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特別な価値を持ってLINE利用している方の割合は他のSNSよりやや低い2割

こんにちは、『未来を数字に』プロジェクトです。
若者のLINE利用についての調査結果のご報告、まだ続きます。

今回は、ユーザー一人一人にとってLINE利用から得ている価値の大きさを分析した内容です。
(ちなみに前回までは、ユーザー自身が得る価値の大きさに関係のない、LINEの利用イメージそのものに関するの価値測定を行っていました。)

これまで何度かお伝えしてきましたが、初めての方もおられると思いますので今回の価値について改めてご説明いたします。

ここでの価値とは、任意に設定した20の価値観項目別に、一人一人の心の豊かさへの影響と、LINE利用によってどれだけその価値を満たすかという回答から、独自の試算方法によってポイント化し、平均値をとったものです。
いわゆる金銭価値(貨幣価値)とは異なるため、未来企画室ではこれを感情価値と定義しています。

すなわち、利用・購入する財やサービスが、一人一人の心の豊さへどの程度つながっているかを数値で測定しようとするものとお考え下さい。

今回の設定した算出モデルでは、理論上、この値が「-1.0pt」から「3.0pt」の間の値をとります。
すなわち感情価値の値が3.0ptに近くなるほど、心の豊さへつながりやすいということで、その人にとって価値が大きいということになります。

さてこのような形で、標本それぞれの感情価値の値を算出、これまで同様にこの値の大きさによって4つの階層に区分して整理してみました。

その結果、LINE利用にとても大きな価値を感じているユーザー層(これを「ロイヤリティ層」としました)は、全体の0.9%でした。
また、その下のLINE利用に一定の価値を感じているであろうユーザー層(これを「ポジティブ層」としました)は、全体の19.2%でした。

そして、最も大きいボリュームゾーンがLINE利用に特別な価値は感じていないであろうユーザー層(これを「ニュートラル層」としました)であり、全体の79.8%を占めていました。
(ちなみにネガティブな価値を感じているユーザーは0.1%でした。)

これら結果は、先に行ったTwitterやFacebook、Instagram(以下、Twitter等)の結果とはやや異なっています。

Twitter等では、利用者全体の4分の1の方が特別な価値を持って積極的に参加、残る方は特別な価値などはなくただ楽しんでいるという状況でした。
しかしながらLINEは、特別な価値を持って積極的に参加している方は全体の2割程度にとどまります。

すなわち、LINE利用では、Twitter、Facebook、Instagramよりも特別な価値を感じていない方が多いということです。

ただLINEの利用状況は、Twitterほかよりも定期利用者が多いため、いわば水や空気のように、もはや当たり前、無意識に利用する傾向が強いということを表す結果と想定します。

皆さんは、特別な感情をもってLINEを利用していますか?
もはや日常的な連絡ツールとして当たり前のように利用しているのではありませんか?

次回は、この感情価値について、性別や年齢などの視点からもう少し細かく分析した内容をお伝えしていきます。

*本調査結果の詳細についてのお問い合わせは、矢野経済研究所 未来企画室までお願いします。

今春、矢野経済研究所 未来企画室は新プロジェクトを始動しました。 『未来を数字に』をコンセプトに、独自の切り口で、今はまだ数値化されていない未来の価値や潜在価値などを、あれこれ数字で表現していきます。