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障害年金が不支給になった貴方が次にするべきこと

年金手帳と診断書


こんにちは。

名古屋で社会保障制度の調査代行をしている社会福祉士の稲山です。

好きな言葉は「サボる方が疲れる」です。




あなたの障害年金が不支給になる背景


障害年金を申請したけど不支給。そんなあなたが次にすることは「もう一度申請する」です。

障害年金の申請をする時は障害の程度、初診日、保険料の納付要件等をきちんと調べます。初診日が分からない、保険料を納めていない、でもとりあえず申請をしてみた、という方はほとんどいないと思います。

申請条件はクリアしている、あとは結果を待つのみ…

不支給…自分と同じような障害の程度の人が障害年金2級なのに….

このようなケースは多々あります、なぜか。

あなたの障害年金の審査が「一人」認定医」よって行われているからです。※認定医・・障害年金の審査をする医師。




忙しい医師と正確な審査


障害年金の申請件数は年間約12万件、それを約300人の認定医が審査をします。認定医はそれぞれに自分の職場があり、医師として働きながら障害年金の審査もしています。厚生労働省は認定医が障害年金の審査をするにあたって、必要な時は他の認定医の意見を聞いてください、という指示を出しています。

こうした事実から言えることは

①認定医は忙しい。医師としての仕事をしながら、単純計算で年間約400件の審査を行っています。

②認定医が一人で審査をしている。必要な時は他の認定医の意見を仰ぎますが、それ以外は認定医が一人で審査をしています。決められた認定基準はあるものの、その捉え方や、医師としての考え方、力量は認定医によって違います。その違いが審査結果に影響を及ぼしている可能性があります。




二種類の「もう一度申請する」


自立した生活を目指すあなたにとって、障害年金が支給されるかどうかは大変重要です。不支給という結果が出た場合には、次の①②のいずれか、もしくは両方を考えてみてください。

①審査請求(申請書類の見直しをして、もう一度審査をしてください!) → それでも不支給になったら再審査請求(申請書類を見直してもらって審査をし直してもらいましたけど、もう一度お願いします!!) https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/fufuku/20140709.html

それでもダメなら弁護士に依頼して裁判をすることが考えられますが、心身及び経済的な負担がとても大きいです。


②再申請
(もう一回改めて申請をするので審査をしてください!)


①②いずれもポイントとなるのは、「不支給になった理由をなくす」ということです。


不支給になった理由がある限り何度トライをしても結果は同じです。不支給になった理由が事実ではないということを分かってもらう必要があります(具体的な方法としては、不支給になった理由が事実ではないという根拠を記載した書類(任意の様式可)を、所定の申請書類に添付をする等)。

※不支給になった理由は、不支給決定通知書に同封されている書類に記載してあります。




不支給から支給へ、確率は・・


審査請求、再審査請求、再申請のそれぞれで違い、年度毎でも自分でやるか専門家に依頼するかでも違いますが、不支給から支給に審査結果が変わる確率は「約一割」といったところです。




使える相談先


住所地を管轄する年金事務所


障害年金専門の社会保険労務士


NPO法人障害年金支援ネットワーク

固定電話からは0120-956-119

携帯電話からは0570-028-115 (通話料有料)

受付:月~土曜日 10~16時(12~13時を除く)


ほかにも障害年金の相談窓口として挙げられているものがありますが、相談支援の経験上、実際に使えるものはこの三つです。


弊所へもお気軽にお問い合わせください。

・年金事務所に相談したけど、もっと詳しく教えてほしい。

・どういった基準で社会保険労務士を選んだらいい?

・自分で申請したい…サポートをしてほしい。




さいごに


「自立」には「準備」が必要です。準備にもさまざまな種類や段階がありますが、その土台となるものは「ある程度の時間とお金」によってもたらされる心の余裕だと思います。障害を抱えている方が障害年金を受給できるかどうかは、これからの人生において大きな意味を持ちます。心身の負担は重々承知の上で言わせていただきます。「障害年金の受給をどうか諦めないでください」。

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