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蚣蝮(ゴン・フー) 藍濃道具屋(レンノン・ツール・バー) 日本限定インク

2023年8月14日追記
色彩雫の月夜との比較画像を追加しました。

今日は蚣蝮というインクの紹介をします。


蚣蝮は台湾のメーカーである藍濃道具屋が日本限定で発売したインクです。

中国の神話「竜生九子」の中に登場する聖獣である蚣蝮がモチーフとなっています。

“水”と深い関わりのある蚣蝮に因んだブルーのインクです。

蚣蝮×トモエリバー/クリーム

トモエリバーに書いたもの

トモエリバーはにじみやかすれが起きにくいという特徴を持ち、しっかりとした書き心地をしています。今回はクリーム色の用紙を使用しました。

インク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンを使って書きました。

緑みのある深い青色をしています。深海のような色だと感じました。

インクの濃淡が現れやすいので書いていて楽しいです。

蚣蝮×iroful/イロフル

イロフルに書いたもの

iroful/イロフルという紙はインクの色・濃淡をくっきり鮮やかに表現できる特徴を持ち、しっとりとした書き心地をしています。

こちらもインク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンで書いています。

鮮やかさのある深い青色です。万年筆とガラスペンとでインクの発色が大きく異なりました。ガラスペンで書いた文字はブルーブラックのようにも見えます。

蚣蝮×10 グラフィックに適した用紙

10 グラフィックに適した用紙に書いたもの

グラフィックに適した用紙はスライド式リングレスノートであるSlideNote(スライドノート)のリフィルとして発売されているケント紙です。絵を描くことに適した用紙ですが万年筆で文字を書くと滑らかな書き味が楽しめます。

こちらの文字に使用したのもインク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンです。

落ち着きのある青色をしています。波が穏やかなときの日本の海のような色です。

この紙に書いたときは他の紙よりもくすみのある発色になりました。

蚣蝮×MEETS TAKEGAMI A4 PAPER

竹紙に書いたもの

MEETS TAKEGAMI A4 PAPERは100%国産の竹で作られたサスティナブルな紙です。一般的な紙と比べて表面にわずかな凹凸があり、個性的な書き味をしています。

こちらの文字もインク名はカリグラフィー用のつけペン、文字はプレジールの中字Mとガラスペンで書いています。

やや紫を感じるような暗い青色になりました。夜空のような深みのある色です。

竹紙はインクをよく吸うので文字に濃淡が出にくいのですが蚣蝮だと結構しっかりと濃淡が現れました。

蚣蝮×LIFE WRITING PAPER

バンクペーパーに塗ったもの

LIFE WRITING PAPERにインクを塗りました。

LIFE WRITING PAPERは白いバンクペーパーです。バンクペーパーは銀行の帳簿用紙として開発された筆記用の上質紙であるため万年筆との相性がいいと言われています。また一般的な用紙と比べてインクの色の揺らぎが楽しめるという特徴がある紙です。

発色の違いを楽しみたかったので今回はバンクペーパー全体にインクを塗りました。

色の濃い部分と薄い部分を楽しみたかったので水筆を使ってラフにインクを塗っています。

水底のように深く少し緑色をした青色になりました。色の揺らぎはあまりありませんでしたがグラデーションを作るだけで川のような色合いになりました。

蚣蝮と似ている色との比較

蚣蝮と色が似ていると感じた色彩雫の月夜と比較してみました。

紙はケント紙を使用しています。

左が月夜、右が蚣蝮

月夜は緑みを感じる深い青色、蚣蝮は紫みのあるくすんだ青色です。

万年筆で書いた文字はとてもよく似ていますが並べると違いがわかります。

蚣蝮の方がより落ち着きのある色をしていると思います。

まとめ:蚣蝮は水を感じさせるブルーインク

蚣蝮は深い青色のインクです。川底や深海など水深のある水を連想させる色をしています。

文字に濃淡が現れやすいので書いていて楽しいインクでした。

名前のモチーフとなった聖獣について調べてみると更にワクワクしながらインクが使えます。

普段使いもできそうな色ですので、機会がありましたらぜひ試してみてください。

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