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ハトのマナー

子どもの習い事の送迎のため車に乗り込むと
「ハトがイチャついてる!」
と子どもが嬉しそうに空の方を指差した。
電線にとまっている2羽のハトがクチバシを激しくつけたり離したりいている。
あんなに激しくキスをするハトを見るのは初めてだ。
「ハトもイチャつくんだね!」
小学生の娘には少し刺激が強かったのかもしれない。習い事に行く時はいつもテンションが低いのに、今日は車の中でずっとハイテンションだった。

子どもを習い事の教室に置いて、私は一旦家に戻った。
駐車場に車を止めて空を見上げると、さっきのイチャつきハトさんの一羽が飛び立った。
その瞬間、電線に残った片割れのハトさんはお尻から白い液体を落とした。
その後ハトさんは、まるで余韻に浸っているかのように、しばらくの間遠くを見つめてから飛び立って行った。

私は思った。さっきのハトさんは愛するパートナーの前だからフンを我慢していたのだろうか?
それとも偶然なのだろうか?
こればかりは、ハトさん本人に聞かないと分からない。
そこで、わたしは勝手にマナーの良いハトさんと決めつけ、「パートナーの前では汚い部分は見せない素敵な関係」と1人で喜んでいた。

子どもが習い事から戻ってきてから、ハトのフンの話をしたら案の定、大興奮。
やっぱり下ネタは小学生の大好物らしい。



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