【ソロモン王の秘密】聖書・キリスト教の研究-04/#137
ソロモン王は、古代イスラエル王国において最も象徴的な人物の一人であり、その時代は国家の絶頂期とされる。彼の治世(紀元前10世紀頃)は、繁栄と知恵、そして建築的業績が際立つ。特に有名なのは、エルサレムに建立された第一神殿で、これが後に多くの伝説や神秘主義の中心となる。
ソロモン王にまつわる物語の一つに、フリーメーソンの伝説が絡んでいる。フリーメーソンは、18世紀にイギリスで公式に組織された秘密結社だが、そのルーツはソロモン王が建設した神殿にさかのぼるという。フリーメーソンの象徴体系や儀式の多くは、この「ソロモンの神殿」やその建設を指している。神殿建設に携わった「ヒラム・アビフ」という架空の建築家も、フリーメーソンの儀式における中心的なキャラクターだ。
しかし、ソロモンの神殿は単なる建物ではなく、地下に秘密の施設があったと言われている。この地下施設は一種の神秘的な儀式や知識が保管されていた場所とされ、後の時代のオカルト的な伝承に多くの影響を与えた。『旧約聖書』には、この地下施設について明示的に語られていないが、伝承や黙示録的な文献においては、この施設が「隠された知恵」や「神の秘密」に関連するものとして描かれている。
このように、『旧約聖書』そのものを表層的に読むだけでは、ソロモンの神殿が持つ隠された意味や、フリーメーソンに通じる神秘主義的な流れを解き明かすことは難しい。フリーメーソンの儀式は、建築技術のシンボリズムと、神聖な知識を探求するものとしてデザインされており、これがソロモンの神殿の建設と結びつけられているのだ。
ソロモン王の物語は、権力と知恵、そして失われた神秘の知識をめぐる深遠なテーマを持っている。そして、この知識が後にフリーメーソンの象徴体系に流れ込むことで、神聖な秩序や建築的調和、そして隠された真実を探求する動きが形作られたのだ。エルサレムの神殿が持つ真の意義は、単なる宗教的な施設ではなく、時代を超えて継承された「秘密」と「啓示」の場所だったともいえる。
イスラエルの王ソロモン
まずは『旧約聖書』のあらすじを通じて、一般的にソロモンがどのように描かれているかを確認する。通常、彼は知恵ある王として知られ、イスラエルの繁栄を象徴する人物として高く評価されている。しかし、ソロモンにはもう一つの側面が存在する。『列王記上』では、彼が老年期に入ると、異教の神々を崇拝するようになった姿が描かれているのだ。この事実を踏まえると、ソロモンの本当の姿が何だったのかについて再考する余地がある。実は、この側面こそが現代に至るまで続く重要な意味を持っている。
イスラエル王国はダビデによって建設され、その後、ソロモン王の時代に栄華を極めた。この時代は非常に重要なものであり、実はフリーメイソンの伝説もここから始まっているとされている。ソロモンの時代がその起源とされるが、フリーメイソンの伝説はあくまで「伝説」であり、明確な事実というものは存在していない。
しかし、なぜそうした伝説が生まれてきたのか、その背景や理由は確かに存在する。フリーメイソンやテンプル騎士団のような団体の話を、単に聖書を読んでいるだけでは読み解くことができない。
聖書だけに頼ると、そのような組織に関する歴史や背景は見えてこないため、聖書以外の資料にも目を向ける必要がある。通説としても、聖書以外の部分を見ない限り、全体像が理解できないだろう。
狂っているとしか思えない。ソロモンがまともな人間でないことは、この一節だけを取っても明らかだ。まともな人間なら、こんなことはしない。彼は700人の王妃を持っていたが、王妃にはそれなりの生活をさせる義務があった。服装や食事、護衛を整え、住む場所も与えなければならない。これらにかかる財政負担、すなわち税収は凄まじく、国民に大きな負担を強いていたことは想像に難くない。それが平然とできるというのが、彼がまともでなかった証拠だ。
この状況は、少しどころではなく、完全に狂っている。ユダヤ教徒がソロモンをどう見ているのかはよくわからないが、一部の人々は彼を激しく憎んでいる一方で、偉大な王だと称える者もいる。評価が分かれる存在だ。
ただし、聖書によると、エルサレムの神殿が重要な意味を持っている。ダビデ王にはこの神殿を建てることは許されなかった。理由として、ダビデは多くの戦争で人を殺しており、神(おそらくエノクを指す)が、ダビデの手が血で汚れているとして、恒久的な神殿を建てるのにふさわしくないと判断したからだ。そこで息子ソロモンの代まで待たされた。結果、ソロモンが神殿を建てたが、この事実が非常に重要だ。
しかし、ソロモンが去ってから王国はすぐに崩壊した。イスラエル王国は長続きせず、重税に対して民衆は非常に不満を持っていた。ソロモン政権に対する不支持が根強く、最終的にはクーデターのようなものが起こったと思われる。つまり、ソロモンの治世は記録されているほど素晴らしいものではなく、彼自身もまともではなかったのだ。
これはソロモンの死後、王国が分裂したことに対して、後世のユダヤ教徒がそう解釈したというだけで、実際にその通りだったかどうかは別問題だ。分裂が起こったからこそ、そのように解釈されたのだろう。ソロモンの死後、王国が分裂したのは、結局ソロモンの統治が民衆にとって非常に不満だったからだと思う。クーデターが起こったのもその結果であり、要するにソロモンの政治が悪かったということに他ならない。簡単に言えば、ソロモンは1000人もの妻を持ち、純金の食器で食事をしていたわけで、そんな生活をしていたら民衆が不愉快になるのは当然だ。
さらに問題となるのは、ソロモンが多くの妻を迎え入れたことで、その妻たちが崇拝する神々や、その神々を祀る神官を伴い、例えばエジプトのイシス神やバアル神を祭る神殿を王宮内に建てたことが記録されている。ここが問題視されているわけだが、異教の神々を祀ったこと以上に重要なのは、ソロモンの政治が問題だったという点だ。当時の政治は宗教と一体となっていたため、そのような形で問題が捉えられているだけだ。
イシス神の正体はイシュタル(イナンナ)で、夫はバアル神(ドゥムジ/ニムロデ)
イシスという名前は誤りで、本来はエジプトのアセトと呼ばれていた神のことを指している。しかし、ここでのイシスはすり替わってしまっているもので、実際にはイナンナ、あるいはイシュタルのことを指す。聖書ではバビロンの大淫婦とされる女性がこのイナンナである。
次にバアル神だが、「バアル」という言葉は「主」という意味を持つ。シュメールではバアルに相当する神はドゥムジと呼ばれており、シュメールでもドゥムジとイナンナは夫婦である。ここで重要なのは、ドゥムジとニムロデが同一人物であるということだ。シュメールやバビロニアでは、ニムロデがドゥムジと呼ばれるようになる。
ニムロデは聖書においてバベルの塔を建てたとされるが、実際には違うとされている。しかし、彼は地上で最初の王とされており、現実に存在した人物だという説がある。さらに、ロスチャイルド家がニムロデの子孫だとされ、その家系をずっと保持しているという噂がある。
ニムロデは実在した人物であるが、後に神格化された。そして、バビロニアではドゥムジと呼ばれ、イナンナの夫として扱われるようになった。このように、神々がすり替わってしまっているため、非常に混乱を招いている。
神々の世界は、影武者(すり替わり)だらけ
「イシス神の旦那さんはオシリスではないのか?」という疑問に対して、確かにオシリスはイシスの夫とされている。しかし、オシリス自体は実際にはバアル神、つまりニムロデのことである。多くの人々は、イシスやオシリスがエジプトの神だと思い込んでいるが、実際にはそうではない。彼らはバビロニアやシュメールの神々であり、後にエジプトの神として偽装されているに過ぎない。オシリスやイシスは、エジプトの神ではなく、元々はバビロニアやシュメールの神である。エジプトでそれらの神々が受け入れられた際に、オシリスやイシスと名乗ることでエジプトの神として認識されるようになった、というのがこの話の背後にある真相だ。
ちなみにニムロデのシンボルはオベリスク
この聖書の記述は、正確ではない。聖書の内容だと、ソロモンが多くの妃を持ち、その妻たちによって徐々に影響を受けて、異教の神々を拝むようになったと解釈されるかもしれない。
しかし、事実はそうではない。ソロモンは最初から堕落していた。
その根拠として、ソロモン神殿の地下には、悪魔崇拝のための部屋が別に作られていたことが挙げられる。この部屋は、神殿の建設当初から計画されていないと作れないものであり、初めから存在していた。
このことが、フリーメイソンの起源となっている。ソロモン神殿も後に破壊されるが、エルサレム神殿の跡地を発掘している人々が、その地下に別の空間があることを発見した。そして、その空間には重要な秘法が隠されており、その秘法がテンプル騎士団に伝わり、フリーメイソンの流れに繋がっていった。
エルサレム神殿の地下には、悪魔崇拝のための施設が最初から作られており、これはソロモンの命令によって設置されたものである。神殿建設時から、ソロモンはすでに悪魔崇拝に染まっていたことが明らかである。
ジョン・トッド(13人評議会の祭司)イルミナティの秘密暴露
イルミナティという組織が存在する。この組織は、現代の秘密結社の中でも悪魔崇拝における最高レベルの結社である。その構成員の頂点には、ロスチャイルド家が位置しているとされる。さらに、エリザベス女王やローマ法王などの著名な人物もその一員だとされている。彼らは、現在でもソロモンが行っていたとされる悪魔崇拝を続けている。
その崇拝の儀式は、秘密の場所で行われている。例えば、ロスチャイルド家の屋敷の地下などがその場所である可能性が高いが、詳細な場所についてははっきりとわかっていない。写真などではいくつかの場所が示されることもあるが、正確な場所は明かされていない。儀式がどの部屋で、どこで行われているのか、また地下で行われているのかはわからないが、彼らが悪魔崇拝を続けていることは確かだという。
さらに、イルミナティには「13人評議会」という組織が存在しており、そのメンバーであった人物がキリスト教に改宗したことがある。この人物はジョン・トッドという名前の男性で、イルミナティから脱出した後にキリスト教徒となった。
ダビデの星とは何か?元イルミナティ:ジョン・トッド氏の証言
「ダビデの星」というシンボルは、ダビデ王の時代には存在しておらず、彼が死んでから使われ始めたものとされている。その初めての使用者はソロモンで、彼が堕落した時期に関係しているようだ。特に、エジプトから迎えた妻が、イシス崇拝を行っていたと考えられている。イシス崇拝とは、実際には古代メソポタミアのイナンナ崇拝と同じものだ。この妻との結婚によって、ソロモンはイシス崇拝に染まってしまった。
さらに、ソロモンはエジプトの魔術にも精通し、魔術書を書いたと言われている。この魔術書や儀式は、現代でもイルミナティのメンバーたちが実践しているとされている。ソロモンの魔術の儀式はエルサレムの神殿の中で行われたわけではなく、表向きにはヤーウェに従っているように見せかけながら、実際には神殿の地下で別の神を拝んでいたとされる。それは「バビロンの大淫婦」として知られる存在であった。
その拝み方の中心には生贄の儀式があり、特に赤ん坊を生贄として捧げることが一般的だったという。赤ん坊の血を飲み、その肉を食べるというカニバリズム(人肉食)が行われていたとされている。そして、現在でも同様の儀式が続けられていると考えられている。
ヨーロッパの貴族、特に王族たちは、ほとんどがこの闇の儀式に関わっているとされている。彼らは生贄の儀式を通じて、悪魔を崇拝している。なぜ彼らが悪魔を崇拝するのかというと、悪魔を崇拝することで、この世における権力や富を手に入れることができるからだ。
新約聖書でも、イエス・キリストが悪魔に誘惑された場面が描かれている。「私を拝めば、この世の全ての王国をお前に与えよう」という誘惑があるが、イエスはそれを退けたと記されている。まさに、この世の権力と富を手に入れられるという約束が、悪魔崇拝の中心的な動機である。
悪魔を崇拝することによって、富と権力を我がものにするという考えが、彼らをその闇の道に引き込んでいる。
魔術師ソロモンの知恵の源泉
ソロモンがエジプトの女を妻に迎え、彼女を王妃とした時点で、すでに悪魔崇拝に引き込まれていたと考えられる。おそらく彼は早い段階でイスラエルの主を捨て、悪魔崇拝に染まっていったのだ。だからこそ、ソロモン神殿の地下に悪魔崇拝の儀式を行うための秘密の空間があったとされる。
ソロモンがエジプトの女と結婚してしばらくした頃には、すでに悪魔崇拝に染まっており、その後は堕落の一途をたどった。逆に言うと、魔術師としての能力を高めていき、その知恵の源泉が悪魔崇拝にあったとされている。彼は悪魔に魂を売ることで知恵を得、イスラエル王国の栄華を築いた。そして悪魔に守られていたため、ソロモン自身は生涯を全うすることができた。
しかし、ソロモンが死んだ後、イスラエルの神が王国を取り戻そうとし、戦いが繰り返される。歴史の中で、悪魔が勝ったり、イスラエルの神が勝ったりと、戦いが続いてきたわけだ。
ソロモン自身は悪魔の加護によって死を迎えたが、その後、イスラエル王国は分裂し、特に南部のユダ王国では比較的イスラエルの神への崇拝が保たれた。一方、北部の王国は大きく堕落していった。イスラエルの神は預言者を送り込み、例えばエリアのような人物が悪魔崇拝から民を引き離そうと努めたが、王族や支配者層は悪魔崇拝を続けていた。これが旧約聖書に描かれている歴史である。
現代においても、権力や富の頂点に立つ者たち、王族や大富豪たちは、ほぼ例外なくこの悪魔崇拝に関与しているとされる。
シュメール・バビロニアの聖婚儀礼
これは宗教的儀式の一環としての売春行為である。つまり、結婚していない状態で行われるものであり、王の妾でもない。女神官というのは神殿を守る巫女であり、彼女たちとの性行為が行われるため、これは売春行為に該当する。この行為は、彼らの間では「聖なる売春行為」として捉えられ、ここから「聖娼」(聖なる娼婦)という概念が生み出されることとなる。
元旦には王宮で盛大な祝宴が開かれる。バビロニアやメソポタミアといった古代の国家は、国家規模で悪魔崇拝に陥ってしまう。国民は自分たちが何をしているのか、現実に何が行われているのかをほとんど知らず、見聞きしたことだけで「ああ、こういうことが行われていたんだな」程度にしか認識していない。これは、事の本質や重要な部分が隠されているからこそ、騙されてしまうのだ。
ソロモンの「雅歌」は、古代シュメールの聖婚儀礼が起源
これは一般的には男女の愛を歌ったものだと理解されている。しかし、見る人が見れば、それがどんなものなのかすぐに分かる内容なのだ。
神と巫女との交わり
『唯一絶対真の神』の真の意味
これはユダヤやイスラエルにおいて、神が忌み嫌った悪魔崇拝についての話。神はこれを徹底的に排除しようとした。イスラエルのために、絶対にそのような崇拝に陥ってはならないと厳しく言い渡していた。それが「私こそ唯一の真の神であり、他の神を拝んではならない」という言葉の意味である。ここで言う「他の神」とは、悪魔崇拝を指している。当時はそれが広く蔓延していたため、神は「私以外の神を拝んではならない」と戒めたのだ。しかし、ユダヤ人たちはその言葉を誤解し、「神は一人しかいない」と思い込んでしまった。
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