落下腸
「ねじれ腸落下腸」(久里浜医療センターの水上健医師著)という本を読みました。
私は多分、落下腸です。
本によると、上の解剖図のようなきれいな大腸の持ち主は日本人の2割しかおらず、8割くらいの人が、腸が複雑にねじれている「ねじれ腸」か、お腹をまっすぐに横切っているはずの「横行結腸」がU字型にだらんと垂れ下がり、ストンと骨盤の中に落ち込んで折り重なりあったりしている「落下腸」だという事です。ちなみにドイツ人はほとんどの人が解剖図のような腸の形だそうです。
落下腸は生まれつきで、治療で治すことはできないそうです。解剖図通りのまっすぐな横行結腸の人は、横行結腸の両端が、背中側にピタッと固定されていますが、体ができる過程で横行結腸の両端が、背中側にくっつかなかったり、くっつきかたが弱かったりすると、腸が不安定になりお腹の中でだらんと下垂して落下腸になってしまうそうです。しつこい便秘に悩む患者さんの2割程度が落下腸だと考えられるそうです。
子供のころから、太っていなくても、立ち上がるとおへそから下が出っ張る、子供のころから便秘に悩んでいる人が多いようです。また、落下腸の場合、少々運動したくらいでは、骨盤の中に落ち込んでいる腸を揺らすことができないため、便秘の解消は難しいとのことです。効果的な体操や、マッサージ方法が本に載っています。また、背筋を伸ばして腹筋に力を入れてお腹をひっこめると姿勢が良くなり、腸の落下を少しは食い止めることができるそうです。
私は物心ついた時から、何で私は下っ腹が(ご飯を食べると)こんなに出るんだろうとか、何で痩せているのにウエストが太いんだろうと、不思議に思っていましたが、どうも落下腸が原因だったようです。
小、中、高校の時は、朝すっきり排便することが、ほぼ無くて、お昼に給食を食べると、便意は無いのですが、おならがたまってきて、毎日我慢するのが辛かったです。便が出るのは、大抵帰宅してすぐだったような気がします。
大学を卒業して仕事をするようになってからは、便秘を意識するようになりました。よく覚えていませんが、3日に一回というのが多かったような気がします。たまにジョギングなどしたあとは、改善するのですが、続けてジョギングすると、2回目以降は効果がなくなってくるみたいな感じでした。
便秘は出産後、更に悪くなった気がします。3日に一回は普通で、5日に一回でもよくある事で、最高11日便秘になった事もあります。ただ不思議なことに、便秘になっても普通にお腹はすくし、特にお腹が痛くなることもありませんでした。
私は、30歳と32歳の時に出産した後、徐々に体重が減っていき、7年位前、48歳の時、身長158.5cmですが、出産直後50キロくらいあった体重が41キロまで減ってしまいました。たくさん食べるとすぐに胃もたれして、ゲップが出て、冷たいものも食べられなくて夏場は腹巻をしたりしていました。
胃カメラを飲んでも異常がなかったので、更年期障害とか老化が原因かなと思い、体幹を鍛える体操の本を買ってきて、毎朝15分くらいの体操を始めました。初めて2か月くらいで効果が出てきて1年で体重が48キロにまでもどりました。
体操は毎朝10分くらいですが現在も必ず続けています。体幹を鍛える体操と、体をねじって便秘を改善する体操を中心にやっています。便秘は年々改善されてきている感じで、現在はほぼ毎日排便があるようになりました。
落下腸の存在を知ったのは確か4年前くらいだったと思います。やはり水上先生の「過敏性腸症候群を治す本」を読んだ時で、相当驚きました。
その時は、もうかなり便秘は改善されていたのですが、このころちょうど腸マッサージが流行っていたので、インターネットで検索して、いい加減にやり方を読んで、ここが大腸かな~?って横になって下腹部の大腸らしきところを下から上に持ち上げるように1分間くらい指でマッサージしてみました(水上先生の本に載っているマッサージとは少し違う我流マーサージで、多分、力も入れすぎだったんだと思います)。
すると、なんと恐ろしいことに、マッサージの翌日から、下腹部がチクチク痛み始めて、3日後から、ものすごい不正出血になってしまったのです。生理の2日目のような出血が1週間くらい、3日目くらいのが更に1週間。さすがに怖くなって、婦人科を受診したら、「確かに出血していますね。一応タンポンで止血してみましょう。まだ続くようなら、また来てください。」と、冷静に先生に言われました。その後、少しずつ出血が減り、結局1か月くらいで出血は止まりました。
腸マッサージは、くれぐれも、慎重に行うべきものであり、私は多分2度とやらないと思います。
とりとめもなく書きましたが、驚きの落下腸でした。
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