夕空のタワマン
空中散歩
近付こうとして立ち止まる。 足が動かなくなる。 引き寄せる力とそれに逆らう力。 ただ目を凝らして見えた、見覚えのある落葉の色。
名前で呼んでほしい 彼や彼女たちも ずっとそんなふうに思っていたに違いない
随分と変わったような気がしたけれど、 何も変わっていないのかもしれない。 ぼくが帰る場所は、まだここにあったのだから。
きみが去ってゆく後ろ姿は ほうき星みたいにいつまでも 忘れることは出来ない