米国株今週の注目　9/25~： インフレ指標、メタ・イベント、ナイキの決算発表

今週もインフレ動向が投資家の注目の的となるだろう。米国のPCEインフレ率と欧州のCPI速報値が発表される予定だ。その他の経済指標としては、耐久消費財、消費者信頼感、新築住宅販売件数、先進工業製品の貿易収支などが注目される。アナリストは、発表されるデータの全体的なバランスから、経済の冷え込みが確認される可能性があると考えている。コアPCEインフレ率は、FRBが好んで使用するインフレ指標として非公式に知られているが、前月比0.2％上昇し、前年同月比を3.8％に押し下げると予想されている。
今週は、マイクロン・テクノロジー（MU）（分析）、コストコ（COST）、ナイキ（NKE）（プレビュー）、ジェフリーズ・グループ（JEF）の決算発表が予定されている。
ハイテク・セクターでは、メタ・プラットフォームズが待望のメタ・コネクトを開催し、ファーウェイが主要製品のイベントを開催する。エネルギー投資家は、最近の原油価格上昇の中、トタルエナジーズ（TTE）のインベスター・デイ・イベントに注目するだろう。

注目の決算
9月25日（月）：THOR Industries (THO)。
9月26日（火）：コストコ（COST）、シンタス（CTAS）、ユナイテッド・ナチュラル・フーズ（UNFI）。
9月27日（水）：マイクロンテクノロジー（MU）、ペイチェックス（PAYX）、ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループ（JEF）。
9月28日（木）：アクセンチュア（ACN）、ナイキ（NKE）、カーマックス（KMX）、ジャビル（JBL）。
9月29日（金）：カーニバル（CCL）。

IPOとスピンオフ
IPO市場は今週、新たな価格決定は予想されず、少し一息つくだろう。

データ・ウォッチ
レクリエーショナル・ビークル・セクターは来週、業界データの発表が予想され、注目される。キャンピング・ワールド (CWH)、ソー・インダストリーズ (THO)、ウィネベーゴ (WGO)、LCIインダストリーズ (LCII)、パトリック・インダストリーズ (PATK)などは、RV車の需要が更新された後、2023年の取引に弾みがついた。
カジノ・セクターでは、ネバダ州ゲーミングの月次売上高に関する最新レポートが予想をリセットする可能性がある。ラスベガスのバカラの動向と同州のスポーツベッティングの取り扱いが、ドラフトキングス（DKNG）、シーザーズ・エンターテインメント（CZR）、MGMリゾーツ（MGM）、ボイド・ゲーミング（BYD）、ウィン・リゾーツ（WYNN）、フルハウス・リゾーツ（FLL）、バリーズ・コーポレーション（BALY）、レッドロック・リゾーツ（RRR）の投資家の見方に影響を与える可能性がある。

ナイキ決算プレビュー
ナイキ（NKE）は9月28日に決算を発表する。オレゴン州に本社を置く同社は、売上高130億ドル、EPS0.76ドルを予想する。北米セグメントの1.6％減を欧州・中東・アフリカセグメントの4.5％増と中華圏セグメントの16.6％増が相殺し、為替変動の影響を除いた売上成長率は3.3％増となる見込みだ。デジタル売上は15.9％増加すると予想される。一方、在庫回転率の改善により、当四半期末の在庫は8.7%減少すると予想される。ウォール街では、ウェルズ・ファーゴが最近、FQ1報告を前にナイキの予想を引き下げた企業のキャラバンに加わった。報告書に対する警戒感が高まる中、この90日間で11社の売り手サイドによるEPS予想引き下げがあった。ナイキに対するセンチメントは引き続き低下しており、その主な理由は、アスレチック・アパレルの巨人がガイダンスを撤回する可能性があるという予想によるものだ。ウェルズ・ファーゴのアナリスト、アイク・ボルチョー氏によると、米国での小売需要の低迷に加え、メーカーや中国の小売パートナーとの最近の業界調査では、3ヶ月前と比較して世界的な需要の鈍化が指摘されているという。需要の鈍化は、カテゴリーや価格帯を問わず広範囲に及んでいるという。ナイキ(NKE)のその他の懸念材料は、アパレル部門の在庫の多さと為替環境の悪化であり、これらはいずれも同社の通期見通しに影響を与える可能性がある。ナイキ(NKE)の課題は現在、予想に適切に反映されていると同社は考えている。同社は、下期のファンダメンタルズ改善のケースは、ブランド関連性の証拠、在庫ポジションの逼迫、一過性のマージン逆風の緩和、2024年のパリ夏季オリンピックを含む需要ドライバーによって支えられていると述べた。不安定なデータポイントと不安定なマクロ経済環境のため、BofAはナイキのグレーターチャイナ事業の予想を引き下げた。ナイキ（NKE）の最近の取引は、投資家とアナリストの業績への不安を反映している。株価は6週間で11％下落しているのに対し、小売セクター全体では5％下落している。
ナイキ（NKE）は前回の決算報告後に2.7％下落した。過去1年間、決算日にナイキ（NKE）と最も相関が強かった3銘柄は、フットロッカー（FL）、ディックス・スポーティング・グッズ（DKS）、スケッチャーズ（SKX）だ。

META Connectプレビュー
Meta Platforms (META)は、9月27-28日にMeta Connectライブイベントを開催する。クアルコム（QCOM）の新スナップドラゴン・チップにより、Quest 3は同社史上最もパワフルなVRヘッドセットとなり、最高解像度のディスプレイが30％近く向上する見込みである。Quest 3は、再設計されたTouch Plusコントローラーとハンドトラッキング・サポートを搭載して登場する見込みだ。Meta Platforms社は、AI計画についても更新する見込みである。同社の第2四半期決算でマーク・ザッカーバーグは、メタはAIを搭載した新製品を多数開発しており、その一部はアシスタントやコーチとして機能し、ビジネスと相互作用する可能性があると述べた。メタコネクトAIでは、異なる個性を持つ新しいAIチャットボットの正式発表、メタのGenAIエージェントの機会に関する詳細、メタのGenAI Ad Tools & Featuresの使用例などが発表される可能性がある。Meta Platforms (META)の株価は昨年のMeta Connectイベント中に下落に転じたが、複数のアナリストはメタバースブロックの今回の株価上昇の起爆剤になる可能性があるとしている。

主なイベント
ファーウェイは9月25日にメディア向けの製品イベントを開催する。アナリストは、最新のMate 60 Pro 5Gスマートフォンと使用チップの詳細に注目するだろう。前回発表されたファーウェイの携帯電話には、中国のセミコンダクター・マニュファクチャリング・インターナショナル（SIUIF）製のチップが使用されており、米国で懸念が生じた。ジェイク・サリバン国家安全保障顧問は最近、米国はMate 60 Proに搭載されているチップの正確な特性や構成について、より多くの情報を得る必要があると述べた。
ワークデイ（WDAY）の4日間のWorkday Risingカンファレンスが9月26日に始まる。
Vox Media主催の2日間のCode Conferenceは9月26日から27日にかけて開催される。注目すべき講演者には、Xのリンダ・ヤッカリーノCEO、AMD（AMD）のリサ・スーCEO、Roblox（RBLX）のデビッド・バズツキCEO、ワーナーミュージック（WMG）のロバート・カインクルCEO、ゼネラルモーターズ（GM）のメアリー・バーラCEOなどがいる。
エネルギー・セクターでは、トタルエナジーズ（TTE）が9月27日にインベスター・デイを開催し、経営トップが戦略と財務見通しについて最新情報を発表する予定だ。トタルエナジーズの株価は、過去の投資家デーのイベント後に不安定な動きを見せている。

カンファレンスのスケジュール
TDペーパー＆フォレスト・プロダクツ・カンファレンス、エマージング・グロース・インA.I.カンファレンス、カンター・フィッツジェラルド・グローバル・ヘルスケア・カンファレンス、ウィリアム・ブレアーズ・ホワッツ・ネクスト・フォー・インダストリアル・バーチャル・カンファレンス、RBCキャピタル・マーケッツ・グローバル・コミュニケーション・インフラストラクチャー・カンファレンス、ジェフリーズ2023バーチャル・ペットケア＆ウェルネス・カンファレンスが予定されている。

※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として翻訳、作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。翻訳の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する決定は、ご自身で判断なさるようお願いいたします。

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