見えない“ビジョン”をデザインに。想いを伝えるコーポレートサイトができるまで。
ネット社会の今、コーポレートサイトは「会社の顔」と言っても過言ではありません。
コーポレートサイトの印象は、「仕事の依頼をするかどうか」「求人に応募するかどうか」などの重要な選択にも関わります。
そのため会社の「ビジョン」や「事業」がしっかりと伝わるサイトをつくることが重要。
今回の記事は、そんな会社の広報・ブランディングに欠かせない「コーポレートサイト制作」がテーマです。
「目には見えないビジョンや想いをどうやって表現するの?」そんな疑問をフリーランス広報ユニット「ふたり広報」のデザイナー鈴木にぶつけてみました。
会社のビジョンを反映させたデザインに。ヒアリングのポイント
ー クライアントに対するヒアリングで、デザインのゴールイメージを引き出すために意識していたポイントはありますか?
鈴木:ヒアリング段階では、クライアントがサイト制作において何を大切にしているかを汲み取ることを意識しています。
株式会社バレー代表・夏野さんの場合は、「信頼感」というキーワードを中心に、「フリーランスから法人化し、2周年のタイミングで会社としての認知度を高めたい」「実績をわかりやすく伝えたい」といったニーズをお持ちでした。
会社の未来についてお話されているときの熱量が最も高く、輝いている印象を受けたので、夏野さんの想いが視覚的にも伝わるデザインにしていこうと深堀りしてヒアリングを着地させました。
夏野さんの思いを汲み取ったデザインイメージを何種類かご提案し、方向性を擦り合わせていきました。
スマートさと大胆さを両立させたコーポレートサイトデザイン
ー 代表・夏野さんの想いを受けて、実際にはどのようにデザインコンセプトを組み立てましたか?
鈴木:まず株式会社バレーがどのような会社であるかを「事業内容」と「夏野さんの想い」の2軸から表現することにしました。
株式会社バレーの強みであるIT・テック × BtoBの領域から連想されるイメージは、デジタルやスマートさ。そのような事業イメージを伝えるために、シンプルでわかりやすく見せることにこだわりました。
サイト全体の印象はカラフルですが、文字は細めのゴシック体を使用して、視認性を確保しています。文字が太すぎるとポップなテイストに見えてしまうため、スマートなフォントを選ぶことで全体のバランスを取っています。
鈴木:もう一方の軸、夏野さんの想いに関しては、ヒアリングで出てきた「信頼感」「スピード感」「親しみやすさ」「大胆さ」などのキーワードをデザインで表現することを心がけました。
カラフルな3色と丸のモチーフを使うことで、アクティブなイメージや、親しみやすさを感じていただけるデザインに仕上げました。
また、交差するモチーフを取り入れることで、株式会社バレーの拠点である渋谷の交差点のように「人と人が交わる」イメージを表現しています。
夏野さんが語ってくださった「小さな会社だからこそ、フットワーク軽くどんなことでも寄り添い、一緒に挑戦する大胆さを大切にしている」という想いがとても素敵だと感じたので、この熱量をできる限り表現し、株式会社バレーならではのエネルギーをデザインからも感じていただけるよう制作しました。
ー 事業イメージと想いの軸が重なることでカラフルでありながら信頼感のある、オリジナルなデザインにつながったのですね。
鈴木:事業内容など、情報として明確に伝えるべき点はしっかりと伝えつつ、想いの部分で唯一無二の会社ということが届けられていたら嬉しいです。コーポレートサイトをつくるうえで、情報をただ綺麗に整えるだけでは伝えきれない想いがあると考えています。
サイトを通して「どのように会社を発展させたいか」が一番大切なんです。
社外のお客さまに届けたいメッセージが伝わることはもちろん、社内の士気や熱量を高められるきっかけになればと考えながら制作しています。
ロゴとコーポレートサイトの連動性
ー 今回のコーポレートサイト制作では、ふたり広報でロゴ制作も担当しましたが、ロゴとの連動性で意識したポイントはありますか?
鈴木:今回はロゴ制作を担当した小井詰とデザインのキーワードを共有することで、連動性を図っていきました。
コーポレートサイトの「スマート」「シンプル」「大胆」なデザインはロゴにも共通しています。サイトとロゴがリンクしているところにもぜひご注目ください。
チームで幅広い悩みに応える。ふたり広報ができるデザイン提案の強み
ー ふたり広報のチームワークについてデザイナー目線で感じていることはありますか?
鈴木:今回のようにロゴ制作や、コピーライティングまでチームで請け負うことが多いのですが、チームワークがとても良いと感じています!
ひとりでは見えない角度からの意見をチームメンバーからもらえるので、さまざまな方向性を検討しながら、自信を持って提案することができます。
それぞれのクライアントの悩みに対して、寄り添い、幅広いソリューションを持っていることがふたり広報ならではの強みだと考えています。
また、自分の仕事に妥協しないメンバーが集まっているので、信頼感がありますね。「どうしたら一緒に、より良いものを作れるか」というポジティブな考えがメンバー全員のベースにあるチームです。
ー 完成したコーポレートサイトについて、どのようなことを感じていますか?
鈴木:サイトデザインを担当するときはいつもそうなのですが、大事に育ててきた子どもを送り出すような気持ちでサイトリリースをしました。
素敵なサイトは、デザイナーひとりの力では実現しません。
今回のコーポレートサイトは、代表・夏野さんの強い想いを感じながら、株式会社バレーとふたり広報の二人三脚でサイト制作に取り組むことができました。
サイトを通じて新しいお仕事のチャンスや良いご縁が生まること、株式会社バレーの益々のご発展を願っています。
ー ご自身の今後の目標など、デザイナーとして描いている未来はありますか?
鈴木:これから挑戦したいことはたくさんありますが、一番は世間にまだ広く知られていない素敵なサービスやプロダクトをデザインの力でサポートすることです。
現状の課題解決や目的へ向かっての制作はもちろん重要なこと。加えてオリジナルな部分を積極的に取り入れることで、サイトを訪れる方々に伝えたいことが最大限伝わるような制作を今後も心がけていきます。
また、ご依頼いただいた皆さんに愛着を持っていただけるような中長期的なブランディングに貢献できるサイト制作を続けていきたいと思います。
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