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音楽で繋ぐ、天文分野の導入【中学理科】

空にある何かを見つめてたら
それは星だって君が教えてくれた

優里「ベテルギウス」

中学校3年間、最後の砦。
天文分野の導入で、この歌を歌いました。

「みんな、優里のベテルギウス知ってる?」
「知ってる!」
「あの曲、歌い出しなんて言ってる?」

空にある何かを見つめてたら、それは星だって君が教えてくれた。

生徒の1人が言ってくれました。
「めっちゃアホやん。」

「この曲を聴いて、地学を専門にしてる先生はびっくりしたんだよ。空にある光ってるのが、星だって今の子達は知らないんだなって😢」

「まあ、そんな文字通りの意味で歌詞は書いてないだろうけどね、優里さんなら。」

そしてそのまま、続きを歌います。

何十年、何百年、昔の光が
星自身も忘れた頃に、僕らに届いてる。

「この歌詞、理科的にどんな意味だと思う?」
「え〜、理科的に?」

「実はね、ベテルギウスって、今はない星かもしれないんだ。」

ベテルギウスは、太陽の直径の1000倍もある大きな赤い星。赤色巨星の仲間です。
赤色巨星は、星が「最期」に向かっている段階。もうすぐ爆発してしまう星なのです。

「そんなベテルギウスまで、642光年。光の速さ(30万km/s)でも642年かかる距離にあります。つまり、ベテルギウスから放たれた光は、642年かけてようやく地球の元に届くのです。」

「じゃあ、ベテルギウスが爆発しても、642年後にしか分からないということ?」

「そういうことですね。だから優里さんは、『何百年昔の光が、星自身も忘れた頃に僕らに届いてる』と歌ったわけですね。」

もう爆発して居なくなったかもしれないけれど、輝いた光は遅れてやってくる。理科的にはそんな意味があって、それを自然と歌詞の中に入れているのですね。

「すごい…」

昔も今も、人々は星を眺めては、色々なことを想ってきました。中学校3年生、最後の理科は空を思いっきり見上げて、星のお勉強で締めくくりたいと思います!


こんな感じで、天文分野の導入をしました。

自分で思いっきりハードルを上げましたが、大学4年間を捧げた天文分野。子どもたちのために、頑張ります!

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