011.【Mリーグこぼれ話】『悔しいです』ダブル役満も……あと一歩で阻止され続ける。今期のMリーグで役満は出ないのか?
※この話は麻雀、Mリーグについてある程度知識のある方にしかわからない話がふんだんに含まれています。ご了承ください。
どうも、風茶でございます。
先日Mリーグのレギュラーシーズンが終わり、セミファイナルに進出する6チームが決まりました。
僕がnoteを始めたのがこの記事が出る半月ほど前になりますので、その中でも多くのドラマがありましたね。
さて、今期のMリーグ、気になることがひとつだけあります。
それは役満がまだ出ていないこと。
前提ですが、役満は出にくいものであることは、麻雀を知る人であれば周知の事実です。出にくいからこそ特定の役で子で32000点、親で48000点ももらえるわけです。
当然、他家の3人に先んじて難しい役を狙い成就させないといけないわけですから、そんなにポンポン出るわけではないことは、僕も理解しております。
ただ、今年はもう一息のところで阻止されることが多い気がします。
特に終盤、実況(主に日吉プロ)の喉が本当に破壊されるんじゃないかというほど、一発逆転の役満に届きそうな場面が多かったですが、それでもレギュラーシーズン中に役満が出ることはありませんでした。
これまでレギュラーシーズンで役満が出なかった年といえば、2年前でしょうか。
ポストシーズンに入ってKONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人選手が四暗刻をあがり、なんとかシーズン通しての役満ゼロを阻止しましたが、結局その1回だけでした。
ちなみにその翌年、つまり昨年は一転して、開幕日にこれまた麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗選手が四暗刻をあがり、日吉さんの名言「今年も伊達か、今年もお前か」が飛び出しました。
さらに昨年はEX風林火山・二階堂亜樹選手の四暗刻単騎、赤坂ドリブンズ・園田賢選手の国士無双、麻雀格闘倶楽部・高宮まり選手の四暗刻……と、週ごとの頻度で役満が連発。
果ては伝説となったU-NEXT Pirates・仲林圭選手の国士無双頭ハネ事件『国士無効』が起こるなど、役満については話題に事欠かないシーズンでした。この時の日吉プロの「俺の32000返せ」もまた名実況でしたね。
出る時もあれば、出ない時もある。
麻雀は牌山の並びという運の要素に加え、プレイヤーの選択に大きく左右され、如実に結果として卓上に現れます。
そんな中でふいに飛び出す役満は、いわば野球でいう特大のホームランのようなもの。
出た時の、卓上の空気を一変させるほど、痛快なまでの破壊力。
そこに魅了される人も数多いでしょう。かくいう僕もそのひとりです。
今年は本当に、役満テンパイまでいって最後にかわされるシーンが印象的です。
3月下旬に入って、レギュラー最終盤だけでも、3回続きました。
3月21日、TEAM雷電・本田朋広選手の四暗刻単騎。
3月26日、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり選手の国士無双。
そしてレギュラー最終戦、3月29日。
記憶に新しい、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾選手の小四喜字一色。
この2索があたり牌でなければ……
そう思った視聴者も多かったでしょう。
インタビューでの堀選手ラス時のお決まりの「悲しいです」は、いつも以上に力がこもっていた気がしました。
一昨年あれだけ出なかった役満。
昨年あれだけ出た役満。
そして今年、出そうなのに出ない役満。
Mリーグの神は気まぐれです。
今年は出ないまま終わるのか、
それとも2年前のようにポストシーズンで成就させる選手が出てくるのか。
個人的には、そろそろ出るんじゃないか、と思ってます。
確たる根拠になるようなものはないんですが(^_^;)
ただ、この最終盤、最後の1週間くらいでバタバタと役満テンパイが相次いだのは、それだけ選手が狙ったからというのはあると思います。
当然、各選手のスタイルや考え方もあるので一概に言える話ではないのですが……
例えば本田選手の場合。
以前の記事でも触れたのですが、この時の本田選手は、ボーダー争いから脱落しかけているチームを背負い、3連闘のまっただ中。
そして例の役満はオーラス、3着目から逆転を狙ったものでした。
当然いけると踏めばいったと思いますが、逆転しなければチームが敗退濃厚となるという状況は、高い手を狙うよう判断を早めた可能性もあると思います。
高宮選手もチームはセミファイナル最終日に打てる4位を争ってましたし、堀選手も少しでもポイントを稼いでセミファイナルに向かいたいところでの箱下のラス目、という状況でした。
それぞれの置かれた立場で、残り少ない試合で少しでもポイントを稼ぐという意識は、少なからずあったように思います。
それは、ポストシーズンもそうです。
セミファイナル以降は試合数も限られ、1試合ごとのポイントの上下がファイナル進出、敗退、そして優勝……といった結果に直結します。
チャンスがあれば狙う、という状況は、日を追うごとに多くなってくるでしょう。
今年は誰が最初の役満をあがるのか。
それとも阻止され続けるのか。
結局は始まってみないことにはわかりませんが……(^_^;)
少し、頭の片隅にでも、その楽しみを抱いて、ポストシーズンを観てみるのもよいのではないでしょうか。
それでは。