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ボスねこ、メイさんの大怪我

うちを出入りするノラ子、ボスねこのメイさんがいます。
知り合って1年半ほどになると思いますが、定期的来るようになりました。
8月下旬、いつもの元気で堂々と歩くメイさんを見ています。ねこ達にはボスとして振る舞います。しかしながら自分のご飯はというと子どもにも渡すこともなくドケチ。でも人間の僕には甘えん坊と、本当にボスねこらしい。 いつの間にか夕方から深夜にかけて、うちのカゴやテントで寝るようになったのです。

ボスのメイさん

9月に入って異変に気が付きます。首の右側に何かをぶら下げて歩いているようなのです。よく見るとそれは化膿してしまっている患部。はっと、もしや人間にやられたか?と考えました。しかし、傷口は引っ掻いたように見え、その裂け目から化膿が広がっている。
ねこ同士の喧嘩のようです。その時に、これはまずいことになったと思うのです。

ねこ同士の喧嘩は時に死にます。傷口からばい菌が入り、化膿が広がり敗血症になったり、エイズに感染していれば、その傷のタイミングで発症、傷は治らない、白血病を持っていたなら、すぐに亡くなることもある。
ノラですから、予防注射も何もありません。僕は捕まえることが恐らく出来ない。
傷口はどんどん広がり、首の右側部分は、ペロリと皮が剥けてしまい。無惨な姿になってしまう。

どうしたものかと、このままにするわけにはいかない、かと言って捕獲して、病院に連れて行き、そのままどこかに保護してもらう。うちでは飼えない。困りました。
目の前の命、落とすのを見守るのは嫌です。

庭で眠るメイさん

まず抗生物質。これを手に入れるため、動物病院に駆け込みます。
首の傷の化膿を止めなければなりません。幸い涼しくなり始めた時期、ウジは湧いていないです。メイさんが近くに来ると臭いでわかります。首の膿の臭い。本当にこれは厳しい。チュールに混ぜて、これを30錠以上1日1錠与えました。
ノラの子です。毎日来るわけではありません、来ない日が5日も続くとまた悪化します。
10月は効いているのかもわからないまま、傷の大きさは変わらない。
ダメかと思っても、クスリを続けます。ホメオパシーも3日ほど試しましたが、変化はなかったです。

11月に入ると、右側だけだった傷が、左側にまで広がり、僕としては絶望的な光景を見たように思います。もう、亡くなるまで面倒を見ると心に決めたのもこの頃。
テントで亡くなってしまっても、僕がどこかの寺に連れて行き葬儀をと考えました。

メイさんを見にやってきた子どものクリボー。メイさんは僕を見ています。

同じ抗生物質が続くので、高価ではありますが、違う種類の抗生物質。
これが効かなかったら、どうするかと、、、。11月終わりくらいから、12月中旬にかけ、5日に1度くらいしか来ないようになりました。雨降りや低温の日も増えて、外を出歩くニャンコの姿も激減。

メイさんがいつ来てもいいように、来ても来なくてもクスリ、ご飯の準備は毎日です。
12月に入り、メイさんを見ると、傷が渇き始めたことに気がつきました。
まさかのようやく治癒が始まった。
そしてこれが先日のメイさん。瘡蓋が出来ています。臭いもありません。
(患部の写真はあまりに衝撃的なため、削除させて頂きました。)

ここまで来るのに4ヶ月かかりました。
1匹のねこも助けれないなんて、なんと情けないと思うこともありましたが、このままクリスマスを迎え、新年に行けそうです。
とにかく死ななくて良かった。本当に良かった。

昨日のテントで眠るメイさん

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Hirolie  Matsumoto
サポート頂きました費用は、全て野良子たちに還元されます。日々の食事、健康管理のための医療費。人間の勝手から外で生きることを余儀なくされる彼らを少しでもサポートするよう活動しております。