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【アフターコロナ】雑誌を買わない時代にアパレルはどこへ向かうのか?

最近めっきり雑誌を買わなくなった。買っても1年に1冊程度。直近で買った雑誌といえば付録のトートバッグが魅力的だったから。雑誌本体はろくに中身も見ずに捨ててしまった。

小学生の時のニコラに始まり、大学生くらいまでは毎月ファッション誌を買っていた。それがインスタが流行りはじめた2013年頃からぱったり雑誌を買わなくなった。

そしてある時ふと気づいた。雑誌を買わなくなったから、今世の中にどんなアイテムが出回っているのか無頓着になった。雑誌全盛期に比べると、ブームやトレンドも耳に入ってこなくなった。記憶に新しいのはタピオカくらい?2020年になって何かブームはあったのか?

なぜ私達は雑誌を買わなくなったのか?

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雑誌を買わなくなった理由として大きなものはSNSの発達だろう。かつて雑誌が供給してくれた美しい写真達はインスタグラムやピンタレストで、コラムやエッセイは人気ブロガー達が満たしてくれる。しかも無料だ。

写真→海外のインスタグラマー

海外のインスタグラマーの写真は日本の雑誌よりおしゃれ。SNSで素敵な写真を探す旅は、移動中、お風呂、トイレの中。

文章→国内のブロガー

クオリティの高いコンテンツを提供するブロガーの増加により、ウェブ上に良質なコンテンツが溢れるようになった。編集者が企画、著名人をアサインした月1のエッセイよりも、リアルタイムで毎日更新される一般ブロガーのコンテンツの方が共感性が高い。

お風呂時間の変化

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毎月雑誌を買っていた頃、雑誌とはお風呂で読むものだった。バスタブの蓋をテーブルがわりにタオルをしいて、紙をふやかしながら読んだもの。しかし最近はお風呂ではひたすら携帯で知りたい情報の検索。

雑誌を読まなくなって購買行動がかわった

昔は雑誌から欲しいアイテムをみつけることが多かった。ページをパラパラとめくる中に必ず魅力的なアイテムがある。ブランド名や店舗も記載されているのでお目当のアイテムを買いに走る。これが雑誌時代の購買行動。

しかし雑誌を読まない今、能動的に探さないと欲しいものは見つからない。雑誌からインスタグラムに遷移したとはいえ、インスタグラマーの紹介アイテムから購入したことはあるかと聞かれると、個人的にはほとんどない。

海外のインスタグラマーのおしゃれな投稿からインスピレーションをもらって、似たものを見つけて購入したことはある。しかしURLが貼られていたり裏で対価が支払われているような明らかなPR商品には引っかかってたまるかと思うし、フォローしているからといって盲信している訳ではない。(言葉にはその可能性があっても写真で盲信させるのは難しいよね?って。。。)

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逆に欲しいアイテムが決まっていて、それをインスタで探すことはある。そういった場合は、誰か人のページではなくてブランドのページを直接訪れる。

雑誌時代はURLが貼られていないのがよかったのであろう。読者は広告と気づいていても、それを疑ったり勘ぐることはしなかった。

余談だがファッション誌に掲載されているものは8割(雑誌によるが)は広告ではない。広告ページと編集ページはきっちり分かれていて、広告ページはそのブランドで埋め尽くされているので、いくら編集ページのようにレイアウトされていても読者も見分けがつく。編集ページはスタイリストが編集のテーマに沿ったアイテムを集めるので広告ではないが、もちろんその雑誌に出稿しているブランドのアイテムは必ず入れるようになど指示はある。これは過去にアパレルのプレスをしていた時に知ったこと。

アパレルの購買動機4つ

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雑誌を読まなくなり洋服を買いにいく動機がひとつ減った。その他に人々が洋服を買いに行く動機というのはどのようなものがあるだろう?

1.デートの前


「試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。」という有名なルミネのキャッチコピーがあるように、異性とのデートの前のドレスショッピングほど楽しいものはない。しかし私のようにパートナーと長い付き合いになる人、結婚している人にはこの消費行動は無縁になっているかもしれない。

2.友人との集まりのため

雑誌を読まなくなったことによりファッションの系統が同じ人がグループになった何系みたいなものがなくなりつつあるんじゃないかと思う。私が大学生の頃はCanCamの全盛期で赤文字系がそこら中に溢れていた。そしてファッションの系統が違う人は友達になるのは難しかった。

雑誌時代には友人グループに入るために、同系統のブランドの服を購入するという購買行動があったことが想定できる。

しかし雑誌時代の消失と同時にファッションでくくる系統もなくなった。かつては赤文字系だった大学時代の友人も今はそれぞれの好きな服を着ているという印象。友人との集まりのために服を買うということは何か特別なイベントがない限り無くなった。

3.仕事用

世の中にはOLファッションなるものがあるらしい。いわゆるオフィス用の服で、目立たないけど清潔感のある服装。ちなみにこれを休日に着ることはないとか。好きでもない服を買うなんてと驚いたが、そういえば私もプレスをしていた時に仕事のためにタイプではない服を着ていた時がある。最近はというと、2016年頃からリモートでオフィスに行くことも無くなったのでもちろんビジネスシーン用の服はない。

4.休日の娯楽

アパレルの購買行動における最も大きなものといえばこれじゃないだろうか?オフィスに通うOL時代、土日のどちらかは特に欲しいものがあるわけではないのにショッピングに出かけZARAなどをのぞいていた。休日に服を買うことは休日の娯楽として機能していた。

休日暇だからショッピングに出かける→めぼしいアイテムが見つかる→購入する。この購買行動でそこそこ満足のいく休日を過ごすことができた。オフィス勤務のOLを辞め、ライフスタイルが変化してからは休日にショッピングに出かけるということはめっきり減った。

OLの典型的休日の過ごし方

独身のOLであれば休日の予定は

・ヘア・ネイルサロン、エステ
・ヨガ・ジム
・ショッピング
・ランチ・ディナー
・習い事
・デート
・観光、テーマパーク

が主ではないか。

F1層の消費はここの奪い合い。今までもそうだったが、洋服に関していえばここでいかにインパクトと満足感を与えられるかが肝で、休日の質がグーンと上がるショッピング体験があるのならばぜひ経験してみたい。

なんとなくショッピングの休日というのは今後も続くのかもしれないけど、例えばリモート勤務がもっとメインストリームになって人前に出なくなった時には、「着て行こう」という大きな動機がひとつ減るので、ショッピングは目的のない娯楽行動になってしまう可能性がある。アパレルのショッピングというのは娯楽的側面もあるが、目的消費の要素も強い。

強制的ミニマリスト生活を経て気づいた洋服のこと

私事だが、ここ数年は様々な場所を転々としながら仕事をしていたということもあり、スーツケースにワンピースを5枚ほどいれてワンシーズンはそれで過ごしていた。ワードローブの中で飽きを感じたら、もしくは新しい服を手に入れたらリサイクルショップに寄付する。

そんな中どんな時に洋服を買っているのかと思い返してみると

・好きなブランドのセール時期
・今着ているものに飽きたとき

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タイのJASPALというブランドが大好きで、タイに行くと大量買いする。

スーツケースには限りがあるので。強制的ミニマリスト生活を送っていたわけだがこれがよかった。持ち物を全て把握、というのは大量消費社会を生き抜いて着た私たちのクローゼットにおいては至難のわざ。スーツケース1個分であればさすがに把握できる。さらに「あの夏にきていたワンピ」とか、アイテムと思い出がシンクロするので愛着がわく。

大量消費のシナリオに踊らされていた

今年の春に洋服の断捨離した。クローゼットに所狭しと並ぶドレス。1回しか着ないで捨てたものもあった。一体なんのために買ったのか?

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