けんりょく

私の好きな漫画のひとつに「天は赤い空のほとり」があります。ひょんなことから古代ヒッタイトにタイムスリップをしてしまう女子中学生が主人公で、タイムスリップ先で色々な出会いがあってヒッタイト国皇妃に登りつめるという、女子の好きそうなファンタジー漫画なんですけれど。

考えてみてください、平凡な中学生が初彼とのデート中、古代ヒッタイトに飛ばされたと思ったら目の前にはイケメン皇子(カイル皇子)がいて、次第にそれと相思相愛になるんですけどそれだけじゃなく、カイル皇子の弟からも好かれ、カイル皇子と敵対する国の王にまで言い寄られ、更にはエジプトのイケメン将軍にまで慕われるんです。こんな夢のような設定、現実にあるでしょうか(笑)羨ましいったらないです。まあその間には何度も命を狙われ、戦場に駆り出されるわけですけど。

カイル皇子にはもう一人異母弟がおり、これの母こそがカイル皇子の命を狙う悪の根源で、主人公を魔力で以て古代ヒッタイトへ呼び寄せた張本人なのです。これの魔力に操られたカイル皇子の小姓が主人公の命を狙います。

でも間一髪でカイル皇子が登場してかすり傷程度で済んだんですけども、翌朝、カイル皇子に言い寄られてる最中に聞こえてきた鐘の音。処刑の合図なんだというのを聞いて、枕を投げつけました。こんなところでこんなことしてる場合じゃないでしょう!と。

それで処刑場に行って処刑を止めてくれるよう主人公は叫ぶわけです。自分はかすり傷で済んでいるし、小姓は魔力で操られていただけで何の罪もない、だから処刑なんて必要ない、それに小姓は自分によくしてくれた・・・そんな思いで処刑を止めてほしいと懇願したわけです。だから、皇族に刃を向けた者は命を以て贖うのが決まりなんだと聞いても、処刑させるほどえらいっていうなら頼みを聞いて、と引きません。

皇族の権力を私事で使ってはダメだ、と声をかけたカイル皇子に、また主人公が更に叫びます。

何いってんの!!身分ってのは上の者が下の者を守るためにあるんじゃないの?権力があるならこんな時使わないでいつ使うのよ!!

この言葉を受けて皇子は目を醒ましました。それまではまあチャラ男だったし、媚びるばかりで皇子を叱りつける女など居やしなかったわけで、ハッとします。そして処刑は中止、小姓は引き続き皇子の下で働くことになります。結局この小姓は主人公のために命をかけて動くわけですが・・・。

ここ数日、連日テレビで話題の某事務所絡みの出来事をみていて、このエピソードを一番最初に思い出しました。まさしくこの通りだなって思ったのです。名のある方が後輩のためを思って色々と動き出し、風向きが変わってきたわけですものね。

これを書いている今、当該事務所社長の記者会見をしているところなんだけれど、ちょっと的を得ない内容になっていてキツいですよね。だけど、一連の出来事の行く末はとっても気になるのです。どちらの言い分もわかるし、どちらにも通したい正義もあるのもわかる。ただひとつ、ファンは、年末には泣き笑いをしたいですよ。あー楽しかったって、それで年越ししたいんです。声も出ないくらい笑わせてもらったあの楽しさが戻ってくるのを期待してます。


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