『ばいばい こころの緊急事態 追い求めるのをやめてみた。』著者・妹尾まみと父・妹尾河童の親子インタビュー vol.3
【親子インタビュー③】
父:妹尾河童(自伝的小説『少年H』著者)
× 娘:妹尾まみ(『ばいばい 心の緊急事態 追い求めるのをやめてみた。』著者・心理カウンセラー)
『“親ガチャ”で諦めないで。人生の醍醐味は新しい人たちとの出会い!』
※親ガチャ:「親は自分では選べない」ということをカプセルトイの「ガチャガチャ」やゲームでのキャラクター入手方法「ガチャ」に例えた言い方。
インタビュアー:
“親ガチャ”という言葉が話題になっていますが、どう思われますか?
まみ:
親子関係の問題ってどこの家庭にもあるんじゃないかと思うんです。
親が自分の人生の全てを左右するなんて思い込まずに、足かせになるような親なら思い切って振り払って、とにかく自分の足でどんどん歩いていって、紆余曲折あるごとに自分にプラスになるような人間関係を構築していく、そこに人生の醍醐味がある!と思うようにしましょうよ。
人生がつまらないと思っている人には、物事のマイナス面だけを見てしまう癖があるはずです。
物事にはすべてプラス面とマイナス面があるのです。
だから生まれた環境や過去の出来事もとらえ方次第、プラス面を探し出すことで、変わらないはずの思いが変わっていくこともあるんです。
たとえばパラリンピック。
マイナスにしか見えないような逆境に立たされた人たちが、プラスを見い出して、希望を失わずに努力し続けてきた姿を見せてくれるから、私たちは感動するんだと思うのです。
私の場合は、父のような親だったことで、プレッシャーを感じて、自己評価が低かった。
自意識過剰になってマイナス面ばかりを見ていたから、生きづらかったんじゃないかと・・・でも、プラス面にも目を向けるように意識してみたら、怒りや不安がずいぶん軽くなって、穏やかな気持ちになれることがわかったのです。
どんなことにも、プラス面とマイナス面が必ずあると考えることで、自分をより良い方向に向けることができる。
良い方向に向けば、応援してくれたり、自分を理解してくれるような人との出会いの機会に恵まれるようになる。
そのような人間関係に恵まれれば、生きていることが辛いだけではない、幸せな気持ちになれる瞬間もたくさんあるんだ!と思えるようになるでしょう。
インタビュアー:
最後に、読者にメッセージをお願いします。
河童:
やってもみないで「できない」「無理です」というのはおかしい。
やってみりゃいいじゃん! やってみてダメだったらダメでも納得できる。
でもやってもみないでダメだと思うのは、自分の可能性をゼロにしてしまうことだと覚えておいてほしい。
そして、一番じゃなくていい、オンリーワンになれ!
この人しかいない!と思われるような人になれ!!
そう思うね。
まみ:
人間関係に苦しんでいる人は、「私なんて」と思わずに、自分の「見捨てられ不安」のカラクリを解き明かしていただけたらと思います。
私たち人間は、群れる動物だから、良好な人間関係に恵まれることで、安心できたり、幸せを感じることができるんです。
誰もがみんな幸せを感じたくて、良好な人間関係を求めて生きているわけです。
これだけの数の人間が同じような気持ちで求め合っているのですから、自分に相応しい人が必ずいるはずです。
そのような人たちと全く出会わずに人生が終わってしまう確率の方がずっと稀だと思いませんか?
自分に相応しい人たちと巡り合うことが、人生の醍醐味とも言えるのではないでしょうか。
「しなやかに、したたかに、ニコやかに、凹まない、あきらめない」
これは、実は筆不精の父が、珍しく書いてよこしたハガキに書かれていた言葉です。
努力はすぐには報われないことも多いけれど、いつかきっと報われると、私は性懲りもなく信じています。(笑)
おわり
著者:妹尾(せのお)まみ プロフィール
心理カウンセラー(認定心理士)。
44歳で東京福祉大学社会福祉学部社会福祉科国際福祉心理専攻。在学中の短期留学(フォーダム大学とハーバード大学)で最先端のアメリカのメンタルケアおよび福祉施設について学ぶ。高齢者介護施設勤務経験あり(ホームヘルパー1級、福祉用具専門相談員)。東武医学技術専門学校非常勤講師(2010~2013)。2005年にmami'sカウンセリング・ルーム開設。著書に『生きづらいあなたには「見捨てられ不安」がある!』(主婦の友社)がある。
📚書籍ご紹介📚
『ばいばいこころの緊急事態 追い求めるのをやめてみた。』
~「生きづらさのカラクリ」を知って幸せになる方法~
妹尾まみ/著
ISBN:9784907537333
本体価格:1,400円(1,540円 税込) 体裁:四六判・P224
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