きみのばんそうこう

東京の電車で寝てしまっても、誰も気にかけないその優しさが好きです。個人が個人として生きている、それが私が無機物であるということの何よりの証拠だよ、きみは優しい。
私以外の何もかもが、ちゃんと生きている 世界は廻ってるのだと思い知らされる、それがとても怖いよ。いつだって私だけが世界にたったひとりぼっち 疲れて泥のように眠る、また朝が来るそれがとても怖い。目を閉じて当たり前のように朝が来ると信じているきみが、可哀想で大好きです。さようなら、また何処かで。

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古澤有沙
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