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産後のウレシイこと
昨年10月末に2人目の子どもを出産した。
産後1ヶ月間は実家でゆっくりと過ごし、いざ12月に始まった家族4人での生活。
「子どもがいる生活って大変だよ」と1人目の出産のときはあちこちで耳にしたし、実際大変なことも多かった。
2人になったらいよいよ大変さも増すだろうと戦々恐々としていたのだけれど、蓋を開けてみると「意外にも楽」。そう感じることが多い。
そもそも子育てにおける大変さなんて主観によるものだし、大変さを感じるポイントは人によって違う。
私の場合、子どもと向き合い続け、子どものペースにずっと合わせていることに苦痛を感じることが多い。(まあ子育てってそういうものなんでしょうけど…)
例えば、我が家の2歳の子どもの最近のブームはぬいぐるみを使ったごっこ遊び。
「くまさん、おなかすいてますかー?」と言って、ぬいぐるみにおにぎり(粘土製)を食べさせるという遊びを延々と続けていると、気づいたら「あの本読みたいなぁ…」と心ここにあらずになってしまうのだった。
ところが子どもがふたりいると状況が変わる。
ところどころで小休止が入れられるのだ!
下の子どもが泣くと、「ちょっと待ってねぇ」と言って席を立ち、授乳したりおむつを替えたりしながらしばしごっこ遊びから逃れられる。
ひとりの子どもにずっと向き合わなくてもよいという点で、ふたりいると不思議と楽になった。
これは私にとって予期しなかった、産後の嬉しいことだった。
(とは言え、娘はもしかしたら寂しがっているのかもしれない…むむむ)
産後、もう一つ嬉しいことが増えた。
夫が毎朝コーヒーを淹れてくれるようになったのだ。
どういう経緯でそうなったのか詳しくは忘れてしまったけれど、「僕がコーヒーを淹れたら嬉しい?」と聞く夫に、「嬉しい」と答えて以来、毎日のようにコーヒーを淹れてくれるようになった。
朝起きて、束の間の静かな時間を夫が淹れたコーヒーを飲んで過ごす。
なんて贅沢な時間なのだろう。
お湯から湯気が立ち上り、挽き立てのコーヒーから香ばしい香りがただよってくる。
しっかりと温めたカップに熱々のコーヒーが注がれる。
夫は身体が大きいわりに動作は繊細で丁寧だ。これが一番美味しく淹れられるという所作を決して崩さず注意深く一杯のコーヒーを淹れる。
そんな夫の姿を見ながら、コーヒーの出来上がりを待っていると心が満たされていく。
たかが一杯。されど一杯。
子育てをしていると、自分ばかりが人に仕えている。そんな風に感じられてくる。たとえ夫が外で家族の為に汗水流して頑張ってくれていたとしても、だ。
しかし、「どうぞ」と言って差し出されるコーヒーは間違いなく自分の為にしてもらったもの。ここに夫の愛情を感じている。
産後の嬉しいことはなんだろう、そんなことをふと思って考えたこと。
結局、いつだって人からの愛情を感じるときが嬉しい。