ブラッドランド
最近、自己啓発系の本や、スピリチュアル系の本を買っては積読。読んでも行動せずということをしていた。
結果、頭が疲れてしまった。
疲れてしまったときに、なぜか、まったく異なるジャンルの本が読みたくなる。
先日、麻布の茶坊主さんに相談にいったときに、言葉の中に
ウクライナ、1000年以上続いている歴史、……という言葉があったことを思い出した。
2017年2月にベルリンのザクセンハウゼン、2018年9月にポーランドのアウシュビッツへ行く前に、当時、ヨーロッパで起きたことを知りたくて、本を読んだり、DVDを見たり、YOU TUBEで動画を見たりしたことがあった。さすがに、重いテーマであるため、途中から、もう無理だと投げ出してしまった本もあった。
その中の一冊がブラッドランドである。
ようやく上巻を読み終えて、次は下巻というところで進まなくなる。
これまで整理されていなかった出来事が線につながっていくことはうれしいが、内容は重い。
なかでも、ドイツが侵攻する前のポーランド政府のくだりは、似ても似つかないのだが、なぜか、どこか今の日本を見ているような気がして憂鬱になるのだ。
それにしても、あまりにも多くの人の命が奪われていく。
十、百、千、万単位で。
あまりにも大きな単位で人の命が奪われていくのだが、だんだんと数字を目で追うだけになってしまい無感覚となる。
チャップリンの映画の名セリフ「一人を殺せば犯罪者だが、百万人を殺せば英雄となる。」のように、一人の命は重いが、百万人となるとただの数字になってしまう。こわいものだ。
そうならないために、著者は、犠牲となった人が残した言葉や、生き残った人の証言を入れているので、犠牲となっているのは特別の人ではなく、それぞれが当たり前の日常を送っていた人たちでああったことに気づかされるのだ。
さ、一週間放置した下巻をそろそろ読み始めようか。
この先、何が起きていたのか知ろうではないか。
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