映画のノート

映画のことについて。26歳素人。

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  • 「死ぬまでに観たい映画1001」を観て死ぬ準備をする方法

    「死ぬまでに観たい映画1001」を完走した体験記

最近の記事

危機(1946)

ぜんてい&一言あらすじ巨匠イングマルの監督デビュー作。第二次大戦直後だが、スウェーデンは中立国。 ストックホルムから離れたスウェーデンの田舎町。ここに暮らすとある娘は質素ながらも仲の良い母やお手伝いさん、いい感じの男とともに平和に暮らしていた。が、この娘の本当の親は都会の成金ババアだった。ババアは突然この村にやってきて、引き取っていってしまった。都会で物質的に豊かになることが本当の幸せなのだろうか?という話。 感想ベルイマン大好きというひいきを入れても、お話自体は凡庸かと

    • もだえ(1944)

      前提大好きなベルイマンが監督デビューする前に脚本で参加した映画。もちろん脚本はいいが、それより監督アルフ・シューベルイによる演出が思いのほかよかった。ナチズムの残虐性を描いたとか。(三木宮彦, 『ベルイマンを読む』) かんそう 性的に倒錯した人間による暴力的な云々かんぬん。。と言いたいところだが、実際は当時のスウェーデンの学生が覚えた学業のプレッシャーと閉塞感を大げさなたとえ話とリアルなロケーションで描いたということだと思う。 カリギュラについては、売店の女の子のけがをし

      • エターナルズをほめる

        注意このレビューではなるべるネタバレを避けているが、必要に応じて起・承・転までの展開について触れる。最後の結末については書かない。 MCUにハマっていないMCUはインフィニティ・ウォーまでは全部観たが、どんな話か全く覚えていない。 ちなみにスターウォーズも9作目まで観たが、どんな話か一切覚えていない(注1)。 ただその理由について、ここに書くことはしない。楽しめなかったものについて言語化したところで、人を説得することは難しいと思う。 その代わりに「エターナルズ」を楽しめ

        • 「死ぬまでに観たい映画1001本」を観たのでいつでも死ねる Part1

          前回の記事の続き。 映画のリストが完成したら、やっと映画を観始めることになる。 ここでは、なるべく安く、運に頼らずに(注1)観る方法から順番に紹介する。 (注1)逆に運に頼る方法とは、「いつかどこかの映画館で特集されるのを待つ」とか、「超希少なDVDが100円でヤフオクに出品されるのを待つ」とかそういうことである。究極的にはあと10年か20年くらい待てば、すべての外国映画に自動で日本語字幕がつくだろう。 前提ここでは合法な方法のみを紹介する。 あなたが東京近辺に住ん

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        • 「死ぬまでに観たい映画1001」を観て死ぬ準備をする方法
          2本

        記事

          ケリー・ライカート監督『ミークス・カットオフ』を観て感じたこと

          2021年7月、毎年夏の暑さを思い出すこの時期に、イメージフォーラムでケリー・ライカート特集が行われている。私はもう既に3本観ていて、彼女の独特な作家性には慣れてきていた。 おかげで少し冷静にこの4本目の映画を考えることができたので、感想を書き残しておく。 あらすじは備忘のため最後に載せておく。 注意ネタバレしているので、まだ見ていない方は注意のこと。 今回の特集で観た4本はどれも素晴らしかった。そのうえでの感想であり、この作品への批判では断じてない。 砂漠の真ん中

          ケリー・ライカート監督『ミークス・カットオフ』を観て感じたこと

          如何にして『2001年宇宙の旅』を愛するようになったか

          「一番好きな映画は何ですか」という質問は映画ファンにとって最も試練的であるが、私はこの答えとして『2001年宇宙の旅』と『ニュー・シネマ・パラダイス』を用意しており、この2本を場合と気分によって使い分ける(注1)。 実際『2001年宇宙の旅』に関しては、15歳で初めてこの映画を観てから現在(26歳)までに20回くらいは観たと思う(注2)。 そのたびにこの映画への愛は深まる一方で、人におすすめしたい映画であるとも思わない。ご存じの通り、何も知らずこの映画をただ観ても面白くな

          如何にして『2001年宇宙の旅』を愛するようになったか

          「死ぬまでに観たい映画1001本」を観たのでいつでも死ねる Part0 準備

          この本のリストの完走を目指す人は結構いるみたいだが、実際に全部観た、という体験記は貴重だろうと思うので、ここに記す。 前提として基礎知識を紹介したのち0.で必要な準備について述べ、 1.~7.では、より経済的にリストを埋めていくため、学生時代の私が本業の研究をさぼった時間を使って考え出した方法を紹介する。 前提この本には1001本の映画が紹介されているが、よくある映画ランキングのように読者や映画関係者の投票ではなく、Steven jay schneiderさんという方の

          「死ぬまでに観たい映画1001本」を観たのでいつでも死ねる Part0 準備

          映画ファンは孤独である

          今日からこの場に自分の言葉を書きつらねるに当たって、一応マイルール的なものを定義しておく。 そのうち変更があるかもしれないし、ないかもしれないし、これ以降一度も映画の記事なんか投稿しないかもしれないが、とにかく方針を決めたい。理系の人間は定義を大事にする。 が、その前に自分のことについて触れる。公理みたいなもの。 自分のこと1994年生まれ、男。大学と大学院は理系(物理学科)。大学院に通いだしてすぐ学問に挫折、かんたんに2時間の現実逃避ができるアイテムとして映画を見始め

          映画ファンは孤独である