終活の断捨離を手伝ってわかったこと
ご高齢の方の終活の断捨離を手伝う。ハッキリそういう依頼だった。詳しくは書けないし終活と書くとなんとも重くなるのだが、そのご婦人は部屋をリフォームする為に断捨離を決意したのだ。持ち物の90パーセントは一緒に処分した。
家具、衣類、食器、コレクション、思い出を簡潔に語りながら「じゃあ捨てて」と。
なんとなく気になったが、同じ種類の物が大量に出てくる。こんなに要らないよなんて言わないで絶対。心のアイテムと名付けた。いま。
「これも捨てちゃおうかしら。」
何回も聞かれるが、本当に大事な物だけ残して全部捨てましょうと優しく言うしかない。矛盾しているがこれが一番はやい。
綺麗な着物、アンティークな陶器人形、高級コーヒーカップセット、お宝鑑定団行きの骨董品。
馬鹿でかいゾウの壺。二つあんのかい。僕には価値がわからない。助かったぜ。
今日は捨てるのか仕事。たぶん捨てちゃダメの物まで容赦なく軽トラに積み上げた。売れるかもしれない、もったいない、まだ使える、なんていう想像は終活の断捨離において一番必要ないのかもしれない。このモノはこの人でゴール。そう納得した。
終わったあと、ご婦人は満ち足りた様子だった。内心はわからない。しかし部屋はスッキリとして気持ちのよい風がぬける。
終活の断捨離はポジティブだ。そう思いたい。
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11月19日(金)~21日(日)
@APOCシアター