆめにみたカニ
こんぶの根っこは あの子につながり

あかいこうらは ゆめにみたカニ
スリッパ忘れて はだしがいたいよ

いつか 会えるかな
やさしくなりたいな

晴れた朝には こうらを干して
屋根の上で シャボン玉したいな

あぶくぷかぷか ゆめにみたカニ
あの木の根っこは 地球につながり

あかいこうらは ゆめにみたカニ
スリッパ忘れて はだしがいたいよ

いつか 会えるかな
やさしくなりたいな

晴れた朝には こうらを干して
屋根の上で シャボン玉したいな

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