B面で遊ぶときに気をつけること(備忘録)-It's a Wonderful World(ドラフト・拡大再生産)
本記事は、It's a Wonderful Worldのカードリストおよびその画像について、
https://itsa.anything-game.net/#/cards
を参照させていただいています。
導入
本記事は、大人気のボードゲーム・It's a Wonderful WorldのB面で遊ぶ際に気をつけることの備忘録です。「荒廃と隆盛」拡張を含まない、BGAで遊ぶことができるレギュレーションについて考えていきます。
B面を使うゲーム(以降、「B面ゲーム」という)では、全てのプレイヤーが同じ初期資源産出(白白黒緑)かつ固有のコンボ得点なしという条件で帝国の発展を競い合います。全てのプレイヤーが同じ条件で競い合うため、ドラフトの内容がゲームの勝敗を大きく左右します(A面を使うゲームと比べて、運に依る要素が極端に少なくなっています)。
It's a Wonderful Worldで高得点をとるために
It's a Wonderful Worldというゲームでは、ドラフト・計画・資源産出(白→黒→緑→黄→青)フェイズからなるラウンドを4回行い、第4ラウンド終了までに得られた点数を競う。拡大再生産をテーマとするゲームであるため、序盤には資源産出を増やすカード(以下、「資源産出カード」という)を構築し、増やした資源産出を使って、中盤~終盤に得点を持つカード(以下、「得点カード」という)を構築する、という流れがこのゲームの理想的な流れ。資源産出カードを序盤に構築することができると、ゲームを通じた資源産出の総量が大きくなり、最終的に構築できるカードも多くなる。
強力な資源産出カード
資源産出カードの中には、同じ色の資源を産出するものでも資源産出の効率に差がある。
「巨大ダム」は、「風力発電所」よりも構築に多くの資源を必要とするが、「風力発電所」の4倍の資源産出を持つ。例えば、第1ラウンドから資源産出に関わった場合、「風力発電所」は4つ、「巨大ダム」は16個の黒資源を産出する。この差がゲーム終了時の得点を大きく左右する。自分で構築することはもちろんのこと、他プレイヤーに構築させないために積極的にドラフトしてもよい。
資源産出フェイズの順番
資源産出フェイズにおいて、資源産出の順番(白→黒→緑→黄→青)が決まっていることも重要。どこかの資源産出フェイズで構築が完了した資源産出カードは続く資源産出フェイズから効果を発揮する。例えば、黒資源産出フェイズで構築完了した「研究施設」は、続く緑資源産出フェイズから資源産出量を増やす。
一方で、白資源産出フェイズで「リサイクル工場」を構築しても、その「リサイクル工場」によって白資源産出が増えるのは次ラウンドから。
そのカードの構築に必要な資源の色と、そのカードが持つ資源産出の色には注意すること。資源産出フェイズ中に構築してよいのか(リサイクル資源を使う必要があるのか)を考えられると、ゲーム中における資源産出の総量を増やせるかもしれない。
B面ゲームの方針
B面ゲームでは、帝国固有のコンボ得点がないため、A面を使うゲームより全プレイヤーの得点が控えめになりがち。すべての得点をドラフトしたカードおよび獲得したトークンのみで確保しなければならず、主な得点の手段は、おおよそ以下の3種類。
高得点カードの構築
投資家・将軍トークンコンボ
緑・黄・青カードコンボ
これらの得点カードの構築により、60点以上の得点を目指す(どんなに点数がとれないゲームにおいても、1位をとったプレイヤーは60点程度とってたため)。上手にドラフト・構築ができると100点を超すゲームもあるが、カード運の強さに加えて各プレイヤーがノーガードで殴り合う必要あり。
黒カードコンボ得点を持つカードは、黒カードコンボ得点の倍率が低いことおよび黒カード自体ではほとんど得点できないことから、得点の主軸とは考えにくい。
高得点カードの構築
It's a Wonderful Worldのカードは、緑カード<黄カード<青カードの順で得点に関わるカードが多い(白・黒カードは、そのほとんどが資源産出に関わるもの)。これらの資源産出を増やしつつ、高得点カードをドラフト・構築することが基本的なゲームの目標となる。
28枚のカードを駆使して60点を目指すゲームにおいて、1枚で10点以上得られるカードは高い優先度を持ってドラフトしたい。自分が構築できないカードでも他プレイヤーの得点を抑える目的およびリサイクル資源としてドラフトする意味がある。
投資家・将軍トークンコンボ
第4ラウンド終了時までに10個以上の投資家(将軍)トークンを獲得できれば、投資家・将軍トークンコンボを持つカードも、1枚につき10点以上の得点カードとなるため、高得点カードと並んで得点源となる。また、複数集めることで得点効率を高められることも重要。
投資家・将軍トークンコンボによる得点を狙う場合には、特定の色の資源産出を増やす方針をとる(資源産出ボーナスやコンボ得点カードの構築に必要な資源を産出するため)。これらのカードの構築を目指しているかどうかはわかりやすいので、他プレイヤーの目標を妨害しやすい(自分が目標としている時には妨害されやすい)。
緑・黄・青カードコンボ
緑・黄・青カードコンボで得られる点数は、構築済みのカード数に依存するため、軽量のカードを数多く構築したい。しかしながら、その色のカードをほとんど見ることなく終わるゲームもあるため(5人のプレイヤーがいるゲームでも、150枚中10枚のカードは誰も見ることができない)、大きくカード運に左右される得点手段と言える。
また、その色のカードの資源産出およびカード構築を伸ばしていくことから、構築投資家・将軍トークンコンボを狙う場合よりもさらにわかりやすく、他プレイヤーから妨害を受けやすい。各色カードコンボ得点を持つカードだけに依存した得点方法ではなく、前述の高得点カードや投資家・将軍トークンコンボ得点を持つカードと併せて構築を目指すこと。
ここまで概観したB面ゲームの方針をもとに、実際のドラフトについて以降考えていきます。
序盤にドラフトしたいカード群
強力な資源産出カード
前述のとおり、強力な資源産出を持つカードを序盤に構築することができるとゲーム全体で産出できる資源総量が多くなり、わかりやすく得点に繋げることができる。特に第1ラウンドから資源産出を増やしてくれるカードの構築を最優先にドラフトしたい。以下では「これは強い!」と思ったカードを挙げる。
「巨大ダム」は、「荒廃と隆盛」拡張なしのIt's a Wonderful Worldにおいて、最も強力な資源産出を持つカードだと思います。白黄黄をリサイクル資源でまかなえれば、第1ラウンドの黒資源産出フェイズから莫大な黒資源を産出できる。
資源産出効率の高さはもちろん、ドラフト難易度の低さも「巨大ダム」の魅力で、構築のために確保するべきリサイクル資源3つと多くなく、そのリサイクル資源の種類も他の色よりも多め(リサイクル資源の割合:白33/150・黒27/150・緑25/150・黄37/150・青28/150)。
第1ラウンドに「巨大ダム」をドラフトしたら他の6枚のカードは以下の優先順位でドラフトしましょう。
リサイクル資源になるカード
大量の黒資源の置き場となるカード(主に黒カード)
黒カードが産出する青資源の置き場となるカード
リサイクル資源になるカードは、後に回ってくるカードで確保できることがわかっている場合には後回しにしてかまわない。また、黒資源置き場となるカードがドラフトできそうになければ、無理に第1ラウンドの「巨大ダム」構築を目指さず、他の強力なカードをドラフトしてもよい。
「物質変換」は、強力な黄資源産出を持つ緑カードで、構築ボーナスで赤資源1つを獲得できる。構築に必要な黄資源2つをリサイクル資源でまかない、「研究施設」等の構築によって緑資源産出を増やすことができれば(緑リサイクルでまかなってもかまいません)、第1ラウンドの黄資源産出フェイズから働いてくれます。黄カードには資源産出効率のよいカード(「巨大ダム」が筆頭)が多くあるため、まとまった黄資源産出(と赤資源)を持つ「物質変換」は、それらの黄カードにつながる重要なカード。
「物質変換」を第1ラウンドで構築する場合には、他6枚のドラフト基準は以下の通り。「巨大ダム」を構築するときよりもカード数に余裕はないが、効率よく柔軟な資源産出が期待できます(「巨大ダム」構築後は黒ー青カードの構築を目指すことになる)。
黄リサイクル2つ
<「研究施設」と白リサイクル>または<緑リサイクル2つ>
黄資源の置き場所となる黄カード
「物質変換」の構築に必要な緑資源をリサイクルでまかなう場合には、初期から産出可能な白資源の置き場所が用意できているとまた効率がよい。また、上記の1つでも満たせない場合には、焦らず次ラウンドでの構築完了を目指す。
最後に基本中の基本である「リサイクル工場」です。白資源2つで構築でき、構築後は白資源産出を2つ増やしてくれます。第1ラウンド資源産出フェイズ前に構築完了できると、ゲーム中の白資源産出量を8つも増やしてくれます。「リサイクル工場」をドラフトできたら以下のカードをドラフトフェイズ中に拾うことを目指します。
白リサイクル2つ
資源産出を持つ白カード
上記白カードの構築に必要なリサイクル資源(あれば)
上記白カードが持つ資源産出の置き場所(黒・緑・黄カード)
白資源産出フェイズで構築完了した白カードは、続く資源産出フェイズで早速効果を発揮してくれるので、It's a Wonderful Worldのテーマの1つである拡大再生産要素を最大限に感じることができます。ただし、白カード自体はほとんど得点にならないため、白カードをドラフト・構築しすぎないこと。白カードの構築は、白以外の資源産出を増やすために行うということを忘れずに。
前述の強力な資源産出カードである「巨大ダム」および「物質変換」は、それぞれ150枚中1枚しかないSSRカードであるため、多くのゲームでは序盤に見ることができず、ほとんどのゲームでは自分で構築することができません。一方で、「リサイクル工場」をはじめとした白カードは、150枚中50枚(うち資源産出を持たないカードが2枚)もあり、これらを見ないゲームはありません。It's a Wonderful Worldにおける資源産出は、白カードの構築によってその基礎を行うことになります。
その他の気になる資源産出カード
上記の3種類以外にも資源産出に大きく寄与するカードをさらっと紹介します。
「飛行戦隊」は、青資源産出効率の高い黒カードです。「巨大ダム」や「原子力発電所」のお供としてドラフトしておくと大きな恩恵があります。とりわけて、「原子力発電所」の構築に必要な緑リサイクルにもなります。
「神経科学」・「仮想現実」は、構築済みの緑カード数に依存した資源産出を持つ緑カードです。特徴から緑カードコンボによる得点を目指すときには、その効果に大きく期待できます。ただし、緑カードの構築はカードの運や他プレイヤーのドラフト内容に左右されてしまい安定しにくいことには注意しましょう。「仮想現実」は、第1ラウンドから構築完了する必要はありません(緑資源の確保かつ黄資源の置き場所用意が困難)。
「大学」・「プロパガンダセンター」は、構築済みの黄カード数に依存した資源産出を持つ黄カードです。「物質変換」から得られる黄資源でちょうど構築可能となるほど軽量の黄カードであるため、可能であれば併せてドラフトを狙いたいですね。これらをドラフトできると黄カードコンボ得点に期待ができます。
「家庭用ロボット」は、構築済み白カード数に依存した白資源産出を持つ緑カードです。白カードの資源産出は重要ですが、白カードを増やしすぎてはいけません(得点にほとんど関わらないため)。不要な資源産出カードまで構築することなく、余る白資源は赤資源変換のために帝国においてもよいでしょう。
「リニアモーターカー」・「ソロモン王の墓」は、ともに構築済みの白カード数に依存した黄資源産出を持つカードです。投資家トークンコンボと相性のよい2枚なので、特に前者は覚えておきたいですね。
「黄金都市」は、大量の黄資源産出を持つ青カードです。「物質変換」よりも構築が難しく、赤資源のボーナスもありませんが、十分な黄資源産出となるので、青資源産出カードの構築と併せてドラフトできると、「プロパガンダセンター」等の黄カード構築につながります。
「軍事基地」・「工業団地」は、ともに白+αの資源産出を持つ白カードです。第1ラウンドからある程度ゲームの方向づけを行うカードで、特に「工業団地」を構築すると、投資家トークンコンボを狙う場合に必要な資源が得られます。これらのカードは、白リサイクル1つを用意することで第1ラウンド中に構築できることを覚えておきましょう。
高得点カード
前述のとおり28枚のカードで60点を目指すことを考えると、1枚で10点程度の得点が期待できるカードは第1ラウンドでもドラフトしてかまわないと考えます。自自分が伸ばせそうな資源産出では構築が難しいカードだとしても、他プレイヤーの最終的な得点を抑えることができます。
「巨大タワー」は、構築に必要な資源が少ないため黄資源産出を伸ばしていない帝国でも構築が可能な黄カードです。また、黄資源産出を順調に増やしている帝国にとっては朝飯前のように構築できてしまいます。
「巨大タワー」の構築には、投資家トークンが必要なので、投資家トークンコンボによる得点を目指すゲームにおいては、「巨大タワー」に期待できる点数が減ってしまうことに注意。
「月面基地」は高得点を持つ黄カードですが、構築には黒・緑・黄資源を均等に必要とします(赤資源1つも必要)。資源産出を伸ばす方向に拘らず構築の機会があるため、ドラフトしてしまえば構築が困難ということにはならないでしょう。
構築ボーナスで将軍トークンが獲得できるため、将軍トークンコンボ得点を後押ししてくれる他、後述する「センター・オブ・ジ・アース」の構築に一役買ってくれます。
「センター・オブ・ジ・アース」は、It's a Wonderful World(「荒廃と隆盛」拡張を含まない)において最大の点数表記を持つ青カードです。青資源産出に特化した方針を採らなくても、「センター・オブ・ジ・アース」だけを構築するだけの青資源産出を持つことは難しくなく、青資源産出を伸ばした他プレイヤーに構築されないよう誰でも・いつでもドラフト構わないカードであると思います。
「巨大タワー」の注意点と同様、「センター・オブ・ジ・アース」の構築には将軍トークンが必要となるため、将軍トークンコンボ得点カードを構築するゲームではカードパワーが目減りしてしまいます。「センター・オブ・ジ・アース」をドラフトできても、構築するかどうかはよく考えましょう。
「アレキサンダー大王の墓」は、高得点を持つ青カードで、構築には青資源のみを必要とします。1枚で12点以上(青カード・将軍トークンコンボに関与)を確保することができるため、このカードや他の青カード構築のために青資源産出増強に舵をとってもよいでしょう。「巨大ダム」等の強力な資源産出を持つカードのために黄リサイクルとして活用できることもドラフト優先度を高めています。
「古代宇宙飛行士」は、構築に青資源と将軍トークンを必要とする青カードです。高得点を持つカードの1枚であるうえ、おまけのような緑資源産出およびおまけとは言えない構築ボーナス(赤資源×2)を持つため、他の得点カードとは異なり、早めに構築しても恩恵あり。
「アトランティス大陸」は、将軍トークンコンボを持つ青カードの1つです。このカードを構築することを決めた時点で将軍トークンを集めるゲームに舵切りをしなければならないが、このカード1枚で20点以上を稼ぐ可能性があり、ゲームにとても大きい影響力を持つ得点カードだと感じます。「アトランティス大陸」のドラフト以降は、黒・青資源産出を積極的に伸ばし(資源産出ボーナスを得るため)、「アトランティス大陸」やその他の青カードの構築を目指しましょう。
第1ラウンドからドラフトしてもよいと考える得点カードは上記のとおりです。第1ラウンドで目にするこれら以外の得点カードは、基本的にはリサイクル資源として活用してよいと思います。第2ラウンド以降は自帝国が得意とする資源産出から、ドラフトする得点カードを選択していきましょう。
序盤〜中盤のドラフトについて
第1ラウンドにドラフト・構築できるカードによってゲーム中の方針をおよそ決定します。前述の強力な資源産出カードがドラフトできたそれぞれの場合と、それ以外の場合とに分けて考えていきます。
①「巨大ダム」がドラフトできた場合
「巨大ダム」をドラフトできたゲームでは、
黒資源産出を生かした黒カードの構築
黒カードが持つ青資源産出を活用した青カードの構築
をゲームの目標とすることが基本だと思います。したがって、第1ラウンドのドラフトは以下の優先度に則っての6枚を確保しましょう。
リサイクル資源(白黄黄)の確保
黒カード(資源産出の多いカードが望ましい)
青カード(資源産出を持つカードが望ましい)
とにもかくにも、リサイクル資源の確保。「巨大ダム」の強力な資源産出を第1ラウンドから得るために、白黄黄3つのリサイクル資源となるカードをドラフトしましょう。リサイクル資源となるカードが足りないことがわかっている場合には、第2ラウンドの資源産出フェイズまでに構築することにして、青カードを集めておきましょう。
次に、「巨大ダム」から得られる黒資源の置き場所となるカードをドラフトします。初期産出資源と合わせて5つの黒資源を産出できるようになっているため、構築に対する黒資源の要求量が多いカードほど無駄がない。
これらの黒カードは青資源産出を持つため、併せて青資源を置いておけるカード(青カード)もドラフトする。なかでも資源産出を持つ軽量級青カードのドラフトが望ましい。以下のような青カードが構築できる(構築を見据えられる)と、以降のドラフト選択肢が増えます。
ここまで、「巨大ダム」・リサイクル資源として使うカード3枚・黒カード・青カードの6枚をドラフトしているので、残り1枚余裕があります。この1枚は、以下のようなカードをドラフトできるとよいでしょう。
黒カード(黒資源を置くことができるカード)
ドラフトしたカードの構築に必要なリサイクル資源を持つカード(「飛行戦隊」の構築に必要な緑リサイクルや青カードの構築に必要な青リサイクル)
青カード(以降のラウンドで構築するカード)
第1ラウンドから「巨大ダム」を最大限生かすためのカードをドラフトできない場合には、リサイクル資源が足りない場合と同様に、第2ラウンドの資源産出フェイズまでに構築することを目指して(第1ラウンドは我慢して)、他の資源産出カードや高得点カードをこのラウンド中にドラフトしておくとよいでしょう。
第2ラウンド以降は以下の基準でカードをドラフトする。黒・青カードの構築数を伸ばすことが基本方針。
(未構築カードがあれば)必要なリサイクル資源を持つカード
黒カード
青カード
(「黄金都市」等が構築できれば)黄カード
第1ラウンドで黒・青資源産出(「黄金都市」を構築できれば黄資源も)を大きく増やすことができているので、これらの色のカードを順調にドラフト・構築していければ、「巨大ダム」を構築したプレイヤーの勝利は堅いでしょう。
また、すでに将軍トークンの獲得には事欠かないため、将軍トークンコンボ得点を持つカードをドラフトできると最終的な得点を高められるでしょう。
②「物質変換」がドラフトできた場合
「物質変換」をドラフトできた第1ラウンドの他のドラフトでは、以下のことに気をつける。
リサイクル資源(黄黄)の確保
緑資源の確保(「研究施設」orリサイクル資源2つ)
(「研究施設」を構築する場合)リサイクル資源(白)の確保
黄カード(黄資源の置き場所)
「物質変換」の構築に必要なリサイクル資源等が確保できない場合や、黄資源の置き場所となる黄カードがドラフトできていない場合には、構築を急がず、第2ラウンド中の構築でも十分。
「物質変換」の構築にあたっては、「研究施設」から得られる緑資源産出を活用できると産出される資源の無駄がない(初期資源の白白黒を活用できる)。「研究施設」の構築が望めない場合でも、緑リサイクルとして活用可能。
「研究施設」と併せて、緑資源産出を持つ黄カードを構築できていると、緑カードの構築を方針としたゲーム方針が浮かんでくる。特に、「機密研究所」は、続くラウンドの白資源産出フェイズできれいに構築することができる。
また、以下のような黄の資源産出カードもドラフトの候補として優秀。黄資源産出をさらに増強し、黄カードによる得点獲得を方針にできるようになる。
第2ラウンド以降は、緑・黄カードのどちらを得点の主軸するか(「研究施設」を構築できているかどうか)によって欲しいカード(構築できる)が大きく変わる。資源産出も緑・黄カードによって行えるとよいでしょう。
しかしながら、緑カードはすべて1枚ずつしかなくそもそも枚数も少ないため、緑カードの構築を主軸として高得点を目指すことは安定しないので留意すること。
「物質変換」が持つ黄資源産出から柔軟に資源産出を伸ばすことができるため、ドラフトできそうなカードに合わせてゲームの方針を組み立てることで高得点につながる。
③「リサイクル工場」がドラフトできた場合
「リサイクル工場」をドラフトできた場合には、白カードの構築により、資源産出を伸ばしていく。白カードの構築だけでは得点にならないので、緑・黄・青(黒カードを経由)資源を増やすことが白カード構築の目的であることは忘れない。
「リサイクル工場」をドラフトできた第1ラウンドで気をつけることは以下のとおり。
白カード
リサイクル資源の確保(白白)
白カードの構築に必要なリサイクル資源の確保(緑・青)
白カードが産出できる資源の置き場所(黒・緑・黄カード)
(黒カードを構築する場合)青カード
白リサイクルを確保できない場合や、構築したい白カードがない場合等には初期資源産出の白2つで「リサイクル工場」を構築してもよいでしょう。第2ラウンドから働いてくれても十分にゲーム全体の資源産出を増やしてくれるので。また、「リサイクル工場」自体を白リサイクルとして捨ててしまうことも一考の余地あり。
「リサイクル工場」を構築後はなるべく、白資源を多く要求する白カードを構築したいので、以下のカードがドラフト候補となる。
「原子力発電所」の構築後は、(「巨大ダム」には及ばないものの)十分な黒資源産出を持つようになるので、青資源産出を持つ黒カードが期待できるようになる。第1ラウンドであれば初期の緑資源産出を活用できる「砕氷船」と併せてドラフトできると効率的(青カードもドラフトしているとドラフト余裕は全くない)。
「金融取引所」を構築する場合には、「原子力発電所」の場合とは異なりリサイクル資源を確保しなくてもよいが、その分産出する資源の量は控えめに感じる。併せてドラフトする黄カードは、なるべく黄資源の要求量が少ないものが望ましい。
「工業団地」・「軍事基地」は、ともに白資源産出+αを持つ白カードですが、α部分が物足りなく、これらだけではカードの構築には足りないことに注意。第1・2ラウンドでリサイクル資源を確保して足りない資源を工面したい。
また、白リサイクルの確保が足りない場合には、「リサイクル工場」をリサイクルして、これらを構築することもあり。
「研究施設」を構築する場合には、当然緑カードの構築を見据えること。序盤に構築したい緑カードの候補は以下のカードあたり。
総じて、緑カードの構築はカード運に強く依存するので、あまり期待しないようにしたい。
「黄カード」の中には黒資源を必要とするものがそれなりにあるため、「原油採掘」によって黒・黄資源を増やすことで、構築できる黄カードの幅を広げることができる。
第2ラウンド以降のドラフトは、第1ラウンドで増強した資源産出の方向によって、または新たな白カードの構築によって別の資源産出を得ることによって決める。ドラフトフェイズで確認できた得点カードによって、柔軟にドラフトできることが「リサイクル工場」を構築できた場合の強み。
①〜③以外の場合
①〜③のようなカードがドラフトできない場合には、以下のようなカードをドラフトすることがよいと考える。
帝国の資源産出を伸ばすことが難しい場合には(そうでない場合でも)、高得点につながるカードをドラフトすることで、他プレイヤーの得点を抑えることができる。特に「アトランティス大陸」は、20点以上のを持つこともあり他プレイヤーには渡したくないカードの代表例。
「原子力発電所」は、「巨大ダム」ほど効率のよい資源産出カードではないが、構築する機会がそこそこ多い(気がします)。必要とするリサイクル資源が多いが、第2ラウンドから黒資源産出してもらうためにドラフトすると気にならない(かもしれない)。「原子力発電所」と併せて、黒カードおよび青カードをドラフトして第2ラウンド以降で一気に構築を進めていくイメージ。
青資源産出を持つ黒カードをリサイクル資源を活用して構築することも選択肢になる。このときには資源産出を持つ青カード(「黒ひげの財宝」・「黄金都市」あたりがよい)を併せてドラフトできるとよい。
終盤のドラフトについて
終盤のドラフトは得点カードを中心にドラフトして、自分の得点を伸ばすまたは他プレイヤーの得点を抑えることを考える。
高得点カード
単純な高得点カードは、どのプレイヤーでも得点を伸ばすことができるため、優先的にドラフトしたい。このドラフトによって、他プレイヤー1人の高得点の機会を減らし、自分の高得点の機会をもたらす(つまり4点分の働きってこと)。仮に自分で構築することが望めない高得点カードでも、他の選択肢によっては、ドラフトした方がよい。
コンボ得点カード
コンボ得点カードは、単純な得点カードとは異なり、得点にできる・できないプレイヤーが分かれる。自分にとって得点になるカードは優先的にドラフトしたいが、他プレイヤーにとって得点になるカードも優先的にドラフトして得点を抑えたい。どちらを優先するべきか判断してドラフトすること。他プレイヤーと同じ得点方針を採っている場合には、自分の得点行動が他プレイヤーの妨害にもなり一石二鳥となる(お互いに言えてしまうが)
終盤のドラフトで、得点カードが全く現れないということもあり得るので、ある程度確保しておくことも重要。得点カードを確保しておくことによって、終盤のドラフトを他プレイヤーの妨害にあてることができる。
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