「断れてこそ一人前のビジネスパーソン」ってホント?
こんにちは。
人材育成スペシャリスト
古谷治子(ふるやはるこ)です。
できないことを断ることはできますか?
たくさん仕事を抱えているのに、頼まれたらつい引き受けてしまう、
お客さまの無茶な要求に「NO」と言えない、お酒の誘いが断れない、胃がキリキリ…。
あなたはいかがですか?
もしかしたら、昨今の「○○ハラスメント」は、このように「断る」ことが苦手ゆえに「そうした場面をつくらないで欲しい」という気持ちからきているものも、中にはあるのかもしれません。
もちろん、上司の指示・命令を忠実に実行したい、顧客のニーズに可能なかぎり応えたい、という気持ちや努力は正しく、ビジネスパーソンの基本です。
しかし、それは何でもかんでも言われたことをやるという意味ではありません。
ときには、時間内にできそうになかったり、相手の要求があまりに高すぎて応えられないこともあります。
こうしたときには、はっきりと断ることも必要です。
その判断が冷静にできてこそ、誠実な一人前のビジネスパーソンと言えるのです。
では、なぜ人はこんなに「断る」ことが苦手なのでしょうか。
「日本人だから」そう心の中で思いましたか?
主に2つの理由が考えられます。
1:相手を困らせたくない
「ここで断ると、相手が困ってしまうのでは」と考えてしまう人は多いと思ます。
優しい心の持ち主ですね。
しかし、相手が本当に困るのは、安請け合いをされて結局できなかった、という状況です。
例えば、上司が部下に仕事を頼む場合、「忙しい」という状況を説明してくれたら、期限内でできるように全体のスケジュールを調整できます。
しかし、「できる」と言われたら任せるしかないのです。
その結果「できませんでした」では困ってしまいます。
できないことはできないと言うことは、自分のためだけではありません。
相手に対しても誠実な態度なのです。
2:自分の評価を落としたくない
「この依頼を断ったら、自分の評価が落ちるのではないか」という不安ですね。気持ちはよくわかります。
クライアントが他社にのりかえてしまったらどうしよう、と思うかもしれません。
しかし、自分や、自社ができること、できないことを冷静に見極めた上で、理由を説明して断る分には問題ありません。
むしろ、安請け合いをして、要求に応えられないときの方が信頼を大きく失うことになるのです。
「できること」「できないこと」を客観的に分析できる人の方が当然評価は高いと言えます。
断ることは、決して相手を傷つけたり、拒絶したりすることではありません。あなたが冷静な分析能力のある証であり、誠実さの表れです。
そして、あなたが断られる側になることもあるでしょう。
これは意思表示のコミュニケーションの一つです。
気持ちの良い関係がつくれると良いですね。
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株式会社マネジメントサポートグループ代表取締役社長
一般社団法人 日本講師協会代表理事
文京女子短期大学英文科卒業後、東京放送、中国新聞社での実務を経て人材育成コンサルタントとして独立。1993年、株式会社マネジメントサポートを設立。その後、株式会社リサーチサポート、株式会社マネジメントオフィス、株式会社マネジメントサポートグループを設立し、5社を経営。
企業の課題解決型研修が支持を集め、全国のシンクタンクを中心に4,000回以上の登壇を行うCS対応教育の第一人者。マナー指導者育成にも力を注ぎ、後進講師の育成にも力を入れている。東京商工会議所女性会理事、日本講師協会理事歴任。マナーやビジネス書を中心に著書は40冊以上。
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