釣りの格言。嘘・本当。
お客様「やっぱ朝が良いんでしょ」
釣り船のご予約を頂く時に、一番返答に困るお客様の思い込みと、数々有る釣りの格言がごちゃ混ぜになって的を得ていない妙な信念。それは今までの経験もそうさせているとは思うのですが、季節と魚種によってそれらが整理されていないと、せっかくの経験が逆効果になってしまうことが有ります。
良く朝まずめ、夕まずめ(日の出、日の入りの約1時間後と前)が魚釣りには良いとされています。
間違いなく正解なのですが、まったくダメな時もありますよね。
まず何故、まずめが良いのか?
それはプランクトンが活動し始める時間帯だからだと考えられます。
日が昇り始めると、光合成を必要とする植物プランクトンの活性が高くなり、あとは釣り好きの方なら生物学が好きな方も多いと思うので、私が偉そうに書くことも無いと思いますが、食物連鎖の働きが活発になります。
夕まずめには、夜行性のプランクトンの活動がきっかけとなり、同じく食物連鎖が活発になって行くからです。
ではなぜ、まずめの時間帯でも活性が上がらないのか
それは、まずめの時間帯よりも潮の動きの方が、魚の捕食活動により影響が大きいからです。
更に水温。
それらに、濁りや、ウネリ、川水の大量流入等々の要素が入り交じり、計算通りに行かない時が多々出てくるわけです。
少々乱暴な見解ですが
潮>水温>まずめ
大雑把な、見解だとこれで間違いありません。
毎日堤防やサーフに通うような釣り人も多いと思いますが、こんな方が毎日データを取っていれば、釣れる日と釣れない日の精度がかなり高いデータがとれるはずです。
以前、HPで爆釣日予想をしていた時に、何故わかるの?という質問をされていたのですが、それは上記に書いてあるデータをしっかりと把握していた事。幼少期から、漁師だった祖父と叔父に旧暦から見る潮周りを教えてもらっていたことが基盤になっているからです。
それらは、魚種によっても変わってきます。
ふた海屋が春と秋のメインで釣っているマガレイですが、まず朝まずめっていう概念は全て忘れ貰う方が良いです。ただ宗八は朝まずめ狙いが有効です。
これは食性の違いからで、マガレイが一番活性が上がる潮は底潮が程よく動く時。
この底潮の動きは、旧暦+風の向き・強さが大きく関わってくるので、そこが船頭の腕の見せ所です。
同じ日に海に出ても、釣果の差が出るのは、ポイントの選択。
良く釣れるポイントでは無く、この潮、この風ならどこのポイントが一番マガレイに適した底潮が動いているかを判断。これが船頭の釣らせる腕です。
大会に参加した事のある方であればよくわかると思います。
釣らせる船頭は、それだけ経験の整理と状況判断が優れているから他ありません。
お客様「前、〇月に来た時に、どこどこの沖の〇メータのところで大漁したよー」
この類の事を言うお客様の気持ちは重々承知の上で言うと、全く的を得ていない、冒頭に書いた経験の整理が出来ていないため逆効果にしかなっていない典型です。
敢えて言うなら、「何年か前、今日の潮の時、〇〇で大漁したよ」
こんな事を言うお客様がいたら、『Wow,やりますね~』って思っちゃう。
更に「何年か前、今日の潮の時、〇〇で大漁したよ。あの日も確かこの向きの風だったな~」
なんて言われると、『すげ~。このお客さん。めちゃ研究してるじゃん』
素直に、そこの直行です^^ 『あざーず』
船釣りの場合、船代、ガソリン代、エサ代になんやかんやで決して安い遊びでは無いので、出来るだけ条件の良い日を選びたいでしょ。
釣るのはそりゃ面白い。でも釣行日を決めるのもまた釣りの楽しさの一つだと思ってぜひいろいろ調べてください。
一番手っ取り早いのは、船頭に「いついつ頃〇〇を釣りに行きたいんだけど、何日が潮いい?」って聞くのが一番。
それで、答えられない様では船頭失格。
釣行日を決める際、ずっと先の事までわかるのはまずは旧暦による潮の良い日(※注意:狙う魚によって違うけど)
まずは、そこを決めやすい様に、過去の釣果情報を整理していきますね。
まだまだ書き足したい事があるのですが、眠くなってきてミスタッチが多くなったので寝ます…