草の世界
木曜日は草ラボの日。
きょうは黒米と小豆の入ったおかゆに、
その辺の草と
身体をあたためる桂皮や生姜をいれて
『黒の草粥』をいただいた。
その辺の草とは、
ニラ、桑の葉、サシグサ、ヨモギ、
三つ葉、名前をわすれたやわらかい葉っぱ、などなど。
とにかく
その辺をふらふら歩いて摘んだ草を
食べられることがうれしい。
みんなでわいわい鍋をかこんで
身体があたたまって汗をかいて。
毛穴や鼻の穴や耳の穴や
身体中の穴という穴から
なにかいらないものが
ぷわあーっとでたようになって
身が軽くなった。
あまりに気持ちがよかったので
家に帰ってから
今度はうちの近くのその辺の草を摘んで
夜もまた黒の草粥をつくってしまった。
そしてまたぷわあーっとなった。
地面の上の光があたる部分ばかりに
目がいってしまうことが多い。
それしかないようにされることが多いけれど。
わたしにとって地面の下の方が本当の世界。
地面の上と地面の下がしっかり太くつながっていて
地面の中の根っこが楽しそうにからみあっている。
そんな世界がしあわせだ。
あ。
それはまさに草の世界だ。
*ふやよみ あおきさとみ*