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母であったか。

昔、いつでもこの国から脱出できるようにしておかなけらばならないという不安と焦りを感じるときがあった。

そのようなことを思っていたときに、ひょんなことから知人にシータヒーリングというものを紹介していただきセッションを受けることになった。

自分が普段感じている焦燥感について納得できる答えを得ることができた。

セラピストの誘導に合わせて、焦燥感にフォーカスしてみてみると

聞こえてくるのは石畳を歩いている軍靴の音。
遠くから押し寄せてくる。大勢の人が押し寄せてくる。
集団?日本ではない。
あ、ナチスドイツだと思う。
それを聞いている私らしき人物は不安と恐怖に押しつぶされそうでいる。

私がセラピストに伝えると、
セラピストは、
軍靴の音は聞こえた、その後、場面が変わった。
電車のホームに子供を抱えた女性がいる。
絶望感に包まれている。その先には大きな門がある。
彼女はピアノの教師で、自分の子供にも教えていた。
とても厳しい母親であった。
彼女は強く抱えながら、もっと子供を愛せばよかった。子供らしい時間をすごさせてあげればよかったと後悔している。

私には、セラピストが見えている場面は見えなかったので、ただ「へえ~」という気持ちで一つの物語として聞いていた。

それから、数年後、ヒプノを受けた。
そのときは、
とても瘦せ細った女性がおり、はぐれてしまった自分の子供を探している。
その子は、すでに亡くなっているのだが、彼女は必死に探している。
もう心を失っている感じ。
やがて、彼女も亡くなる。
彼女は、この世にはもういないが子供を探し続けている。

セラピスト
女の子が、あなたの姿を座って眺めている。
お母さん、私はここにいるよと言っているよ。


あたりを見回すと、
小さな女の子が、ピンク色のボールを両手で持っている。
女の子はわが子であるかわからない。ただ、心からホッとした。
そして、私は女の子を抱きしめた。

セラピスト
その子供は、今生では誰?


「母」だとわかった。
と同時にショックを受けていた。
「うそ、あのかわいい女の子が母なんて信じられない。」と答えていた。

そのセッションの後、私は母が好きな桃の缶詰を贈った。


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