[機械学習]-誤差1%で予測する手法を解析する その1
日経ビジネスで掲載された「誤差1%、驚異の需要予測 勝ち筋つくる数学マーケティング」で紹介されている、森岡毅(CEO)率いる株式会社刀の特許内容(発明者 今西聖貴(CIO))を解析しました。その結果、広告によって引き起こされる来場意向の予測を実施していることがわかりました。
レポート内容と特許内容
きっかけとしての日経ビジネスの内容
解析対象:特許7038447(有効) 名称:来場数予測装置
【課題】 適切な来場数予測を行うことのできる予測装置を提供する。
(1)はじめに
機械学習と数理最適化 Advent Calendar 2023 チャレンジ の文書です。
の下図のとおり、機械学習の分、解析です。
詳細は上記特許内容を読んでください。あくまでも特許内容を独自に解析した内容です。
(2)広告の内容も考慮した来場数予測
課題:これから行おうとする広告内容あるいは既に行った広告内容を考慮した上で、来場数予測や需要予測を行うことは できなかった。
どのように解決したか?
解法①:広告が集客に与える影響を評価し続ける。
具体的には、以下の手順を通じて予測を行います。
対象来場意向の取得: 予測期間の終了より前の予測前期間に行われた、もしくは行う予定の対象広告を提示し、複数人に来場意向を尋ねます。これにより、広告に対する興味や関心の度合いを把握することができます。
a.参照来場意向の取得: 過去の参照期間の終了より前の参照前期間に行われた参照広告を提示し、複数人に来場意向を尋ねます。この手法により、過去の広告活動の効果や関与度を理解できます。
b.来場意向比率の算出: 参照来場意向と対象来場意向に基づいて、来場意向の比率を算出します。この比率は、広告によって引き起こされる来場意向の予測を示します。
c.予測来場数の算出: 過去の参照期間における来場数を参照して、参照来場数と来場意向比率に基づいて、予測期間における来場数を算出します。これにより、広告の内容と効果を考慮した来場数の予測が可能となります。
以上の手法により、広告の内容と来場意向の関係を分析し、予測モデルに組み込むことで、広告の効果をより正確に予測することができます。これによって、広告戦略やプロモーションの最適化に役立てます。
解法②:対象広告が複数ある場合は?
対象来場意向取得手段としては、各対象広告に関して、実際に来場する意向を取得する方法であり、来場意向を具体的に把握します。
一方、来場意向比率算出手段は、各対象広告に関して来場意向の割合を計算するための方法です。つまり、それぞれの対象広告がどれくらいの確率で来場意向を引き起こすのかを評価します。
具体的には、来場意向比率算出手段は、広告ごとに来場意向比率を算出します。各広告の効果や関与度を把握し、対象広告ごとにそれぞれの広告がどれくらいの確率で実際の来場を引き起こすのかを評価するために使用されます。これにより、広告ごとの来場予測を行うことができます。
③想定される広告ごとに来場意向比率を算出する方法
特許内容を読んで以下のように想定しました。
a.対象広告のターゲットグループの設定: 各広告には、特定のターゲットグループを想定する。
たとえば、若年層向けの広告や家族向けの広告など。それぞれの広告の対象顧客を明確に定義し、来場意向を把握する手段を適切に選ぶことが初めて可能となるはず。
b.特定の広告キャンペーンのトラッキング: 特定の広告キャンペーンに対して、ウェブサイトやアプリ内でのトラッキングを行います。対象顧客を明確に定義し、行動データや反応を分析し、来場意向を評価します。
(たとえば、クリック数やコンバージョン率などを活用することができます)
c.ソーシャルメディアの分析: 対象広告に関連するソーシャルメディアの投稿やコメントから感情分析を実施し、
来場意向を評価します。対象顧客を明確に定義し、ソーシャルメディア上でのユーザーの反応や関心度を把握することで、広告の影響力を推測することができます。
要するに、正確に予測するには、対象顧客を明確に定義していることです。
追記:
機械学習と数理最適化について
機械学習と数理最適化 Advent Calendar 2023 チャレンジ している理由