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アジアカップ決勝。フットサルファンが感動した"1秒だけの出場"は「クロモトさんからの提案だった」
11月6日(日)、熊取町総合体育館ひまわりドーム(大阪府)で行われた、Fリーグ2022-2023 ディビジョン1の第11節、シュライカー大阪×バルドラール浦安戦後の、バルドラール浦安の守護神①ピレス・イゴール選手のインタビューです。
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http://www.fleague.jp/score/result.html?gid=77259
文・写真:北谷 仁治
「フットサルには必ずミスがある。全体的に良かった」
―今日の大阪戦を振り返っていかがでしたか?
イゴール選手「そうですね。いつも通り、大阪戦は、いつも難しい試合・・・、インテンシティがいつも高いし、足元があるキーパーが上がってくるやり方があるし。
けど、自分たちは最初から、試合の立ち上がりから、すごく集中していて、もちろんミスもあるけど・・・、フットサルは必ずミスがある。
けど全体的に、良かったと思います。
しっかり守って、ポゼッションもできて、チャンスもいっぱい作った。
ただ、そう考えたら。もっとうまくいかないといけない。
いっぱいチャンス作って、もし(追加点を)決めたら、試合がもっと楽になる。
けど、ゴールを決められず。しっかり守って、最後の良い結果を出して、すごく良いことだと思います」
「練習では散々外してるけど、今日は決めました(笑)」
―ナイスゴールでした!
イゴール選手「ありがとう(笑)。珍しい(笑)。
いつもジョークにしてます。練習中は結構ミスをしてる。
何回も(練習では)外していて、でも今日はしっかりゴールに入った。とても嬉しいです」
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―練習ではよく外してるけど、今日、試合では決めたということですか?
イゴール選手「それが一番大事ネ。(笑)
それは冗談として。練習も試合も関係無く、試合でも何回もミスします。
けど(今日は)入ったので、良かったと思います」
ーブラジル人の血ですね。試合に強い。試合で決めるのは。
イゴール選手「そう。いや、よかった」
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「プレッシャーがあれば、シュートは難しくなったと思う」
―あのゴールは大阪がキーパーの高見さん上がってくるという戦いの中で、狙っていた部分もありますか?
イゴール選手「いや、ちょっと違います。
距離は覚えてないけど、僕にとってはちょっと(相手ディフェンダーが)遠い。ずっとボールを見ていた。
もし誰かキーパーの前を邪魔したら、もっと難しくなるけど。あの場面では、ずっと(シュートに)意識することができた。
ずっとボールを見ていて、誰も僕の前に居ない。決めることは、そんなに難しくなかったと思う。本当に楽だったネ。
あと、ちょうど胸にボールが来た。しっかりキャッチできたから。
もし、もっと下とか、弾かないといけないボールだと・・・
だからちょっと『運』でした」
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―プレッシャー(寄せ)がなかったのが一番大きかった?
イゴール選手「そう。もし近く来たら、もっと難しい。
もちろん。あの10メートルは、リアクションするための時間がないけど。
誰もキーパーの前に居なかったら、そんなに難しくないネ。
けど、さっき話したように、ちょっと運もあった」
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今年の浦安の強さの要因は「チームワークだと思う」
―浦安は今2位ですが、浦安の良さ、強さは(イゴール選手から見て)どこにありますか?
イゴール選手「チームワークだと思う。
誰か一人だけが活躍していない。例えば1試合ひとり(活躍する)。
次の試合は他の選手(が活躍している)。
それとあと、全試合、チームワークをすごくしているし。チームが一つになる。その力が僕にとっては、一番大事なポイントです」
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大阪時代を共にした藤原コーチからは「テクニカル以外のアドバイスももらっている」
―今年はベンチに藤原コーチも居ます。心強いですか?
イゴール選手「はい。一緒に大阪で、日本来てから、一緒に練習をやって。
すごく尊敬できて、去年よりも今年、好調になっています。
いっぱい良いアドバイスをもらっています。すごく感謝ですネ。
キーパーのテクニカルだけじゃなくて、試合の読み方、大事。
ジュンさん(藤原コーチ)はすごく経験を持っているし。
日本代表としてワールドカップも出場している。だからすごくいいねアドバイスをしてくれて。すごく感謝ですネ」
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―話が変わりますが、アジアカップ、優勝、おめでとうございます!アジアチャンピオン!
イゴール選手「ありがとう。とても嬉しい嬉しいですネ」
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アジアカップ優勝の要因は?「少しずつパフォーマンスを上げていけたこと」
―1試合目に負けてしまい、(個人的には)不安な気持ちがあったんですが、いかがでしたか?自信はありましたか?
イゴール選手「そうそう。。残念でしたが・・・、もちろんその結果は出したくなかったけど・・・。
いい試合をした。何回もゴールチャンスをつくった。決めれなかったけど、50本ぐらいシュートしました。
自分たちは、もちろん負けたけど、次の試合は絶対勝つ。短い大会は、それが大事。
凄く良い試合して、次の試合あんまり良くない(ではなく)、短い大会は少しず、一歩ずつ上げる。それが本当に大事だと思います。
そういう大会にできた。最初の試合良くなかったけど。負けた次の試合に、良い試合をして。次の試合も・・・最後までそれができた。本当に大きな結果が出せた」
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―イゴールさんだけじゃなく、クロモトさんとイゴールさんで、2人でMVPをたくさん取って。キーパーがすごい活躍して、引っ張ってくれた大会という印象があります。『いい仕事ができた』という気持ちはありますか?
イゴール選手「もちろん、いつも良い仕事をしたい。
キーパーが良い仕事をしたら、チームが勝つ可能性が上がる。
なので、僕とクロモトさんはチームを手伝うことができて、チームもすごく良いパフォーマンスを見せて、みんなに合わせて、すごく良いプレーすることができた。良いことだと思います」
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準決勝で肉離れ。その後の状態はどうだった?
ー準決勝でケガをされましたが、大丈夫ですか?
イゴール選手「大丈夫。あの時、後半に肉離れをして。ももの裏を、肉離れした。
日本に帰ってから、検査して。一度・・・二度、伸びたので。一か月ぐらい、治すために時間がかかると言われた。
今日がちょうど一か月。今日ちょうど復帰ができた」
ー点も取って、最高の復帰ですね?
イゴール選手「最高ですね」
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決勝も出る覚悟「もっと酷くなってもしょうがない」
ーでは、アジアカップの時、決勝はプレーできなかった?
イゴール選手「そう。けどチームのプランニングでは、例えば第2PKとか、PKとかあれば、入る予定でした。
もちろん痛みあったけど・・・。
あともしクロモトさんがレッドカードとか、それはもうプレーしかない。
もっとたぶんひどくなるけど・・・、しょうがない。あの試合すごく大事だったので。全身全霊。呼ばれたからには」
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"ラスト1秒"だけの交代出場は、戦友・クロモトからの提案だった
―決勝戦、最後の1秒で、キーパー交代・出場がありました。
イゴール選手「そうそうそう。知らなかったですよ。
一日前の夜ごはんのときに、クロモトさんと少し話をして。
『もし明日、リードすることができたら、最後10秒、5秒で代わって、イゴールさんもキーパーに入って。ファイナルの試合に出る』とクロモトさん言った。
僕は、『いや、たぶん難しいネ。イラン戦はいつも苦しい試合になるので。たぶん全然入れないと思う」
けど終わってから、クロモトさんと内山コーチと、あと監督の木暮さんと話した。全然知らなかった。3人の中でたぶん確認した。
あとは試合が、すごく楽だったネ。
(残り)1秒で失点した。そのタイミング、最高だった」
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