会いに行くキリスト教会、出発
am3:50
聴き慣れたiPhoneのアラームが鳴った。
しかしその音はすぐに消されてしまう。
隣で眠る夫は、まだ起きる気はないらしい。
夫、石川有生(ともみ)は『会いに行くキリスト教会』の牧仕として
会いたいと言ってくれた人に対して、
日本中どこにでも、誰にでも、会いに行く。
そんな夫は、昨年文字通り日本中を飛び回っていました。
まだ結婚前だった私達は、神奈川県と奈良県と、決して近くはない距離に住んでいました。
それでも1ヶ月に1回程会えたのは、彼のフットワークの軽さゆえだったと思います。
一回一回の出会いが、とても貴重で、とても嬉しかったあの頃。
初めて、私が彼に会いに神奈川に行った時は、
濃紺の空のもと、電柱の光だけが頼りだった夜明け前、
始発で近鉄奈良駅の電車に乗ったことを覚えています。
そして新横浜で待ち合わせて、一緒に朝ごはんにドーナツを食べたのもよき思い出。
誰かに会いに行くのも、そして誰かが会いに来てくれるのも、
何だか嬉しくて、ドキドキすること。
どんな出会いになるのか、何が起こるのか、期待に溢れて。
am4:00
ついに夫は目覚めてシャワーを浴びる。
今日は、久しぶりに遠方の方に会いに行く。
始発の電車に乗って。
今日も良い出会いになりますように。