ChatGPTで複雑な多人数ロールプレイトークを実行したい【メイン】
ChatGPTがGTP4になってから、恐ろしいほど複雑なシミュレーションが可能になってきている!
まだ、実験途中ですが、日本語による複雑な多人数ロールプレイの実験状況をご報告したいと思います。
ChatGPTでの長文生成については、「プロンプトデザイン」などによる様々な検討が実施されているようなので、おいおい勉強して組み込んでいきたいと思います。
1.エンジン:GPT4
ちなみにGPT3では、かなりだめだめな返答となります。
2.実験対象:
市販ゲーム:「そういうお前はどうなんだ」をアレンジして作成
3.ゲーム概要:
(以下、GPT4で、投入したルールから生成)
「そういうお前はどうなんだ」は、3人のキャラ(館の主人、奥さん、執事)が殺人容疑者。目的は犯人指名を逃れること。プレイヤーは相手の暴露カードを公開し、疑惑を追及。疑われた者は言い訳で釈明。最後に被害者設定カードを公開し、犯人を指名する。
ゲームの目的、キャラクターの設定、しゃべり方、所持する3枚の「暴露カード」、殺人事件、事件の被害者の設定、「被害者設定カード」など。
4.ChatGPTに入力する設定とルール:
2,460文字にわたるキャラクター設定、カード、ゲーム進行などのルールを記述しています。これをまるごとChatGPTに入力します。
(昼15:00ごろにはかなりうまくいったのですが、夜間にはターン3で創作をはじめました。混雑時間帯などの状況によって変化するのかもしれません)
ChatGPTの回答をより長く引き出す方法
失敗1:
一般に知られている次の方法は、すべて撃沈でした。唯一、3)では、かってに「暴露カード」を創造しますが、他の設定、ルールは継承して続きました。
1)「つづけて」という
2)最後の1文字を入力する
3)ChatGPTの回答をまるまるコピーしてペーストする
失敗2:
「ChatGPTに入力する設定とルール」にChatGPTの回答を連結して、再入力する
これは1回目はうまくいったのですが、2回目は質問が長くなりすぎて失敗
成功例:
ラウンドとターンを定義して次のように順に入力てしていく
①「それではゲームを開始します。
まずはラウンド1、ターン1をプレイしてください。」
②「続けて、ラウンド1ターン2をプレイしてください」
③「続けて、ラウンド1ターン3をプレイしてください」
④「続けて、ラウンド1の最後の「被害者設定カードの公開」をプレイしてください」
⑤「続けて、ラウンド2ターン1をプレイしてください」
①⇒②⇒③
前の結果を記憶して、きちんとターンルールを継承して実行しています。
③⇒④
①~③とは異なる動きに対応しています。
⑤
長文生成問題(時間や混雑具合かもしれない)にひっかかったのか、ラウンド2を理解できていないのか、最後の入力で、存在しない「暴露カード」を創造しはじめます。それでも、キャラクター設定やルールなどは、ちゃんと踏襲されているのが凄い。
ちなみに、「暴露カード」は1枚目だけしかみていないじゃないか、と思うかもしれませんが、別の実験では、きちんとカードを順にめくっていました。
5.現状での結論
ChatGPTでは、1つのチャットでの質問/回答の文字数、そしてたぶん記憶容量に制限があり、それを超えると「質問/回答」の内容を徐々に忘れていき、その忘却を適当に(かってに)補完して、作り話しはじめるようです。
完全に忘却しているわけではなく、「暴露カード」を忘れて適当に創造しているが、ルールは守っている。など。
ChatGPTは、かなり複雑な日本語の条件を理解して回答しますが、そのやりとりに制限があることを意識して用いる必要があるというのが現状の利用ノウハウとなります。
6.ChatGPTのロールプレイ結果:
私)まずは、ラウンド1ターン1をプレイしてください
【Step1. 暴露カードの公開】
館の主人:「では、始めに私が奥さんの暴露カードをめくりますね。」
めくる
館の主人:「『笑顔』…あなたが被害者の死体を見たとき、笑っていたのを他人に見られている!と書かれています。」
【Step2. 追及】
館の主人:「妻よ、なぜ被害者の死体を見て笑っていたのだ?何か隠していることがあるのではないか?」
館の執事:「奥さま、まさか被害者の死を喜んでいたのでしょうか?それとも他に理由がございますですか?」
【Step3. 言いわけ】
館の主人の奥さん:「いいえ、皆さん、違います。私はその瞬間、占いの結果が当たったことに驚いて笑ってしまっただけです。犯人とは全く関係ありません。それに、そういう運命だったのです。」
私)続けて、ラウンド1ターン2をプレイしてください
ウンド1:ターン2
【Step1. 暴露カードの公開】
館の主人の奥さん:「では、私が館の執事さんの暴露カードをめくりますね。」
めくる
館の主人の奥さん:「『行き過ぎた愛』…あなたは被害者のことを深く愛している。はたから見ればそれは一種の信仰の域に達していた。と書かれています。」
【Step2. 追及】
館の主人の奥さん:「あなた、執事としての立場を超えて被害者に愛情を抱いていたのですね。犯行の動機になる可能性はありませんか?」
館の主人:「おまえ、被害者に対して異常な愛情を持っていたのか?それが原因で何らかのトラブルがあったのではないか?」
【Step3. 言いわけ】
館の執事:「旦那さま、奥さま、おっしゃることは理解できますが、私はただ単に被害者に対して尊敬の念を抱いていただけです。私は執事としての職務を全うすることに全力を注いでおります。犯人ではございませんです。」
これで、ラウンド1のターン2が終了しました。次のターンに進みます。
私)続けて、ラウンド1ターン3をプレイしてください
【Step1. 暴露カードの公開】
館の執事:「では、私が館の主人様の暴露カードをめくらせていただきます。」
めくる
館の執事:「『指揮』…あなたは夜中、音楽もかかっていないのに死体があった現場に向かって、恍惚な表情を浮かべながら、オーケストラの指揮棒を振ってトリップしていた!と書かれています。」
【Step2. 追及】
館の主人の奥さん:「旦那さま、それは非常に怪しいですね。犯行現場で指揮棒を振るなんて…。それはまるで、犯行を自慢するかのような行為ではありませんか?」
館の執事:「旦那さま、犯行現場でそのような行動をとられていたとは…。何か意味があるのでしょうか? 疑惑が深まりますございますです。」
【Step3. 言いわけ】
館の主人:「あまり覚えていないんだが…。ただ、私が指揮棒を振っていたのは、何か違和感を感じたのかもしれない。もしかしたら、何か手がかりになる音を探していたのかもしれない。しかし、私は犯人ではない。」
私)続けて、ラウンド1の最後の「被害者設定カードの公開」をプレイしてください
【被害者設定カードの公開】
館の執事:「それでは、このラウンド1の被害者設定カードを公開いたします。」
めくる
館の執事:「『遺言』…被害者は、遺言に以下のように記していました。『私は、ある人物に殺されることになると思います。その人物は、私が持っているある秘密を知っています。その秘密がばれることを恐れた彼/彼女は、私を抹殺しようとしています。』と書かれています。」
【被害者設定カードを参考に、プレイヤーが互いに疑い合う】
館の主人:「この遺言を考えると、犯人は被害者が持っていた秘密を知っている人物だ。皆、自分がその秘密を知っているかどうか考えてみよう。」
館の主人の奥さん:「確かに、私たちの中には被害者が持っていた秘密を知っている人物がいるかもしれないわ。それに、その秘密がばれることを恐れて、犯行に及んだということね。」
館の執事:「皆様、犯人はその秘密を守るために、被害者を襲撃したのかもしれません。何か心当たりがあれば、お互いに共有しましょう。」
私)続けて、ラウンド2ターン1をプレイしてください
【ラウンド2 ターン1】
館の主人:「それでは、ラウンド2のターン1を始めます。私から話を進めさせていただきます。」
館の主人:「被害者が持っていた秘密…そういえば、先日、彼が何やら私に気になる話をしていたことがあります。彼が突然、過去に起こった未解決事件に関心を持ち始めたんです。」
館の主人の奥さん:「本当に?それは気になるわね。それが関係しているとしたら、被害者がその未解決事件の真相を知っていた可能性があるわ。」
館の執事:「未解決事件ですか…それは確かに興味深い情報です。もし被害者がその真相を知っていたとすれば、それを隠蔽しようとする人物が犯人の候補として考えられますね。」
庭師:「それは確かに怪しいですね。でも、被害者がなぜそんな話をしていたんですかね?何か理由があったんでしょうか?」
館の主人:「それは分かりませんが、彼はとても真剣そうに話していました。私たちも、その未解決事件に関して調べてみるべきかもしれません。」
これで、ラウンド2のターン1が終了しました。次に、ラウンド2のターン2に進みます。プレイヤーは、引き続き互いに疑い合いながら、犯人を見つけ出すための手がかりを探していきます。