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『旧市町村日誌』11 福島の旅 文・写真 仁科勝介(かつお)


6/24(土)雨や晴れ

東北旅のはじまり。まずは福島県に入って、ひとつひとつのまちの移動距離が伸びたように感じる。その分、無茶すぎる計画を立てないように。さらに、須賀川の特撮シリーズは貴重な展示だったなあ。円谷英二さん、すごくかっこいい。やっぱり、続けることだ。あとパンフレット資料の写真がかっこいいなと思ったら、知り合いの方が撮っていた。

 そして、白河市のゲストハウスブランさんで出会った湯澤さんとの出会いで、旧東村のホタルまつりに行くことができた。お客さんも、運営の方々も、なんて伸び伸びされているのだろう。歌、屋台、花火、最後にホタルをみんなで見に行くという流れ。明るい風土だった。良い出会いがたくさんあった。ゲストハウスブランさんに感謝だ。ただ、体にも気をつけること。

6/26(月)晴れのち雨

昨日は日記を書かずに寝てしまった。寝落ちしてしまって、3時に起きて出発までに締め切りの原稿を2本書いた。それから今日は会津、喜多方を巡って、最後に100km走って葛尾村まで来た。ここまで無事にこなせたことがよかった。葛尾では大学の同級生のへるしーに会って、それから同じ年のかずきさんとも食事をした。かずきさんの興味関心、知識の幅広さにも驚いたし、同級生で会話できることはうれしかったなあ。ありがとう、へるしー。19時集合で、23時半に解散した。すばらしい時間だった。葛尾村の夜空は星が綺麗だった。

 

6/28(水)雨、晴れ、雨

昨日は朝、へるしーが凍みもちを焼いてくれた。阿武隈地域のソウルフードで、やさしい味だった。さらには入水鍾乳洞、ずぶ濡れになるBコースまで行けなかったことが後悔だ。あぶくま洞と合わせて、いつか再訪できたらいいな。

 そして、今日もいろいろあった一日だった。朝から土砂降りだったが、本宮市と二本松市を巡り、二本松の途中からは歌音さんにお世話になった。昭和から続くレストラン、30年越しの思いでオープンした素敵な雑貨屋、数学の先生、高校生のまなとくん、地元のおじさん、さらには岳温泉の地域おこし協力隊の方々。自分ひとりでは会えなかった方々と出会えた。そのご恩を忘れないこと。あとはここから、ペースを保っていくことだ。

 

6/29(木)晴れ、時々雨

朝から天気も回復して、福島市と伊達市を巡ることができた。これで、残すは南相馬市のみ。福島県もゴールが見えてきた。飯坂温泉に行けてよかったなあ。やっぱり、地元出身の方と知り合いで、人の思いを直接感じていた土地だから。

 そして、夜には侍ジャパンの映画を観た。すばらしかった。栗山監督が、選手をえらぶときの「魂ある?」という基準。準決勝メキシコ戦で、8回裏で2点ビハインドのときの、大谷翔平の「ここから!」という余裕。吉田正尚の頼りがい、ダルビッシュの先生、ヌートバーのガッツ、源田の負けない強さ。みんな、それぞれの魂があった。

 

「ぼくは常に楽しいですよ」の大谷翔平の言葉も、忘れずにいよう。ぼくも同じように旅をするのだ。



仁科勝介(かつお)
1996年生まれ、岡山県倉敷市出身。広島大学経済学部卒。
2018年3月に市町村一周の旅を始め、
2020年1月に全1741の市町村巡りを達成。
2023年4月から旧市町村一周の旅に出る。

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