ついにアメリカ株の調整が始まった!?
9月1日以降、9月2日の引けにかけて、アップル(AAPL) とテスラ(TSLA)の株価が下がりました。どちらの銘柄も8月31日に株式分割が起こった後です。株式分割を発表した後、どちらの株価も株式分割を好感し、上昇し続けていました。一般に、株式分割すると安い金額で株式が買えるようになるので市場は好感しますが、アメリカでは、株数単位での買い付けに限らず、金額単位での約定も一般的になっており、今の時代あまり関係ありません。
どちらの銘柄も割高な水準まで達していました。200日のボリンジャーバンドでみると3σを超えて、4σを目指すような動きでした。アメリカ株の特徴ですが、新高値は意味もなく、追いかけていくという特徴があります。誰かが売り始めない限り、この無限ループが続きます。8月31日の株式分割以降ベイリー・ギフォードがテスラ株を売り始めたようです。9月2日、3日と連続して下がりました。こうなるとこれまでの買い循環は逆転し始めます。
雇用統計が今晩発表になりますが、あまり意味のないことになりそうです。早く売ったもの勝ちになってもおかしくはありません。
アップル(AAPL)の株価推移
3σの上値は余裕で達成していました。
テスラ(TSLA)の株価推移
どちらの株も、株式分割後いきなり売られ始めています。
アップル、テスラそれぞれの株価の数字上のポイントをまとめました。
アップルの目標は、95ドル(90日移動平均)、81.88(200日移動平均)。
テスラの目標は、256.3ドル(90日移動平均)、176.9(200日移動平均)。
そのほかのITハイテク銘柄もつられて売られています。
グーグル(GOOG) ※調整のターゲットは、1473、1392.
マイクロソフト(MSFT) ※調整のターゲットは179、200。
フェイスブック(FB) ※調整のターゲットは、215、240。
アマゾン(AMZN) ※調整のターゲットは、2845、2348。
どの銘柄も200日のボリンジャーバンドで、3σが上値、下値の目安になっています。意外と、このことを知らない人は多いようです。他の株式指数もおおむね同じです。今年3月の下値も3σ割れで4σで反転しました。一旦調整局面に入ると、90日か200日の移動平均近辺まで下がります。本格的なベア市場であれば3σ、4σの下値まで調整されます。投資家の皆さんはご自分で確認されてみるといいと思います。
来週以降、レイバーデイ明けは、議会(上院)も再開しますが、共和党が提案している追加経済刺激策の法案も民主党との間で協議が難航しそうです。追加の景気刺激策が行き詰まると、株価の大幅調整が起こっても不思議ではありません。FRB高官からも追加の経済対策は必要とのコメントが出ています。株はハイテク銘柄中心に下がるかもしれませんが、世のストラテジストは議会での共和党、民主党の協議難航のことを理由に下げたと言い始めるのでしょう。