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今のSIEのゲームはもうめちゃくちゃ

みなさんはASTROシリーズってご存知でしょうか。ほとんどの人が見た事はあるが、どういう発祥でどういったキャラクターなのかご存じないと思います。ASTROシリーズはソニーインタラクティブエンターテインメントの保有するキャラクターで、プレイステーションの世界観を冒険するゲームとなります。

まず最近思っていることを指摘しておこうと思う。あくまで個人の主観なので的外れな可能性もあるが、ASTRO BOTってめちゃくちゃ任天堂を意識していると思う。
この開発チーム Team asobiのゲームに私が初めて触れたのは、ASTRO BOT: RESCUE MISSIONってゲームになるのかな。PSVRで遊べるアクションゲームであった。VRのゲームは酔いが凄いので、そんな何時間も出来ないのですが遊んですぐ気づいてしまった。
何かのゲームっぽいと。

コインもどこかで見た事ありますね。

ちなみに私はPS5も所持している為、無料で最初から入っているASTRO's PLAYROOMもプレイしている。やった感想としては、かなり任天堂っぽい。
子供向けっぽい見た目もそうだが、なんといっても遊びの部分の考え方が任天堂そのもの。デュアルセンスを駆使した、感覚をフィードバックする機能は、wiiにあった機能に酷似している。15年くらい前に遊んだことがある今更感あるゲーム性に驚きを隠せなかった。コインを集めて敵を倒して、簡単な謎解きをする。
似たゲームに、ソニーではリトルビッグプラネットがある。あれはかなり良作である為もしかしたら、これがモチーフかも。

デュアルセンスは実装が面倒くさいのか大変なのか解らないが、ほとんどの会社でシカトされている機能である。あのエルデンリングすらデュアルセンスの機能は使われていなかった。

高品質なグラフィックが売りのPS5でなぜこの線なのか、疑問は尽きないが、リトルビッグプラネット程の詰め込みや作り込みは感じなかった。
最大の問題は任天堂のSwitchでも遊べるようなグラフィック品質と内容である事だ。PS5らしさ、PS5独自の考え方みたいなものはまるで見受けられなかった。

ゲームの基礎的な考えとして遊びを楽しく作ろうっていうのはどのゲーム会社もやっていることで当たり前なんだけれども、あまりにも考え方が似ているというか同じように感じた。特に、息を吹きかけるとかDSとかで散々昔やった記憶がある。

SonyにはSonyの考え方があってPS5をクリエイトしているわけだし、何か不整合ないびつさを感じる。要するに、PS5らしいデモゲームがこの任天堂的なゲームであるというのはちょっと違和感がある。
これをやるなら最初からそういう設計思想でゲーム機を作らないといけないと思う。わざわざ6万円払ってこのゲームをやりたいって人がいるのか。
SIE製なので、当然Steamなどでも配信はされない。

元ネタは多分これだと思う。

WiiからWiiUへの引っ越しをする際にピクミンがwiiの中を通ってデータを届けるというコンセプトの映像が流れる。これはとてもかわいいし良い演出だと思った。

偶然だと思うが、ASTRO'S PLAYROOMもPS5の中を探検するというコンセプトのゲームだ。見比べても申し訳ないが普通にピクミンを遊びたい。


お互いに刺激を受けているというか、一方的

この開発チームが任天堂をめちゃくちゃ意識しているのは進化の過程でやはりこうすべきであるという形に着地したのだと思う。
クリエイターが好きなゲームやバックボーンにあるゲームしか作れないので、多くの人が任天堂のゲームを意識をせざるを得ないという事だと思う。
Sony的にもこれは困った状態だと思うが、恐らく内部で意思の統率が取れていないのだと思う。ソニーもどういうゲームをつくればPS5的なのか、はたまたどう組み立てればいいのか誰も解っていない。
エモーショナルデザインに関しては、差がある。
演出やどこでユーザーは楽しいと感じるかなど、まだまだ改良の余地はあり。
演出なんかも全然入ってないのに、細かいインターフェースの作り込みは凄い感じで、やはり考え方の違いを感じた。
見てくれの見栄のはり方はやや海外的に感じる。任天堂の場合は心理に基づいた侍従関係を優先し、体験ベースと言える。
SIEは技術先行に見える。全部3Dで作ろうとしているというか。(費用対効果が悪いし実際にプレイヤーには良くは見えない)
3Dで作る事に反対はしないが調整が不可能になるし、画面内の優先順序もつけづらい。

これは、Sonyの販売戦略が間違っているという事に他ならない。またデュアルセンスの進化の方向性にもとても疑問がある。コスト上げすぎな気がするし、めちゃくちゃ重たい。さらに最近はデュアルセンスプロみたいなものも作ってしまった。一体だれが舵を切っているんだ・・・今PS5に必要なのは一部のマニア向けの機器じゃなくて、全体に提供できるコンテンツ・ハードである。

PS5って、安いゲーム機でも無いし、switchよりも大人向けなのになんで子供向けのおもちゃみたいなゲームを作ってしまうんだろうか。これを誰が楽しく遊んでいるのだろうか。
彼らが作っているゲームは残念ながら遊んで欲しい子供たちに全く届いていない。
ハードに対し、やっていることがちょっとズレちゃいないかと思う。
いや、それで利益があがっているなら全然良いと思うんだけど。大体、ゲームの賞というのも大人が決定している事であって、子供が熱中しているかどうかは全く考慮されていない。大人がどれだけ良いと言い張っても、このゲームはメインターゲットには刺さって無い事実がある。

じゃあ任天堂でやればよくないか

これに尽きる。しっかり面白いゲームを作ろうっていう意思は感じるし、むしろ好印象なのだが、キャラクターをマリオにしてSwitchで出せばワールドワイドで100万本は軽く突破できそうな気がする。そのくらい任天堂ライクなゲームだと思ったが、いかんせんフルプライスのボリュームでは無い。
私はSIEという会社が大好きだった。パラッパラッパー、サルゲッチュ、クラッシュバンディクー(これはノーティドッグだけど)パタポン、なんといってもぼくの夏休み この世にふたつと無い、最高のゲーム体験がそこにはあった。
全部独創的で、任天堂っぽさみたいなのは無かったように思う。ゲームと言うのは見た目だけでは判断できない。プレイ感、操作性、音楽などの要素も組み合わさってはじめて判断できるので、気になった人は是非プレイしてみると良い。
個人的には、Sonyは近い将来ゲーム事業を切り捨てようとしているように見える。SIEジャパンスタジオの解体もその最たる例で、もうゲームには未練が無いのだろう。

どういった未来が理想か

プレイステーション当時のSonyには物作りへの情熱、魂がとても感じられた。(悪く言えばブラック的であったと思う)絶対にプレイステーションを成功させるという熱意が感じられるハードだった。

個人的には、もう一度再集結してプレイステーションの立て直しを行って欲しいが、それが叶わないならば、勿体ないから任天堂に拾ってあげて欲しい。

ここまで良い物が作れるのだから、任天堂側でゲームスタジオだけでも買収して、マリオやキノピオ隊長なんかを作ってもらった方が建設的だと思う。
キャラクターがアストロである必要性はまるでないし、ここまで任天堂的なゲーム作りをトレース出来るチームは他には無いと思う。ここからスタジオを広げて任天堂を追い抜くのはもうかなり難しい状態だと思う。

私は、Sonyも任天堂も大好きだ。どちらもとてもよい物作りをしているし、
もう一度手を取り合って最高の体験を世に送り出す事だけを考えて欲しいと思う。利益もそうだけれど、しがらみはそろそろ取っ払って考えた方がお互い得だし、世の中に何が残せるのかという観点から見ても、小さい事は投げ捨てて欲しいと考える。
パワーバランスが崩れる事は、結局はゲーム業界の衰退につながる。Teamasobiがやっている事は、会社的にはどうかと思うけれども面白いゲームを作ろうという観点から見れば間違いなく正しい。
ただ、それがあまりにも任天堂的な考えに見えたので、同じ方角を目指している者同士で手を取り合った方が早いと感じた。

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