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【バベルの塔・巨人伝説】聖書・キリスト教の研究-08/#143-144


バベルの塔の秘密

アラッタ王国とジロフト文明のジッグラト
バベルの塔の真相

ネピリム:巨人伝説

4:1 人はその妻エバを知った。彼女はみごもり、カインを産んで言った、「わたしは主によって、ひとりの人を得た」。
4:2 彼女はまた、その弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは土を耕す者となった。
4:25 アダムはまたその妻を知った。彼女は男の子を産み、その名をセツと名づけて言った、「カインがアベルを殺したので、神はアベルの代りに、ひとりの子をわたしに授けられました」。
6:1 人が地のおもてにふえ始めて、娘たちが彼らに生れた時、
6:2 神の子たちは人の娘たちの美しいのを見て、自分の好む者を妻にめとった。
6:4 そのころ、またその後にも、地にネピリムがいた。これは神の子たちが人の娘たちのところにはいって、娘たちに産ませたものである。彼らは昔の勇士であり、有名な人々であった。

創世記

聖書ではこののように書かれているが、ユダヤの伝承やその他の民間伝承では全く異なる内容が書かれている。

伝説によれば、カインはアダムの子ではなく、イブを淫らな目つきで見ていた蛇のサマエルが産み落としたものである。
世界には悪の霊がはびこっている。悪の霊は、み使いが天で占めているのと同じ場所……「反対側」と呼ばれる……を占めている。それらは二つの悪霊のかしら、すなわち女性のリリッツと男性のサマエルである。通俗的な語源的説明によれば、リリッツは夜を意味するライラ―に由来するが、リリッツの語源は、多分、バビロニアの魔女リリッツに求められるであろう。
13世紀のカバラ文学は、彼女を魔神の君サマエルの連合いとしている。サマエルは、ミドラシ文学では、エサウの守護天使であり、また『ピルケー・デラビ・エリエゼル』では、アダムとイブを誘惑する蛇に乗っている。サマエルは、『ゾハル』やカバラ文学の中で重要な位置を占めている。

『ユダヤの神話伝説』デーヴィッド・ゴールドシュタイン著 青土社

アダムとエバ:サマエルとリリッツ

この伝承において重要な点は2つある。まず1つ目は、カインがサマエルの子であるということ。つまり、カインはアダムの子ではないと言われている点だ。そしてもう1つは、サマエルとリリッツが夫婦であるということ。リリッツは非常に恐れられている魔女であり、この2人が夫婦関係にあるというのは伝承の中で重要なポイントだと考えられる。

しかし、サマエルに関しては多くの人にとって馴染みがないかもしれない。ここに書かれているように、ミドラシ文学ではサマエルはエサウの守護天使だとされている。これは非常に興味深い部分である。なぜなら、サマエルは魔神や悪霊だと言われている一方で、ミドラシ文学では天使とされているからだ。このように、伝承が進むにつれて内容が矛盾しているようにも感じられる。
この混乱を解くためには、やはり多少の事前知識が必要だ。伝承や神話の背景には多くの要素が絡み合っているため、それを理解するには基本的な情報を押さえておくことが大切だ。例えば、サマエルがどのような存在として描かれているのか、リリッツがどういう魔女なのか、そしてそれぞれがどのように他のキャラクターと関わっているのかを知ることで、伝承の中での混乱を整理することができるだろう。

ミトラ教の七大天使と3名の堕天使

ミトラ教の七大天使(西洋名対応:太字は堕天使)

  1. アザゼル : アザゼル

  2. シブリール : ガブリエル

  3. シェムナーイル : ジェミハザ

  4. グルダーイル : ラファエル

  5. ヌラーイル : ミカエル

  6. アズラーイル : サマエル

  7. イスラーフィール : ウリエル

リリッツ(リリス)の伝承

リリスは、ユダヤの伝承に登場する夜の悪霊で、特に男児を害する存在として知られています。起源は古代バビロニアのリリートゥという悪霊で、旧約聖書では「イザヤ書」34:14に一度だけ言及されています。
アダムの最初の妻として
中世の伝承では、リリスはアダムの最初の妻とされ、対等な地位を主張してアダムに従うことを拒否したため、彼を去り悪霊たちを生み出したとされています。この物語は後に護符や悪霊除けの風習にもつながりました。
現代の象徴
リリスはフェミニズムの象徴として、男性支配に抗う強い女性像と再解釈されています。古代からの悪霊としてのイメージから、現代では女性解放のシンボルとして注目されています。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%82%B9


イナンナとフルップの樹

  1. 世界樹の発見
    イナンナがユーフラテス河畔を歩いている時、彼女は倒れかけた「フルップ(ハルブ)の樹」を見つける。この樹は単なる樹ではなく、世界を象徴する「世界樹」だった。イナンナは、この世界樹を利用して権力の象徴である「輝く王冠」と「輝くベッド(王座)」を作り、世界を支配する計画を立てる。

  2. 樹の成長と障害
    イナンナはその樹をウルクの聖なる園(エデン)に持ち帰り、育て始める。10年の間に樹は成長するが、問題が生じる。天まで届こうとする樹のてっぺんにはアン・ズー(翼を持つ怪物)が巣を作り、根にはヘビが巣を作り、幹にはリリスが住むようになる。

    • アン・ズー: 天まで届こうとする樹の頂に巣を作り、樹の成長にとって邪魔な存在となる。

    • ヘビ: 樹の根に住み着き、地面との関わりを持ち、生命や知恵の象徴ともされるが、ここでは邪魔者として描かれる。

    • リリス: 幹に住む悪霊であり、リリスは神話の中で独立した存在や、夜や破壊の力を持つ者として恐れられる。

  3. 助けを求めるイナンナ
    イナンナは、リリスに聖なる樹から立ち去るよう頼むが、リリスは言うことを聞かない。そこで、イナンナは助けを求めるため、兄弟である太陽神ウトゥに相談する。ウトゥは銅製の斧を持って樹にやって来る。

  4. 解決と報酬

    • ウトゥはヘビを退治し、アン・ズーは天の頂に巣を移し、リリスは荒野へと逃げ去る。これによって、イナンナの聖なる樹は邪魔者から解放され、彼女は樹から「輝く王冠」と「輝くベッド」を作ることができるようになる。

    • イナンナは感謝の印として、樹の根と枝を使って「プック(輪)」と「ミック(棒)」を作り、ウトゥに贈り物として渡す。

シンボリズムとテーマ

  • 世界樹: 「フルップの樹」は、世界全体の領域を表す生命の象徴であり、成長や権力の象徴としても機能する。イナンナがこの樹を通じて権力を手に入れようとするのは、神々や人間が自然や宇宙の力を支配しようとする試みを象徴している。

  • 樹を占拠する存在たち: アン・ズー、ヘビ、リリスはそれぞれ、自然や世界の複雑さ、混沌とした力を象徴する。これらの存在は、イナンナが世界の権力を完全に手に入れるために乗り越えなければならない障害を表している。

  • リリス: 幹に住むリリスは、独立した女性の象徴や、夜の恐怖、破壊的な力を表す。彼女が言うことを聞かない存在として描かれるのは、支配や制御できない力を象徴している。

  • 太陽神ウトゥの役割: ウトゥは秩序をもたらす存在であり、彼の登場によって混沌が取り除かれる。彼の斧で邪魔者が排除されることで、イナンナは自らの目的を達成することができる。

ギルガメシュとのヴァリエーション
この神話には、ウトゥの代わりにギルガメシュが登場するバリエーションもある。ギルガメシュはシュメールの叙事詩の英雄であり、同様に混沌を取り除く役割を果たすキャラクターとして描かれることがある。このバリエーションでは、ギルガメシュが斧を持ってリリスや他の障害を排除し、イナンナの願いを叶える役割を果たす。
結論
この神話は、世界樹を巡る物語として、権力、成長、混沌、秩序といったテーマが絡み合っている。イナンナの計画、樹を占拠する象徴的な存在、太陽神や英雄の登場による解決が描かれることで、古代メソポタミアの神話における宇宙観や人間の力に対する考え方が反映されている。

聖書におけるリリス

『イザヤ書』34章14節は、旧約聖書の中で唯一リリスについて言及している箇所である。

14 野の獣はハイエナと出会い、鬼神はその友を呼び、夜の魔女もそこに降りてきて、休み所を得る。

ユダヤの伝承
ユダヤの伝承では、新生男児の割礼の際にリリン(リリスの娘たち)から守るため、首の周りに3つの天使の名前が書かれた護符(後述)を置く風習がある。この伝統は、リリスが中世の文筆家による創造ではなく、より初期のヘブライ神話にも存在していたという議論に重みを与えている。
タルムード
タルムードでは、リリスは「翼と長い髪を持つ存在」とされているが、これは現存する最古の言及(ギルガメシュ叙事詩)にまで遡る。


リリスがアダムの最初の妻であるとした中世の文献は『ベン・シラのアルファベット』で、8世紀から11世紀ごろにかけて執筆された(著者不詳)。それによれば、リリスは性行為の性交体位におけるアダムの支配的地位を拒否し、彼を捨てて去っていった。
リリスは紅海沿岸でアスモダイや他の多くの悪魔たちと関係を持ち、無数のリリンたちを生んだ。アダムは神に、リリスを取り戻すように願った。そこで3人の天使たちが彼女のもとへ遣わされた。セノイ(Senoy)、サンセノイ(Sansenoy)、セマンゲロフ(Semangelof)という3人の天使たちである。天使たちはリリスに「逃げたままだと毎日子供たちのうち100人を殺す」と脅迫したが、リリスのほうは「永遠にアダムとエヴァの子供たちを餌食にするが、その子供たちはただ3人の天使たちを召喚することによってのみ守られるだろう」と言い返した。彼女はアダムのもとへは戻らなかった。

アベルとカインはリリスの子説&セツはエバとサマエル(アズラーイル)の子説

アダムとエバには三人の子供、アベル、カイン、セツがいる。しかし実際には、リリスとアダムの間に生まれた子供がカインとアベルであり、サマエルとエバの子供がセツであるという説がある。
サマエル、あるいはアズラーイルは、しばしば誤解されている存在だ。多くの人が彼を悪魔や堕天使と見なしているが、それは誤った認識だ。
特に神智学を学んでいる人々にとっては、この事実は衝撃的なものだろう。彼らはミトラ教についても学んでいるはずで、ミトラ教ではミトラがエバに産ませた子供がセツであるとされている。つまり、ミトラ教におけるミトラとは救世主を意味しており、その救世主がエバに産ませたのがセツだという教えが存在する。
したがって、ミトラ教では最初の救世主がセツであり、アズラーイル(サマエル)は実際には救世主を生んだ「大救世主」となる。この解釈に基づくと、サマエル・アズラーイルはミトラと同一視される。これが事実であるとすると、大変なことだが、サマエル=ミトラという見方が成立する。

肉体上の性交と霊的な性交(系図の本当の意味)

アダムとエバは、当時肉体を持っていた唯一の存在だが、リリスとアズラーイルは霊的存在であり、肉体は持っていない。幽体と呼ばれる肉体ではないものだ。仮にアダムとリリスが結婚し、幽体同士で性行為を行った場合、霊的な子供が生まれる可能性はある。しかし、その子供は肉体を持って現れることはなく、霊的存在として霊界に存在する。したがって、肉体を持った人間にはその存在を認識できない。
一方で、カインとアベルという肉体を持った存在が生まれているため、ここには必ず肉体を持った女性、つまりエバが関与している。カインとアベルは、生物学的にはアダムとエバの子供であり、さらにセツも同様にアダムとエバの子供である。聖書の記述「アダムとエバの間に3人の子供が生まれた」というのは正しい。
しかし、アダムとエバが性的に交わる際、エバの中にリリスが入り込みリリスがエバの中に融合し、エバがリリスと合体した状態で性行為が行われる結果、カインとアベルが生まれたのだ。この場合、霊的にはカインとアベルはアダムとエバの子供であるだけでなく、リリスとも関係があることになる。

これを逆に考えると、非常に重要なことが起こる。
王がいて、この王は肉体を持っていて、巫女である女性、例えばイナンナ崇拝の神官の娘ともいえる人物も肉体を持っている。王とこの巫女が交わり、子供をもうけることができる。しかし、時にはその巫女の中に特定の女神が入り込むことがある。この女神と巫女が一体化し、その状態で子供が生まれると、その子供は半神半人、いわゆる「ネフィリム」となる。
こういったことは、実際に起こり得る。これは「神聖婚姻」と呼ばれる儀式であり、巫女が女神の代理となる。そして、王が巫女を気に入り、その中に入って交わることで、半神半人、つまり巨人やネフィリムが生まれる可能性がある。
シュメールの古代文献の中でも、王が「四分の三が神」あるいは「半分が神」であると主張しているケースが見られるが、これもこのような背景があった可能性がある。昔は、王と女神の代理である巫女が交わることで、こういった事例が起こり得たのだ。

エノクの黙示録

6.1.1 そうして、人間どもの息子らがいや増す時になって、その日々に、うるわしくも美しい娘たちが生まれた。
6.2.1 そこで、天の息子たちである天使たちはこれを見て、彼女たちに欲情し、お互いに言い交わした。『さあ、人間どもから自分たちの妻を選ぼう、そして自分たちの生子をもうけよう』。
6.3.1 すると、セミアザスが彼らに向かって云った、彼は彼らの支配者(archon)であった。『この行為を為すことをあなたがたが拒み、わたしひとりが大きな罪の責めを負うのではないかと怖ろしい』。
6.4.1 そこでみなが彼に答えた。『みんなで誓いを立て、みんなで呪いをかけてお互いに誓い合おう、この目論見(gnome)を達成し、このことを実行する時までは、この目論見を撤回しない、と』。
6.7.1 そして以下が、彼ら支配者(archon)たちの名前にほかならない。セミアザス、これは彼らの支配者(archon)であった。アラタク、キムブラ、サムマネー、ダネイエール、アレアロース、セミエール、イオーメイエール、コーカリエール、エゼキエール、バトリエール、サティエール、アトリエール、タミエール、バラキエール、アナントゥナ、トーニエール、ラミエール、アセアル、ラケイエール、トゥウリエール。
7.1.1 こうして彼らは自分たちに妻を得た。彼らのめいめいは、自分たちに妻を選び出し、彼女たちのもとに通い、彼女たちによって身をけがしはじめた。そして、彼女たちに諸々の施薬、諸々の呪文、諸々の〔薬用のための〕根の採集を教え、彼女たちに野菜を明らかにした。
7.2.1 やがて女たちは胎に孕み、身の丈3000ペーキュスある大きな巨人(gigantes)たちを産んだ。
7.3.1 この者たちは人間どもの労苦をむさぼり食い。そのため、人間どもは彼らを扶養することができなくなったので、
7.4.1巨人たちは彼らに対して大胆にふるまい、人間どもをむさぼり食った。
7.5.1 こうして、彼らは羽根あるものらに対して、獣に対して、這うものらに対して、魚どもに対して罪を犯しはじめ、お互いの肉までむさぼり食いはじめ、血を飲んだ。
7.6.1 そのとき、大地はその無法を訴えた。
8.1.1 アザエールが人間どもに教えたのは、軍刀(machaira)と武器(hopla)と小楯と鎧の作り方、これが天使たちの教え(didagma)であり、彼らに教示したのは、金属とその製法、腕輪と諸々の装身具とシャドーカラーとまぶたを美しくする化粧品と選びぬかれたありとあらゆる宝石と諸々の染料であった。
8.2.1 こうして多くの不敬が生じ、
8.2.2そうして彼らは姦淫し、惑い出て、自分たちのあらゆる道において堕落した。
8.3.1 セミアザスは諸々の呪文と諸々の〔薬用のための〕根の採集を教えた。アルマロースは諸々の呪文の解き方を。バラキエールは天文学を。コーキエールは占いを。サティエールは星辰研究を。セリエールは月の運行を〔教えた〕。
8.4.1 ところが、人間どもの破滅するとき、その叫び声が天まで登った。
13.1.1 そこで、ヘノークはアザエールに云った。『行け。おまえに永安はあるまい。おまえを縛れという大いなる審判がおまえに対して下された、
13.2.1 寛恕も代願(erotesis)もおまえにはあるまい、おまえが教えた不正事についても、不敬な業のすべて、不正、罪、これらおまえが人間どもに教示したことについても』。
13.3.1 そのとき、わたしは行って彼ら全員に云った、すると彼らはすべて恐怖し、戦慄と恐怖が彼らをとらえた。
13.4.1 そして、自分たちのために代願(erotesis)の覚書を書いてくれるよう〔ヘノークに〕頼んだ、
14.4.1 だが、汝らの代願(erotesis)は受け取ってももらえなかった、
14.5.1 そうして、もはやすべての永遠にわたって、汝らは天に登れず、永遠の全世代にわたって汝らを縛るべく大地の牢屋に突き落とされる、

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/tiakio/urchristentum/enoch1.html

問題になっているのは、堕天使たちが神の怒りを買ったことである。堕天使たちはエノクに神の許しを請うため、代願書を書いてもらい、神の前で読み上げてもらおうとした。しかし、神はそれを受け入れず、逆にエノクにこう告げた。「彼らは天使であり、本来天に居場所がある。妻を持つことなど初めから定めていないのに、人間の娘のもとに入り、身を汚した。さらに彼らは自分たちの子供まで作ったことが許せない」と。この問題は、堕天使たちが人間にさまざまな知識を教えたことよりも重大だという。

その結果、ネフィリムという存在が生まれた。これは天使と人間の間に生まれた「半神半人」の子供たちのことだ。彼らは半分は人間であり、肉欲に悩まされるのは避けられない。だから神は彼らに妻を与えたとされる。しかし、彼らは同時に半分は天使であり、霊的な存在でもある。この状況に神は激怒し、堕天使たちを全て捕らえ、永遠に天に戻れないように縛り上げて牢に閉じ込めた。

その後、ネフィリムたちをどうするかというと、神は大洪水を起こして彼らを全て押し流し、滅ぼす決断を下した。これが「ノアの物語」であり、ネフィリムは全滅した。しかし、彼らは霊として彷徨い歩き、人々に害を与える「悪霊」となったという。これが『エノク書』に記されている設定である。

エノク書の問題点

アザゼルの冤罪
人間との結婚が罪

サナト・クマーラ

リリスはエバの中に入り込んで子供を産んだ存在で、エバとも関係を持っている。しかし、実際にはリリスはサナト・クマーラの双子の魂であり、本来ならばサナト・クマーラとリリスが結ばれるべき存在だとされている。しかし、サナト・クマーラはリリスではなく、エバを愛している。
さらに、エバはアズラーイルと双子の魂であり、この二人は本来愛し合うべき存在である。アズラーイルとエバの間にセツという子供が生まれており、このセツが救世主の一族に繋がる。ここで問題になるのは、サナト・クマーラがエバを愛しているため、アズラーイルに対して激しい嫉妬を抱いていたという点だ。これが理由で、ハイアラーキーにおいて結婚やセックスは禁止されているという背景がある。
サナト・クマーラは本来愛すべきリリスを愛さず、愛してはならないエバを愛してしまったことが問題の根源にある。この愛はプラトニックなものであり、サナト・クマーラはセックスを拒否する存在であるにもかかわらず、エバとアズラーイルが結婚し、子供をもうけていることに対して激しい嫉妬を感じている。このため、「結婚してセックスをすることが罪である」という解釈が生まれたのだ。このような背景があるため、旧約聖書は複雑なのだ。

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