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コストコチップスで1人グラミーパーティーして盛り上がった話

コストコのトルティーヤチップス、友人から美味しいと聞いていたので入手したものの、袋がデカ過ぎて中で割れまくっている。いや、美味いよ!美味いねんけど、具を乗せる大きさじゃない。

下の方はもっと細かい。

もはや塩味のハードタイプ・コーンフレーク。

トルティーヤは、3角形の上にうまく具材を乗せつつ本来ディップするやん?半分以下くらいに割れてしまっているのはもう指を犠牲にするしかない…でもそれは嫌だ…と防衛反応が働く。とはいえ捨てる選択肢は勿体無いという気持ちで、ディップと共にスプーンに掬っていく式の食べ方をした。

1人パーティ開催。
この食べ方も意外と手が汚れなくていい!

ということで前日がグラミー賞だった流れで、パフォーマンスと受賞スピーチを振り返り観る。

CD屋で勤めていた数年前までは、(経歴としては今の仕事の次に長く5年ほど)授賞式後きっかけに拡販のオーダーをしていたので、毎回見逃さずチェックしていた。その名残りが今も。もちろん、素で楽しみにしていたんだけど。

アーティスト其々で伝える内容が違っていいなぁ。世界最高峰の音楽の祭典、そのコメントは、最高の音楽家の言葉な訳だからミュージシャンで、音楽を仕事にする人は聞いて然るべきな気がして、毎年目を通している。

アメリカ情勢が日々活発に動く中での開催だったからか、内容は多様性、滞在資格を持たない移民、人種、トランスジェンダー、音楽家へのサポートや保険へも多岐に向けられた。

パフォーマンスの部門で個人的に一番印象に残ったのはドーチ。

ダンスや新体操などでの経歴と、元々幼少期はクワイヤで歌っていたという彼女のラップはアグレッシブでリズミックながらメロディアス、歌うようなアプローチと、繊細さをリリックから感じる。抑揚や呼吸一つのピッチの取り方も歌心があって新鮮だった。

今回の自身3枚目となるEP『Alligator Bites Never Heal』では彼女のバックグラウンドである1980〜90年代のヒップホップ(Nasや2Pacs、Fat Joe辺りですかね)黄金期に東海岸中心に流行した『ブーン・バップ』という、サンプリング主体のジャンルにルーツを持って作ったとのこと。

そりゃ私も世代だもん、刺さるわー。

Apple Musicによる、この作品のドーチのインタビュー。

『表現すること』を様々経験してきたから、歌もダンスも大好きだった。その上で音楽を仕事にすること=革新的なサウンドだったり、商業的に見ると自分はどのようにアプローチするのがいいのかを考えながら、自分の『全てを見せすぎない』ように動く。もちろん時間を掛けて技術を育むこともバランスを取ることも必要だけど、新しいもの追い求める時代の中でやはり元々育ってきたものへの愛やルーツ。軸に、クラシカルな全盛期のビートに立ち返ってリコネクトすることが大事だと思ったそう。今までに自分がイライラしたこと、失敗とか上手くいかず傷を負ったこと=ワニが噛んだ跡と例えて(ずっと強く残り続ける傷)タイトルを付けた。そんな気持ちを、ラップする。お酒とか、タバコ、薬物とかも抜きにして本当にこのブーン・バップというヒップホップの起源って最高だと思えた。今作は『Swamp Sessions』という自身のミックステープ・プロジェクトから作られていて、レーベルを移して商業視点から離れ、ルーツであるヒップホップやファンに救われたことで、痛みに反撃する強さを再認識できたとする作品だ。

要約・対訳: 私

うわぁ…響くわー。

グラミーでのパフォーマンスはまさに、彼女の人生を最大限発揮したようなステージだった。ノミネートは3部門、ベスト・ニュー・アーティスト部門、ベスト・ラップ・パフォーマンス部門、そしてベスト・ラップ・アルバム賞を受賞した。ローリンヒル、カーディーBに続く、3人目の女性黒人ラッパーの受賞者となったそう。


コメントで一番印象的だったのは、ベスト・ニュー・アーティストで受賞したチャペル・ローン。

大きなノートを抱えて訴えかける。

新人アーティストとしてサインしたばかりの頃、コロナ禍で仕事がゼロになり、心身ともに限界を感じて疲弊する中で、保証が薄く大変な思いをしたと。その上で、

“I would demand the labels in the industry profiting millions of dollars off of artists is would offer with a livable wage in health care, especially to developing artists. So record labels needs to treat their artist as valuable employees with a livable wage and health insurance and protection.”

CHAPPELL ROAN's acceptance speech as the GRAMMY for BEST NEW ARTIST at the 2025 GRAMMYs

さまざまなアーティストから数百万ドルの利益を得ている業界レーベルに対して、まだ育成中のアーティストにも、健康保険までをケアした生活可能な金銭的保証を、会社の従業員たち同様に提供してほしい。そうすれば私たちは同様に全力を提供します、というステートメント。途中で受賞トロフィーを置いて、ここまで強烈なメッセージを投げかけていて胸を打たれた。

“Labels, we got you, but you got us”

私たちもレーベルの存在があって成り立っている、でもあなたたちも、私たちあってでしょう。

グラミーのあのステージで言う言葉の重さ…!
賛同するアーティストたちからは拍手喝采だった。

世界の音楽トップの言葉を聞いて奮い立つ。争うとか勝ち負けの話ではなく、想像力の賜物。そこまで見ているのか、という身の置き方に触発された。


私も久しぶりにユニットでも曲を書き、自分のソロの曲もまた作り始めて、今日は2コーラス目をと意気込む。これから作っていく音楽に熱意を燃やしている。



レッスンが山積みだろうと負けないわ…と思っている矢先、体調不良でキャンセルがあり、その隙間時間に業務がある程度完了したので書く時間ができた。

そろそろ確定申告書と向き合わねばならない。
だけど一旦明日はおやすみ取れたので、現実逃避してきます。

とにかく寒さが、心配。


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