MozillaがMagic Leap One向けの開発者版ブラウザを提供開始 (2018/12/05)

本記事は、「ROAD TO VR」の記事(英文)を和訳したものです。

記事要約

(1) Mozillaが、「Magic Leap One」開発者向けのブラウザを提供開始
(2)「Magic Leap One」には、既に2D、3D表現に対応した「Helio」ブラウザが搭載されている
(3) Mozillaは、2019年内に「Firefoxのブラウザ全機能」を実現したいと発表している

Mozilla has just released an early developer preview of a web browser for the Magic Leap One AR headset.

Mozilla（モジラ）は、Magic Leap One（ARヘッドセット）初期開発者プレビュー版のウェブウラウザの提供を開始した。

The browser is built on Mozilla’s Servo engine technology, the company’s high-performance browser engine designed for both application and embedded use.

このブラウザは、Mozillaの「Servo engine」技術を用いて構築されており、Mozillaの高性能なブラウザエンジンは、「アプリケーション」、そして「アプリケーション内に埋め込まれるケース」に対応するように設計されています。

Magic Leap One already boasts its own native browser called Helio, which serves up both the 2D and 3D web. Magic Leap bills Helio as “the web as it should be: liberated from the confines of flat browsers.”

Magic Leap Oneは、「Helio」と呼ばれる独自のブラウザを持っており、2D、3D両方に対応している。Magic LeapのWebブラウザ「Helio」は、「平らなブラウザの境界線から解放されるべきだ。」と、打ち出している。

Magic Leap is Offering Individual Developers up to $500K for Their AR Projects

Mozilla announced the browser in a blog post, and say they’re only offering support for basic 2D pages at this time. The company hopes to eventually bring the “full Firefox browser experience” sometime in 2019 after working with their partners and community.

Mozillaはこのブラウザをブログ記事で発表し、現時点では基本的な2Dページのサポートのみを提供していると言います。同社は、パートナーやコミュニティと協力して、最終的に2019年内には、「Firefoxのフルブラウザー体験」を実現したいと考えています。

If you own a Magic Leap One, the $2,300 developer-focused standalone AR headset, you can download and try out the builds, provide feedback, and get involved in the community.

開発者向けスタンドアロンARヘッドセット、Magic Leap One（$2,300、日本円にして約26万円）を所有している場合は、Mozillaの提供するブラウザのダウンロードと試用、フィードバックの提供、コミュニティへの参加が可能です。

以上となります。

所感

ARやVRが普及すれば、必ずブラウザのカタチも変化することが見込まれます。それは、こうしたMRデバイス「Magic Leap One」や、「HoloLens」に限った話ではなく、みなさんがお持ちのスマートフォンでも、数年以内にそうした動きが必ず出てくるでしょう。「デジタル」が平面から解放され、現実空間の中に「デジタル」が滲み出してくる、そんなARやMR技術に今から注目してみる。というのも、「デジタル」社会を生き抜いていく中で、一つ大きなアドバンテージに繋がるのではないでしょうか。2Dの平面ディスプレイの体験と、3Dの立体的な体験は全く別次元の話であり、これまでの常識が通用しない「ディスプレイレス時代」に向けて、もう既に戦いが始まっているのかもしれません。

そして、Mozillaが提供開始したブラウザは、まだ3Dに対応しておりませんが、Magic Leap Oneに標準搭載されている「Helio」は、既に3D表現に対応しており、ネットサーフィンの体験を大きく変えることになるでしょう。

[ 編集者: (株)神戸デジタル・ラボ 新事業創造係 MR班 班長  堀尾 風仁 ]