量産型なんてまっぴらさ
夕方のニュースで耳にした。「ゆっくり・のんびり」を「まったり」、「しっかり、たくさん」を「がっつり」と表現することに「気にならない」と回答した人々が8割余りにのぼるという。
一方、本を読まないとする層は6割余りになって、ほぼ3人に2人は読書をしない傾向にあるらしい。
ここから見えてくるのは言葉を主体的に選び取るというのではなく、多数が使っているように映るから自分も用いるという現状追認のメカニズムである。
これでは個々人のボキャブラリーは貧困になっていき、のっぺりした大衆になりそうだが、それを嘆く層もあまりいないのが現実だろう。なにせ8割が現状追従だから。
わたしも嘆く側には回らない。なぜなら「悪運が強い」を間違えて理解していたから。まだまだ勉強不足である。読書離れの時代なら、なおさらまだ出版が機能していることに感謝しよう。
本ほど好奇心を満たすものはない。なぜならあらゆる分野にわたって本は出版されているから。また、本の形になることによって情報が適正化されてもいる。
わたしは遅読であろうと、本と向き合いつづける。そして言葉の奥深さにもっと触れよう。