心の殻の中
自分が抱えている心のつらい部分。
あの人はいいな。なにも考えてないな。
自分が持っている苦労は、あの人にはないだろうし、
理解できないだろう。
気楽で悩みもなさそうだし、うらやましい。
加えて妬んでしまいそう。
そういう”自分の心の中のつらい部分”。
他の人だって、外目には見えてなくとも同じような”心の痛み”を抱えている。そう気づかせてくれる童話。
新美南吉 昭和初期の童話作家。
「でんでんむしのかなかしみ」より
なんで人生うまくいってる人といってない人、不平等な感じがあるんだろうと、以前は思っていた。
それも運命?うまくいかない人生を割り当てられた、ような。
自分がうまくいってないときはなおさら感じていた。
そばの人がうらやましく感じる。
でもいつからか、どんな人の人生も”プラマイゼロ”なんじゃないか、
と考えるようになった。
ゼロから始まりゼロで終わる。
プラスマイナスが良いか悪いかというのではなく、
バランスをとるような、中間をいくような感じ、というか。
だからなにかあっても人生は”ゼロ”に戻ること、だと仮定したら、
絶不調だったとしても、そのあとゼロに向かい上がっていくし、
絶好調でも、なにかの拍子にゼロに向かい下がっていく。
うまく説明できないけど、自分の中では割と腑に落ちているんです。
自分だけじゃなく、みんな自然の原理のバランスの中で生きている。
そう思うと、他のことがあまり羨ましく思わなくなる。
身近なことを幸せに感じる。
いろんな人の心の殻の中も、自分と同じように、
悩んでつらい部分もあって、喜び楽しんでる部分もあって。
それを自分がどう受け入れるかが大事なんだって思います。
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