〈1.もし僕がハーバー大学で佐賀をアピールしたら〜アメリカに渡る〜〉
「おはようございます、ところでハーバー大学でスピーチしませんか?」
ある朝、僕は電話で起こされてこう言われた。僕はいきなりのことでびっくりした。
「どういうことですか? あなたはどちら様ですか?」
「私はステファニー先生のお知り合いでハーバー大学に勤めているピッツギャルドと申します。ステファニー先生からあなたの話はよく聞いています。あなたの話をハーバー大学でスピーチしていただくため、是非ハーバー大学に来ていただきたいと思いました」
「僕の話というのは未来メルヘンのことですか?」
「そうです。ステファニー先生からその話を聞いた時に、ハーバー大学の学生たちの間で意見交換させるのにピッタリの話題だと思いました」
僕とまほろちゃんとアンジュちゃんは最近英語教室で英語を習っていた。ステファニー先生はその教室の先生だった。僕はステファニー先生に英語を習いながら僕のアイデアである未来メルヘンについて語っていた。未来メルヘンとはエコと平和を実現して平和で豊かな社会を作るための僕のアイデアだった。ステファニー先生はそれに共感してくれてた。
ハーバー大学はステファニー先生が勤めていたアメリカの大学。
ということで僕、未来少年がハーバー大学で未来メルヘンを語るスピーチをすることになった。まほろちゃんとアンジュちゃんも一緒に連れて行くことにした。
JFK空港の税関で僕は、
「宗教は?」
と聞かれたので、
「きつねです。」
と答えた。税関の人はちょっと戸惑った様子で、
「それはどういうことですか?」
と聞いた。
「きつねを崇拝しています」
と答えると落ち着きを取り戻して、
「いいでしょう。では肌の色は?」
とまた聞いた。
「きつね色です」
と答えるとちょっとあきれ顔で、
「あなたはきつねですね」
と言ってスタンプを押してくれた。
ステファニー先生はアメリカ出身なので、僕たちをアメリカに観光案内してくれた。
僕たちははしゃいでた。横断歩道を踊りながら渡ってみた。
僕とまほろちゃんとアンジュちゃんの行きたい場所に連れて行ってくれて、僕たちの知らない場所にも連れて行ってくれた
まず自由の女神に登る。自転車屋さんでレンタサイクルを借りてニューヨークの街をサイクリングした。
「NYでは自転車に乗る人が増えてるのよ」
ブロードウェイミュージカルのアニーを見た。
キリスト教会ワンパーセントオブネイション(1PN)にお参り。
「この教会は貧しい黒人のための教会で、この教会ができるまでは犯罪に巻き込まれて亡くなった黒人が大切に弔いされてなかったけど、ここで大切に弔われるようになったのよ」
アメリカ仏教について学ぶ。
「アメリカでは仏教も流行ってるのよ。仏教といえば インドで生まれて東南アジアでも信じられてる教えだけどやっぱり日本仏教の影響が特に強いわ。
シリコンバレーも仏教の教えによって発達したのよ」
僕は感心した。
「ハイテクの最先端の街が仏教の教えで作られたなんてね。」
つづく