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強運の持ち主N子に冥土の土産をもらった。

N子と出会ったのは2019年の6月。
N子は私が通う美容院の美容師さん(W子)の友人だった。

2018年の3月、大橋純子さんが食道癌を公表された。そのニュースを見た私は「シルエット・ロマンス」が聴きたくなりYou Tubeを観た。シルエット・ロマンスが終わると、おすすめ動画の再生が始まる。
流れてきたのはTHE ALFEEがゲストの「堂本兄弟」。
「なんやこの3人!?その辺のお笑い芸人より面白い」
そこからTHE ALFEEのトーク動画を立て続けに観ていた。
すると「ALFEEキッチン」なるものが出てきた。おじさん3人が料理をしている。しかも玉ねぎを切らずに丸ごと鍋に入れてる!面白すぎる。

↓お時間ない方用 玉ねぎ部分だけ抜粋

↓お時間ある方用 ALFEE KITCHEN全編

オジサン好きの私はマサル(桜井賢:髭とサングラス)に恋をし、アルフィー沼にズブズブとハマって行った。

美容院では美容師さんといろんな話をする。最近アルフィーにハマっていると話すと、W子は「私もコンサートに行ってみたい。私の友達が高校の頃アルフィーのファンやったから、その子も誘っていい?」と。
こうして2019年の6月、3人でコンサートに参戦。
W子の友人N子もアルフィー沼にハマり、私とN子は意気投合。性格もなんか合うのよね。一緒に買い物や美術館にも出かけるようになり、お泊まり会までする親友となった。

コンサートのチケットはいつも争奪戦。外れることもあるので毎回2人とも申し込む。2人ともチケットが取れた時は、よりステージに近い席で参戦、後ろの席を人に譲る。

今回の秋ツアーは2人とも当選。私は1階27列目。うん、悪くない。
N子は2列目。んん?2列目!?
目ん玉が飛び出るかと思った。2列目って、近すぎて失神しそう。
N子「絶対タカミーの匂いするで」

チケットを取ると必ずN子は私よりもステージに近い席を当てる。私より運がいい。ガツガツせずに、のほほんとしてるのがいいのかもしれない。


当日、ワクワクしながら会場で座席を確認すると

実質1列目

これ、2列目やけど実質1列目じゃない?!
キャ〜〜〜。ほんまに失神する。
(最前列の席と言えば、高校生の時に「怒涛のくるくるシアター」の観覧に行き、桂小枝にマイクを向けられ、私の回答が会場を爆笑に包んだ時以来、実に32年ぶり)

少し残念なのは舞台の上手だったこと。
私はマサルのファン。N子は幸ちゃん(坂崎さん)のファン。中央か下手側だったらな。ってそんな贅沢を言ってはいけない。

マサルは下手 幸ちゃんは中央 タカミーが上手
と決まっている

2人とも今までで一番のハイテンション。
一生分の運を使い果たしたな、と話していた。

いよいよ開演。
スモークがたかれ、ステージ奥から3人が登場した。
近い。近すぎる。双眼鏡がなくてもタカミーの顔のシワまで見える。
全体力を使い果たすべく、全身で楽しむ。拳を振り上げ、歌を口ずさみ、ノリノリ。

タカミーがステージを一段降りて右へ左へと移動すると、あまーい香水の香りがフワッと漂う。冗談じゃなくてほんまに香っている。幻ではない。
そしてマサルが近づいてくる。触れそうなくらい近い。シャツのボタンを外し、胸元をざっくりと開けている。胸があらわになっている。マサルの胸毛は年々減っていて、ほとんど無かった。白くてつるんとした肌。顔を埋めたい。
マサルの汗が浴びたくて、飛んでこないかなーと期待したけど、汗は降って来なかった。

2時間40分のコンサートを存分に堪能し帰路に着く。ずっと見上げていたので首が痛い。
「@&%$#”*+」
「えっ?」
「右の耳聞こえへんわ」
「$#”*+@&%」
「えっ?」
スピーカーが近すぎて耳が聞こえない2人。志村けんのひとみ婆さんになっている。

電車の中で
「・・・・」
「なんか喋った?」
「何も喋ってない」
幻聴まで聴こえる始末。

こうして人生最初で最後の最前列コンサートは幕を閉じた。

N子、私に冥土の土産をありがとう。
また明日から頑張れそう。

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