【スナックむくみ】体毛と脱毛と不毛な願い
いらっしゃいませ。
ようこそスナックむくみへ。
今回は、変態むくみの毛の話。
高校生の私と中学生の妹。
妹「お姉ちゃん宝くじ当たったら何が欲しい?」
私「一軒家を買って、プールを作る」
妹「なんで?」
私「だって、家にプールあったら、脇毛ボーボーでも気にせず泳げるやん!」
妹「そんなことせんでも、脱毛したらいいやん」
その頃の私は脱毛、と言う手段があることに微塵も思い至ってなかった。時代はまだ平成に入って3年くらいだった。今ほど脱毛も気軽にできるものでは無かった(と思う)。
妹、頭いいな、と思った。というか私がバカすぎた。
やがて20代で念願の脇の脱毛をした。脇の脱毛後は脇汗が尋常じゃないくらいに増えた。
薬に副作用があるように、脇の脱毛には脇汗がつきものなのだろう。脇から毛がはみ出ているよりはいいか。いや、そうとも言い切れない。
私はグレーが大好きなのに、夏は脇汗が目立つせいでグレーのTシャツが着れない。私は一生、夏にグレーのTシャツが着れない問題を抱えながら生きていかなければならない。
服を着ている男性を目にしている時、私は脳内で勝手にその人の毛の濃さを想像してしまっている。その事に気がついたのは、高校生の頃。
ドラマで石黒賢さんのベッドシーンがあり、上半身が裸だった。
私は目を疑った。ゴシゴシと目を擦った。錯覚かと思った。
胸毛が濃い!
私は石黒賢さんの胸毛は薄い、もしくは無いと思っていた。だから物凄い衝撃を受けた。そして、しばらく石黒賢さんの胸毛のことばかり考えていた。
(父に胸毛が無かったので、胸毛への免疫がなかったのかもしれない)
それ以降は石黒賢さんは胸毛が濃い人、と私の頭にインプットされたので今は大丈夫だ。
(しかし、石黒賢さん=胸毛と思ってしまうようになった)
次に衝撃を受けたのは社会人1年目。
真面目で大人しいT先生。病棟ではいつもスーツに白衣を羽織っていた。
そんなT先生がオペが長引き、私が夜勤の時にオペのスクラブ(首元がVの字に開いた手術着)のまま病棟に上がってきた。
そのV字の胸元から、濃い胸毛がわさわさと溢れんばかりにはみ出していた。
T先生は指示簿に術後の指示を書き、夜勤の私に話しかけてきた。
私は目を合わせることができず、どこを見ていいのか分からなかった。
真面目で大人しいT先生は胸毛が薄いと思い込んでいた。
石黒賢で学んだんじゃ無いのか?!
しかしT先生が病棟を去った後、先輩ナースの1人が
「タージー(T先生の仇名)の胸毛凄かったな」
と言った。
その日の夜勤メンバーはザワザワしていてた。
みんな思っていたのか。
患者さんの裸は毎日見てるし、毛深くても何にも思わないのに、なんなんだ。これは。
私だけではなく、きっとみんな、脳内で勝手にその人の胸毛はこれくらい、と想像しているんだ。
みんな何にも言わないけど、スケベ。
そして、大人になった私はだんだん毛への免疫がついてくる。
今ではモアモアした男性の腕の毛とか胸毛とかが好きだ。
ワサワサと撫でるように触ると気持ちが良い。
なければないで別に構わないけど、ある方が好ましい。
そして髭フェチでもある。これまで付き合った人は大体みんな髭を生やしていた。
キスをする時にワサワサと顔に触れる感じ。
短くてジョリジョリする時は痛いけど、それもまた、触れてるな〜と言う感じがして、良い。密接していると言う実感が湧きやすい。
ところが、もっさりと出会った頃
「俺、全身脱毛行ってるねん。もうすぐ終わるけど」
と言われる。陰部と脇以外は全部脱毛をしていた。
「はぁ?脱毛?なんで脱毛してんの!?私は髭フェチやねん。体毛もある方がいいねん。ワサワサしたいねん。今すぐやめて!!」
とは言えなかった。
出会う前に脱毛したいと言ったら、全力で止めていた。しかし、出会った頃には残り3回くらいと言うところまで来ていた。
行かんでいいやん。とは言ってみたものの、高いお金を払い、わざわざ脱毛に通うもっさりを止めることはできなかった。
しかし、もともと剛毛だったもっさり。脱毛が終わった今、髭はところどころ生え、チョロチョロと胸や背中にまだらに毛が生えている。
出会った頃より、髭は復活して来ている。
高いお金を払ったもっさりには申し訳ないが、その調子でもっと生えろ。と私は願っている。
#ナンノハナシデスカ
職場の後輩は、毛が濃いのは無理、と言う。
私 「手とか指に生えている毛、なんか野生的でいいやん。めっちゃ性格が良くて、自分に合う人が、毛濃かったらどうする?」
後輩「毛が濃い時点で無理かも…。むくみさんが毛が濃いの大丈夫なんは分かりますよ。」
私 「なんで?」
後輩「だって、獣っぽいから。」
私は獣っぽいらしい。
#どうでもいいか
この人の胸毛はどうなっているのだろう。
声から想像して、中くらいの濃さの毛が真ん中あたりに生えていそう。
木の子さま
この記事はなんのはなしですかではなく、ナンノハナシデスカなので回収不要です。