イリヤの空、UFOの夏を読んだ
イリヤの空、UFOの夏を読んだ。面白かった。
心にぽっかりと穴が空いた気持ちになった。
エヴァンゲリオンや最終兵器彼女のようなセカイ系の傑作だと聞いて読んだ。スポーツ漫画で言うピンポンとかそう言う位置付けだと思って読んだ。
基本的に自分が小説を読むときは自分は主人公と同化できるように読んでいく。が、今作では自分は浅羽にはならず、それを応援するような立場で読んでいた。
そのため、あんまり感想が思い浮かばない。
というかこの作品で感想はすぐに言えない。
本を読んだ直後はなんとなくケリがついたように見え、なんとなく晴れ晴れとした気分になるかもしれないが、ふと冷静に考えてみると、状況は何も変わらないしむしろ与えられたものが奪われているのでマイナスだし。
イリヤの生きる気力としてあてがわれた浅羽であったが、結局は浅羽の方がイリヤに依存していたと思う。
普通に考えて、自分とあんま関係ない状況に置かれてる人を守るために首をカッターで掘ったりできるかって言われたら絶対無理な話である。
まあ、それでも浅羽は浅羽なりに色々考えて、頑張ってあの結末を迎えてよかったマークを描いているならそれはそれで、浅羽が良ければ良いのだが。でもやっぱり、浅羽としてではなく、俯瞰して物語を読んだ自分からすると、本当に切なく、虚しい大大大傑作だと思った。
今更この作品にピーヒャラと筋違いかもしれない御託を並べてると、多方面から「おっくれてるぅ────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────っ!!」と言われかねないが、とにかく面白かった。
とりあえず6月24日になったらまた読み返そうかなと思う。
なぜなら、六月二十四日は、全世界的に、UFOの日だからだ。
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