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沈める寺院/ドビュッシー【チョットチョット豆知識】


沈める寺院:Debussy - La cathédrale engloutie

「沈める寺」(英語: The Sunken Cathedral)は、フランスの作曲家クロード・ドビュッシーのピアノ独奏曲で、『前奏曲集 第1巻』に収められている作品。この曲は、フランス・ブルターニュ地方の伝説「イスの伝説」にインスピレーションを得ている。
伝説の背景
イスの伝説」は、ブルターニュの伝説的な都市イス(Ys)にまつわる物語。イスは、ブルターニュの海岸近くに存在したと言われる美しい都市で、強大な王であったグラドロン王によって統治されていた。しかし、グラドロン王の娘であるダフネによって都市は堕落し、不道徳な生活や奢侈が蔓延していく。このため、都市は神の怒りを買い、最終的に海の底に沈められる運命となった。
沈められた寺院の伝説
都市が海底に沈んだ後も、イスの大聖堂は時折海上に浮上し、その鐘の音や聖歌が遠くまで響く。この大聖堂が現れるとき、霧が立ち込め、静寂の中に神秘的な鐘の音が広がる。しかし、これは一時的なものであり、再び大聖堂は海中へと消えていく。

ドビュッシーの表現
ドビュッシーは、この伝説を音楽で描写。曲の冒頭では、霧が立ちこめるような静かな和音が奏でられ、深い静寂から徐々に大聖堂が姿を現すような雰囲気を作りだす。その後、鐘の音が響き渡り、やがて荘厳な響きが大聖堂の完全な浮上を象徴。しかし、クライマックスの後、再び静寂が訪れ、沈んでいく大聖堂が描かれ、曲は静かに終わる。

「沈める寺」は、神秘的で幻想的な雰囲気が特徴であり、音楽で伝説の情景や感情を深く表現した作品。


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