不登校小学生の家庭学習を出席扱い認定してもらった実録_2.出席扱いを希望した経緯と、我が家の状況
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2-1.出席扱いを希望した経緯
出席扱いしてもらうことのメリットって何でしょうか。出席数がなくても、小学校と中学校は卒業できます。なので、そこの数字にこだわる意味が、私には当初よく分かりませんでした。
きっかけは、近所に新しくできたフリースクール(以下フリスク)の見学の時に、その質問をスタッフの方に投げかけたことから始まりました。
なるほど。徐々に学校からもらうプリントを嫌がるようになり、ノー勉強となっていた我が家には、まだまだ遠いことのように思えるけど、ここに通えば「学校に出席扱いしてもらえる」という目標もできる。それに、小学生の今のうちから勉強習慣をつけておけば、中学校での出席認定にもスムーズにつなげられる。私はそう考えました。
(中学校でも不登校かもしれないし、学校に行けたとしても休みがちになる想像は十分できていました)
しかし、子どもはそのフリスクに行きたがらず。利用は見送ることになりました。
でも、私はフリスクは無理だとしても、そこのフリスクが使っているというデジタル教材と同じものを、我が家に導入してはどうか、と考えました。それが、「すらら」です。調べてみれば、「すらら」はフリースクールだけでなく、普通の家庭でも利用できて、しかも普通の家庭での学習時間を出席扱いにしてもらうための要件も備えているとのこと。
参考:すらら
しかし(2回目)、残念なことがおきました。家にあるパソコンやタブレットと、「すらら」の相性が悪かったのです。強制で突然閉じたり、問題が読み上げられなかったりするエラーが起き、そのたびに子どもがかんしゃくを起こすので、私も嫌になってしまいました。入会金と1か月分の料金は払っていましたが、やむなく休会することとなりました。(すららの無料体験で閲覧できるページ内では、エラーを確認できませんでした)
でも諦めたくない。家での勉強習慣をつけて、ゆくゆくは学校に出席扱いとして認めてもらうんだ。子どもも「デジタルの教材、紙に書かなくていいからいいねー」と、やる気になっている気配はあるし。(読み書き困難の障害診断済み。)
なので、さらに別のフリスクが採用しているデジタル教材で、家庭でも契約できるものを探しました。そして、たどり着いたのが「デキタス」になります。
参考:不登校のお子さまに 「デキタス」をおすすめする理由https://dekitus.johnan.jp/about/img/dekitas_220906.pdf
結論としまして、なぜ「出席扱いをしてもらおうと思ったのか」、それは「出席扱いがモチベーションになって、勉強習慣をつけることができれば」と思ったからです。それが一番最初です。
その他にも、「家庭学習の状況について学校と情報共有したい」、「情報共有することで、今後困りごとが出てきたとき速やかに相談できる状況を作っておきたい」などの思いもあります。「出席扱い」が、家庭と学校をつなぐ役目になることを私は期待しています。
2-2.我が家の状況
次に、その当時の我が家の状況を書きます。
行き渋りが始まったのが、1年生の5月。いつもの時間に登校しなくなったのが、6月。この段階で私も、不登校と本格的に向き合う覚悟を決めており、適応指導教室などに足を運んだりしています。
その後は毎週決まった曜日に、放課後に10分~30分、学校に子どもを連れて行っていました。職員室前までで帰ることもあれば、教室、体育館、図書室等まで入ることもありました。
連絡帳を1行日記のように使い、毎日のできごとを簡潔に書いていました。それを担任の先生にわたして、1週間分のコピーを取ってもらって、連絡帳をその場で返却してもらっていました。(先生からのコメントは口頭で頂いてました)
2年生の3学期からは、週に一度の放課後登校も渋るようになったため、私だけが週に1回、学校に行って連絡帳のやりとりと、諸連絡のプリント、学習プリント等を受け取っていました。(後に、親だけが週1で通うのは負担が大きすぎると気付いて月1に減らしています)
2年生から3年生に上がる前の3月、「学校への依頼文」(多様な学びプロジェクト作成)を参考に、来年度についての考えをまとめて、学校に提出しました。そこに「ICT教材(デジタル教材)を使った家庭学習を出席扱いとして認めてほしい」の一文を書きました。
さらには、3月末に、不登校の取扱説明書「先生初めまして」を作って担任に渡しました。同じものを市の教育委員会にもメール添付して提出しました。
この「学校への依頼文」と「不登校の取扱説明書:先生初めまして」の二つで、我が家の状況と親の意思を十分に伝えることができたと思っています。
また、「連絡帳を使って毎日の状況を記録し、学校に伝えていた」ことが、不登校でも出席扱いになるための条件の1つ目にある、『保護者と学校との間の十分な連携・協力関係がある』に該当するとされた可能性もあると思います。(教育委員会の方が、連絡帳を見ていたく感心していた様子だったので、そう思いました)
そして、3年生になってからの4月上旬、先生との面談が開かれるのですが、それはまたこの記事の続きで。
補足:
中学校の出席日数が足りないと、高校に入学できないという話は、そのフリースクールの方の発言以外の確認を取っていません。別の不登校支援者は「その話は過去のもので、今はそのような制約はない可能性もある」と言っていました。
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