003.【最強戦2024】その涙は未来の自分のためにある。篠原冴美と与那城葵が人目もはばからず流した涙に『見る勢』の我々がかける言葉とは。
どうも、風茶でございます。
前回最強戦のレポを書かせていただいて、
長いな、って自分で思っておりました(^_^;)
あんな長い記事を見ていただいた方、本当にありがとうございます。
当日放送終了後から、仕事の合間とか使って書いてたのですが、正直完成まで時間がかかってしまったので、公開が翌日の深夜になってしまいました。
もう少しどこまで書くとか、どこを絞るとか、考えた方がよさそうですね。
そんな書く内容たっぷりだった17日の最強戦から、というより、今後もMリーグをはじめいろんな場面で我々の目の前に出てくることになるであろうことについて、今回は話していこうと思います。
麻雀は、理不尽なゲームです。
麻雀は運要素が結果に直結してしまうことが多いゲームです。
34種もの牌を使って、数え切れないほどのパターンの面子を作って、基準の細かい点数をもとにその多少を競う。ランダムに積まれた牌山から1枚ずつツモっては切っての繰り返し。それを4人順々に行えば、その手の速さも平等にはならないものです。
極端に言えば、プロが1面子でドラドラ赤、みたいな配牌をどんなに上手く手順を駆使してあがりに向かおうとしても、初心者に捨牌1段目から白發中とポンされて「ツモ、大三元!」とか言われたら、どうしようもなく負けるわけですよ。
もちろん、そんな単純な話ではなくて、せめてそうならないように打ち回したり、押し引きを駆使して相手と駆け引きしたり、というのはあります。そのぶつかり合いを見せられるのは、プロアマ問わず熟練者の強みでしょう。
そうやって卓を囲んだ4人が闘い抜いた先に、
必ずこのゲームは順位が分かれるのです。
今回の最強戦のルールは、
予選卓(2戦)は2着以上が決勝卓へ勝ち抜け。
決勝卓はトップのみが後のファイナルへ勝ち抜け。
つまり、どんなに頑張っても、どんなに理不尽でも、どんなに競った展開であっても、かならず2人ないし3人、負けという事実を突きつけられるのです。
見る勢の我々として、敗退者に対しできることは。
その瞬間、リアルタイムでは、正直言ってありません。
できるとすれば、全てが終わって、何らかの形で当事者の目の前に姿を現した時だけでしょう。それが実際に会うのか、SNSで言葉として届けるのかはその時々にもよるでしょうが。
我々『見る雀』側は基本、画面の向こうで見てるだけであり、どんなに声をあげようと、どんなに慰めの言葉をかけようと、物理的にその瞬間の当事者には届きません。
だからその時にコメント欄で騒いだって届かないんですよ、アンチの皆様方!同じ視聴者を不愉快にさせるだけですから、コメ欄で暴れるのはやめましょうね。おっちゃんとの約束ですよ!
……コホン。
これはどんなにその相手に対して自分がファンであったとしても、物理的に変えようのない事実です。
「その時だけその人の前に瞬間移動して声を掛けてあげる」なんてこと、人である以上は誰もできませんから。
ですから、関西に住んでて後からしか声を掛けることしかできない僕も、こうしてnoteやXを用いて言葉を届けるしかないわけで……(--;)
どんなエールも、どうしても後付けになってしまうんですよね。
当人が悔しい思いをしたことを一緒に共有できるのも、結果が出てしまってからになってしまうのです。
……前置きが長くなりました。悪い癖です。
今回の最強戦も、惜しくも敗れた方がいらっしゃいます。
これは勝負の世界、致し方のないことです。
しかし、思いが結果にならないその悔しさはひしひしと伝わってまいりました。
今回はより印象的だった……というより、その悔しさをより前面に出しておられたお2人をピックアップしてみようと思います。
まずは、日本プロ麻雀協会・篠原冴美プロ。
この人はとにかく真面目で、とても素直に感情を表現します。
それは当然、彼女の魅力なのです。
前回、アンケートで予選に出てきた時は、ファイナルに進むと予想した人は少なかったと思いますが、あれよあれよと勝ち進む姿は見ていて痛快でした。
今回は当事アンケートで競り勝った『買い占め少女』こと原プロ、前回予選で闘った菅原プロ、小宮プロとのマッチアップ。
個人的には「金本さん、やってんな」と思ってました。
※金本さんとはもちろん、あの某雑誌の編集長様のことです。今年も最強戦、楽しませていただいております。
今年はあと一歩、あとひとあがりのところで惜しくも決勝卓に届きませんでした。
彼女は涙を流しながらであっても、いつもまっすぐにカメラの方を向いて話します。
「昨年応援してもらったから今私はこの場に立てている」
この言葉にも、彼女の真面目な性格が見える気がします。
画面越しではあるものの、こちらを真っ直ぐ見据えて話す姿は、受け取る側としてもしっかり聞こうと思えますよね。
実生活とか、対面で話す時もそれは同じではないでしょうか。
顔を合わせるのが苦手で目線を逸らしてしまう僕も、頑張って見習いたいものです。
前回のレポの中でも言いましたが、やはり彼女のそういうところが、応援したいと思わせる部分なのだと思います。
今回の結果は残念でしたが、さらなる飛躍を祈りたいですね。
続いて、この日一番苦しんだであろう選手。
日本プロ麻雀協会・与那城葵プロ。
とにかくこの日、あがりに恵まれませんでした。
特に早めにかけた6、9筒の両面リーチをツモれなかった時は、見てるこっちも「なんでこないの!?」と思ってしまいました。
彼女は対局が終わった後、noteで自身の思いを綴っておられました。
彼女の中でのさまざまな葛藤、今回最強戦にどんなことを考えて臨んだか、そしてこれからのこと。
もしよろしければこれをご覧になってる皆様も、一度彼女の決意を見に行ってあげて欲しいですね。
それを見た上で今回の対局を見返すと……
何もかもうまくいかなかった辛さ、無念さ。
そして…「このままでは終わらないぞ」という意志がより伝わってくるような気がします。
『足ツボの動画の人』では終われませんよね。
すみません、僕はあの動画で腹抱えて笑った人です。
皆さんは、負けて涙を流したことはあるでしょうか。
僕は……うーん、随分昔な気がします。
最近歳をとって涙腺が緩んでるのか、もらい泣きは何度かしてしまったのですが。
本当に勝ちたくて、
本気で強くなりたくて、
それでも届かなくて。
これだけやってダメだった、とか。
こうやってたら上手くいったかもしれない、とか。
なぜこれができなかった、とか……
大事なのは、そこからどう前を向くか。
与那城プロが仰ってました。
「また次に繋げれる負けだった」と。
麻雀プロである以上、卓に着く機会がある限り『次』が存在します。
近い未来にある『次』のために、反省や後悔と向き合う覚悟を、彼女たちは既にしています。
僕たち視聴者が彼女たちに向けてできる事は何か。
その『次』に向けて前に進む背中を、目指すべきゴールに向かって押してあげることではないでしょうか。
お疲れ様でした、今回は残念だったね。
次勝てるように頑張ろう、応援するよ。
綺麗事抜きに、そういう言葉って本当に救われるんですよ。
そんな言葉をちゃんとかけることができる人こそファンだと思うし、そういう人が増えれば業界の雰囲気もよくなっていくと思います。
結果という変えようのない過去に対し、後からしか贈れないエール。
それは、その結果やこれまでの過程、これからの未来に対して、見返りなど求めず信じて首を縦に振ること。
それが『応援』ってやつなんです。
これからも、勝っても負けても、本気で戦ったら人たちの涙を見ることでしょう。
そんな時に、一緒に前を向ける存在でありたい。
いち視聴者として、そんなことを思いました。
今回は先日の最強戦から、お二方をピックアップして話していきました。
今後は最強戦に関してはレポと、こんな感じの記事も内容次第で書いていこうと思います。
Mリーグの他、気になる麻雀関連の話題もあれば記事にしたいと思います。
ただ、現状YouTubeとABEMAしか媒体がないもので、見れないものがあるのはご了承ください……(T^T)
今回はこれくらいにしておこうと思います。
それでは。
…まーーた夜になってしもうた……(^_^;)